幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

千葉いのちの電話講演会 「心に寄り添う方法(「死にたい気持ち」をどう理解するか) 下園壮太氏

2015-08-06 00:36:22 | 生き方/考え方
千葉いのちの電話の講演会にでました。
まとめを掲載します。
心に寄り添う方法
「死にたい気持ち」をどう理解するか NPOメンタルレスキュー協会 シニアインストラクター 下園壮太氏

心理学などの出身でない。防衛大学卒業後、自衛隊で心理の仕事をしてきた。昔のイメージで
8月15日退職するが、自衛隊は昔の戦争当時の軍隊のイメージと違い普通の組織である。社会の縮図と同じで、逆にモラハラやセクハラには厳しい。自衛隊では1人/週 自殺で亡くなっている。
駐屯地で一緒に寝泊まりして寄宿舎生活をしている。誰かが亡くなるととクラスの仲間が亡くなったような気持ちになる。それだけ一人が自殺すると周囲のショックが大きい。そういう人の仲間のケアをしようということで、他の省庁より先駆けて取り組んで来た。

経験をたくさん積ませてもらった。多くの人のカウンセリングをした。自分自身がうつ状態になったこともある。9.11で急に忙しくなって、自分でうつとはこういうものだと言っていたのに、自分がうつ状態になってしまった。自分の頭で考えようと思った。たくさんの医学書があったがどれも受け付けられなかった。体力はトップレベルだった。陽気な方である。うつになるタイプではない。それなのにうつになった。うつの時散歩してる時に、犬を散歩させている奥さんを見ると、この人は悩みがなくてよいなと思った。そのことはクライエントから同じことを聞いていた。同僚に精神科のドクターもいた。自分は恵まれていた。1か月その職場を離れ、1年かけてうつ状態から抜けることができた。前半も辛かったが、後半の復職の過程はもっととてもつらかった。

自衛官が自殺した場合のリサーチをした。民間人と差がなかった。サイコロジカルオートプピー(心理学的解剖)の手法で、なくなった方の周囲の人やその人の履歴を調べた。その人が亡くなったのを調べる手法があった。米軍からその手法を10年前から聞いていた。200件以上の亡くなった方の経緯をつぶさに調べる事ができた。
アフターケアー 検査が目的ではなく、周りの多くの人が「自分に責任があったと自分を責める」 自分のひと言が自殺に追いやったと思い込む。
半年前に自殺した人の携帯に死にたいとあった事実を伝えると、自責の念が薄らぐ。周りの方を支援する働きをする。自殺に追い込むせっぱ詰まったことがあると思っていたが、それが違う。そのことをお話すると、対応の仕方が違う。自分は中からも体験(実際にうつになった)したし、落ちて行った(自殺した)人のことも見てきた。今日お話する内容は学会とかそういうところで耐えられるデータではない。体験談に基づくお話である。

まずは自分のストレスコントロールをする。
 退席する勇気を持って欲しい。電気を消すと気持ちまで暗くなる。この中には何とか明るくしたいとか、身内を失くした方も参加されている方もいらっしゃる。今日の話を聞くと、もっと前に聞いていたら良かったと自分を責める人もいるかもしれない。あるいは話を自分の体験と重ね合わせてしまい気持ちが重くなる人もいるかもしれない。暑いことは確実にエネルギーを喰っていてストレス耐性を下げている。そのためうつ状態に陥りやすい。終戦のこの時期になると気持ちを刺激され疲れてしまう人もいる。過敏になる場合は外に出ていただいても結構。出ていて私の話がわからなければ、本を買っていただければよい(開場から笑い)。笑いが出て良かった。

今日のテーマ
・死にたい気持ちとうつの関係
・うつの痛いところ
を知って、
死にたい気持ちを無視しない。
死にたい気持ちに過剰反応しない。

我我は自殺を止められないが、その確率を低くすることはできる。
その人を24時間管理して自殺をさせないことはわが国ではできない。

死にたいなんて・・・
きっかけ、自殺の兆候あったのは1/3。1/3は後から考えたらあれが自殺の兆候だったかと気づく。1/3はまったくない・

死にたい気持ちはどうして生まれる?
小さなショックが発生 それで死にたいとは直ぐにならない。
大きなショック 3.11などのように大きな場合は死にたい気持ちになることも。
うつ状態には波(振幅)がある。その大きな波の底の状態の時に小さなショックがあるとその波の底からさらに落ち込む。よい状態だと小さなショックあっても気にならない。
電車の中で席が空いていたので座ろうとしたら、突然横から来たおじさんに席を取られた。それで死にたくなった。CDショップを2軒回ったが欲しいCDがなくて死にたくなった。このように小さな出来事があっても、波の底に状態にいると、その小さなことが自殺したい引き金になる。
本当に死にたくなる時は何もない。
大きな出来事で死にたくなることはわかるが、このような小さな出来事で死にたくなるのは怖くないですか?

うつの3つの特徴
・エネルギーの低下
・波 痛くなる時は波がある
・身体、思考、感情の変化
 いつもならこの刺激に対してこういう反応をしていたのが、ある時は別の反応をしてしまう。 別人化してしまう。 ある基地で自殺しそうな人を並べたら、一番自殺をしそうでない人が自殺をした。その娘が自衛官。娘さんは父から「人は死ぬ気になったら何でもできるから」と言われて育てられたと。

私はうつになった時に悩みはなかった。仕事もイケイケで乗っていた。それでもうつになった。
消費量(日々のエネルギー消費=ストレス量) 電池(自分の持っているエネルギー=ストレス許容度) 先週の金曜日は自分の電池の何割を使いましたか?
こういう質問をするとだいたい7割との返事が返ってくる。
Aさん 電気を消耗した、また充電した。常に充電していてさらに電池の余裕がある。
Bさん 電気を消耗した。しかし、充電が不十分で余裕がほとんどない。
この電池のイメージをしっかり持って貰いたい。

暑い中エネルギーを消耗する。
中断されたりするとエネルギーを使う。
休みの日はゆっくり起きようとする。しかし、起きる時間を乱すとエネルギーを使う。最近の考えは、いつも同じ時間に起きるようにしてペースを同じにするのがよい。

蓄積疲労の3段階(1倍~3倍モード)
疲れて来ると、同じ出来事を2倍(3倍)の大きなダメージになる。回復するのに2倍(3倍)のエネルギーがかかる。
1倍モードでショックがあっても影響は少ないが、低下した状態でのショックは与える影響が大きい。

・1段階疲労 身体に出てくる。不眠、食欲不振
・2段階疲労 負担を避ける イライラ 余裕がない(表面は飾れる)
イライラはコントロールできない。イライラは瞬発力がある。イライラが出て来たらエネルギーが低下していると思った方がよい。
・3段階疲労 

身体;不眠、食欲不振 疲労感(負担感)、思考停止、身体不調
 寝られないとネガティブなことを考えがち。体重が変化する。
休んでも疲れが取れない。⇒土日休んでも月曜日が辛い。
頭が働かなくなる。並行作業ができなくなる。計算ができなくなる。
ありとあらゆる体調不良。肩こりとか、腰痛はメンタルな影響があると言われている。現在は認知療法が腰痛などの第一選択になるくらい、精神的な影響により肩こり、腰痛になっている。
気持ち;無力感、自責感、対人恐怖的・怒り、不安・焦り・後悔、「死にたい」
私は人に迷惑をかけているのではないか。自分を責めがちになる。
自分一人でなにもできない。こんな俺は役に立たないと思い込むようになる。皆の足でまといになるだろうな。いない方がよいだろうな。とそれが自殺に向かって行く。
人に逢うのが辛いように思う。無理に元気を見せている人がたくさんいる。
不眠とは不安が強くなった状態。不安が強くなると危険な状態の夜が寝られなくなる。昼に寝ている。

・両足で立っているのが1段階
・片足でたっているのが2段階
 片足で立っている人に横から少し押す(ショック)と倒れやすくなる。
・目をつぶって片足で立っているのが3段階
 何もしなくてもよろけてしまう。

電池でモーターを回す。
2段階でもパフォーマンスが出せる。しかし、パーフォーマンスを出し続けると疲れやすい。
パーフォーマンスがでいる状態は外面からわからない。 =表面飾り

底の状態では「仕事を辞めたい」「いなくなりたい」「死にたい」まで振れ幅がおおきくなっている。振れ幅の上の状態では周りから元気そうに見える。

うつの波と表面飾り
 出来事があった時と、それが影響する時にはタイムラグがある。
 元気な時にショックがあっても乗り越えられるが、落ち込んでいる時にショックがあると引き金になる場合がある。

疲労解消までの期間(案外長引く)
 自衛隊員が災害派遣。寝ないで頑張る。蓄積疲労との概念で考えると、借金が一番大きくなる。それまではアドレナリンがたくさん出ていて、乗り切っていた。出来事が終わった時、死にたい気持ちが出てくる。ナイフを刺したら痛い。抜いても痛さが残っているのと同じ。
蓄積疲労が大きい状態で次のストレスがあるとその蓄積疲労にプラスしてしまい、そこで自殺の一線を超えてしまう。3.11で今、そのような状況で苦しんでいる人がけっこういる。

「頑張れ!」がなぜ苦しい?
うつ状態の時に、「こうすればよい」と言われるとすごく嫌だった。黙っていて欲しかった。
こうしてみたら、あれしたみたら、こう考えるといいよ、君ならできる、頑張れ。
自分の不安、自分の疲労、自分の尺度

自責感 やれない自分がダメ
無力感 わかって貰えない
不安感 見捨てられる

うつ状態はそんなに心配することはない。心配し過ぎる必余はない。
自殺をやりたい気持ちとやってしまうのにはかなり違う。
うつ状態で病院に行く人で自殺する人は1%程度と言われている。
自分が対処できるスペースを与える。

対処行動;しがみつき、表面飾り

運命的要素;
うつとの相性の悪い出来事。周囲の状況
女性は男性の2.5倍うつ状態になりやすい。男性は女性より2倍自殺率が高い。男性は援助を受けたがらない。

アルコールへのしがみつき
 飲酒でコントロールがきかなくなる。
 飲酒は睡眠の質を下げてしまう。⇒疲労感⇒不安感⇒飲酒で強い、多い酒へと悪循環に。
首つりは朝に起き易い。うつと二日酔いのダブるが朝に重なる。 どんどん悪循環になっていく。
死にたい気持ちがあり自殺を抑えている自制心がアルコールで弱くなる。
ただし、中には相手はアルコールでぎりぎり自殺を留まっている場合もある。
茨の杖を血を流しながら杖を握ってついている状態で血を流しているからと言って杖を取り上げると倒れてしまう。アルコールよりも医者から眠剤を貰った方が安全。専門家に診て貰う。

仕事や学校へのしがみつき
「できる」と感じたい。「必要な人」と感じたいとの思いが人にはある。
自責感;休んだら迷惑がかかる
不安感;居場所がなくなる

攻撃性へのしがみつき
 怒りがカンフル剤になっているが、周りとの関係を悪くするので返って辛くなる。

お酒でも飲んだらは元気な人への対処療法で、うつ状態の人にはお酒で対処するのは適切でない。

現代人は情報化のストレスにさらされている。
 情報化社会⇒感情による消耗⇒精神的な疲労の蓄積⇒うつ状態
今はLineで同期が自殺したことが瞬時に広がって行く。

ライフイベントのストレス(配偶者の死、転職などがストレスの点数化)。合計が150点以下の人は翌年は心身のトラブルになるのは1/3。300点以上の人は80%以上。

ストレスのコップ
 溢れたら何か障害が出てくる。
 10年もののストレス。1年もの(昨年のイベント)。3か月もの。去年の蓄積疲労を持っている人はちょっとしたことでうつ状態になりやすい。しっかり休養を取らせる。最低3カ月。

若い人のうつは?
蓄積疲労型が増えている。
従来型のうつは比較的早く落ち早く回復する。

インターネットや携帯電話が当たり前になり、自殺者が増えたのでは。
若者はSNSを使っているから。 中途半端なうつ。食べられる。休まず遊ぶ。若者は休み方を知らない。落ち込んだら楽しいことをして気分を変えようとする。
休んでグアムなどに行ったりする = 新型うつ
周りからは仮病に見える(支援を受けられない)。

早期対処
疲労蓄積しただけの時間がかかって回復する。時間がかかる。うつになったら堪えない。
うつとは「休め」という指令。
人の力を借りること。(正しい対処)
そのためにには勇気と知恵が必要。
話を根気よく聴くこと。問題解決しようと思わない。
言っている人の思考を変えない。
その人に対人恐怖を取り除く。そうだねと。
復活した時に「あなたは疲れているかもしれない、専門家に相談しては」と伝える。
「眠れてないのではないの?それは辛いね」と言ってください。
このプロセスを通ることで対処できやすくなる。

話を聴く時の3つの魔法
・うなずいて、・教えてもらい、・要約/質問

最新の画像もっと見る

コメントを投稿