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e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

死んだときの保険 ==> 生きるための保険

2004-11-27 | ◆ビジネス
保険会社の上期業績が発表された。11月27日の日経新聞によると、国内主要8社の保険料収入は前年同期比4.3%減、新興生保6社(外資・損保系)は15.5増で、成長力に明確なコントラストが見られた。

新興6社の保険料収入は2兆7300億で国内大手の3割程度とのことだが、医療保険などの第三分野といわれる保険商品の新規契約高では、AIGが401億円でトップ、次がアフラックの395億円である。日系大手は第一生命が309億円で第三位に登場する。

これを解釈すると、従来型の死亡保障を中心とした終身保険から生存中の保障を中心とした医療保険や介護保険にニーズがシフトしてきていると言える。これは高齢化という社会背景によるものだが、その動きにいち早くフォーカスできた新興勢力が売上を伸ばしているのである。

日本社会の平均年齢が若いとき、人々は死んだときのことを考え、高齢化が進展すると生きているときのことを考える、というのも妙な話ではある。ひょっとすると高齢化の進展とともに、日本社会の思考パターンも長期的なプランからより刹那的なものへと変化するのだろうか?

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5 コメント

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Unknown (畔上文昭)
2004-11-27 18:04:19
「日本社会の思考パターンも長期的なプランからより刹那的なものへと変化するのだろうか?」は逆じゃないの?

長生きするからこそ、長期的なプランが必要なのだよ。それゆえの「死んだときの保険 --> 生きるための保険へ」じゃないの?
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Unknown (Unknown)
2004-11-27 21:39:38
ポックリ逝けなくて長患いする心配が強くて、それに見合った保険が売れているような気がします。
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Unknown (e-Tetsu)
2004-11-28 00:43:48
畔上さん、コメント有難うございます。二連発ですね。仰るとおり、「高齢化」と「刹那的」は矛盾するなぁと思いながら書いていました。確かに長生きするようになると、若い世代は長期的なプランを立てるようになるわけですが、日本のようにその若い世代が少なくなると、行く先短い高齢者が社会の中に増えてきます。すると、彼らには最早長期的プランは必要なく、あと10年から20年(これも長いといえば長いですが)をいかに生きるかを中心に考えるようになります。社会の人員構成が若者中心から高齢者中心に移行すると、相対的にはより短期的な思考へと社会がシフトするのではないかと懸念してみたわけです。



よく会社の中で若手が役員などを皮肉る際、「彼らはあとちょっとであがりだから、どうでもいいんだよ」というのに似ているかもしれません。役員は数年なんとかなれば良くて、若手の将来まで気にしていないのだと。もし会社の中が定年間近の人たちで満たされてくると、会社の経営判断も短期指向になってしまうだろうと。
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Unknown (畔上文昭)
2004-11-28 12:08:16
う~ん、しっくりこない。「会社の経営判断が短期指向」ってのは、今始まった話じゃないよね。そもそも高齢者に長期プランが不要というのは、ダメ人間の発想だぞ。



家康は死を目前にしてなお、長期プランを考えていた。人の生き様っていうのは、そういうもんじゃないかなぁ。



ちなみにオレは、120歳までのライフプランをいつも考えているけどね。できることなら22世紀の社会も見て、文句の一つもたれたいところだね。
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Unknown (e-Tetsu)
2004-11-29 00:16:13
...

新しい保険が要りそうですね。第六分野と名付けておきましょう。
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