N試作場

ジャンルにとらわれず、新しい組み合わせ、おもしろいことを考えていきます。

キム先生VS宝彩先生

2012年06月10日 | 日記





同じタイミングで買った2冊の本。

宝彩さんの本は、ほとんど読んでいて、新刊が出ると無条件に購入しています。

『気楽なさとり方』(講談社プラスアルファ文庫)を苦しいときに何度も読んで、
そのときも救われましたが、後年、自分の欠かせないフレームワークとなりました。

ジョン・キムさんは、セミナーで拝見し、ただならぬ貫禄と落ち着いた物腰、
適格で深みのある発言で、凄そうな人だなと思っていました。

今月、もう一冊著者が出るようです。そちらも読んでみます。

さて、私はつねに5冊くらいの本を同時並行で読んでいるのですが、
この2冊については、「アレ、なんか似ているぞ」と思いました。

でも、似ているようでテーマによってはスタンスが違うような気がする。

同じようなことを言っているところもありますが、
両者の表現が違っていて、そこが面白いと感じました。

今回は、お二人にインタビューする形式にして、
両書より引用させていただきました。


 *  *  *  *  *


「生きる」とはどういうことですか?


キム 自分を成熟させていくことだ。
   未熟から成長に向かうプロセスこそ生きる意味だ。


宝彩 生きているのではなく、生かされている。
   そのことを忘れずに自分に与えられた人生の日々を過ごしましょう。




どうしたら「幸せ」になれるのでしょうか?


宝彩 簡単です。「不幸になる考え方をしないこと」、それだけです。
   「幸福」とは心の思い方次第。人間はもともと大幸福なんですよ。

   もともと「大幸福」って分かりづらいかもしれませんね。   
   説明すると長くなるので『気楽なさとりかた』を読んでください。


キム 人間として自分を深め、知識や教養を得、人生の意味について深く理解をし、
   自分自身について知ろうとし、他者についてより深く理解する感性を得、
   思考力や行動力を手に入れていく。

   こういう実感こそ、大きな幸せなのだ。




落ち込んで暗い気持ちになってしまうときがあります。


キム ネガティブな感情が湧きあがってきたら、それと向き合うことだ。
   見て見ぬふりをすると潜在意識に潜り込んでしまう。
   
   ネガティブな感情と向き合って表舞台に引っ張り出せば、
   居心地が悪くなって逃げていってしまう。

   大切なのは、そこに立ち向かう意識だ。


宝彩 「人生は全部練習だ」と思うくらいでいいんですよ。
   向上心を持たなくてはいけない、不安を無視してはいけない、
   頑張らなくてはいけない、などと思いすぎていませんか。

   「私は私のままで大丈夫」、そうつぶやいてみましょう。




「行動する」ことについて、どのようにお考えですか?


宝彩 失敗しても無駄をしても、行動した人は、すべて人生の成功者です。
   たとえ失敗しなくても、無駄をしなくても、行動しなかった人は不成功者、
   つまり人生の失敗者です。

   「行動しないこと」はすべて失敗ですが、「行動したこと」はすべて成功。


キム たとえうまくしかなかったとしても、アクションはそれ自体で大きな意味がある。
   それは、アクションを起こすことによって、見えてくる景色が変わってくるということだ。

   どんなに頭を使っても、アクションして見えてくることには絶対にかなわない。
   頭のよさだけでなく、動くことこそが、人生には大事なのである。




最後にみなさんにメッセージを。


キム 今のこの瞬間を最後だと思って生きていかなければならない。
   死と正面から向き合うことで初めて人間らしい生き方ができる。

   今この瞬間を最後だと思い、燃え尽きるよう生きること。
   そして最後は自分に残されたすべての夢も欲も愛も使い尽くし、
   何も残されていない絶望の中で死ぬ。

   それこそが、美しい人生であると私は思う。


宝彩 もし、今日が人生最後の日だったら。
   一つひとつの会話や目から見えるもの、手に触るもの、食事の味なども、
   きっと全然違ったものに感じるでしょう。
  
   そして、どれほどの「恩恵と幸せ」が、生きているということで、
   毎日、豊かに潤沢に与えられていたのかということを
   思い知ることになるのではないかと思います。

   「価値ある人生にする」ことばかりを考えていると、
   人生の本当の価値を失ってしまいます。

   そうなり過ぎに気づいたら、思い切って考え方を切り替えてください。
   「人生にどんな目標も成果も不要」だと。

   そして、今を生きる。今を感謝して楽しむ。


キム先生、宝彩先生、今日は素晴らしいお話をありがとうございました。