社長の独り言

資産運用コンサルタントの社長日記です

トヨタ「レクサス」の敗因

2006-10-19 09:07:26 | 日常
先日、仕事の打ち合わせの帰り
トヨタ「レクサス」店に寄りました。

レクサスと言えば、トヨタが富裕層
獲得を目指し、昨年新しく立ち上げた
ブランドです。

しかし、売上、販売台数共に目標
に届かず、先日の新聞には、この
1年間の目標の達成率が約60%
と発表されていました。

とくに、気になる内容は
購入層のほとんどがトヨタ車
からの乗り換えで、当初うたい文句
にしていた、外車(ベンツ・BMW)からの
乗り換えは10%にも満たなかった
そうです。

そのような状況と、どんな雰囲気かを
確かめたいと思い、お店に入ってみました。

入口では、ホテルのようなお出迎え
お店の中も高級感のある落ち着いた雰囲気、
営業マンも洗練された会話と態度、
すばらしい居心地でした。
車も他のトヨタ車より装備・外観共に
高級感があり、全体的にいい車です。
価格は最高で1000万円位で
明らかに外車ユーザーを意識した
ものです。

では、何故ここまですばらしいのに
売上が伸びなかったのでしょうか?

それは「こだわり」が無いからです。
殆どが、外車のいいとこ取りみたいでした。

私自信はBMWに乗っていますが、
このメーカーの車を選んだ理由
それは、「こだわり」です。
BMWの場合、「走ること」「安全性」「信頼性」
これが運転しているとはっきり伝わります。
日本車のような、過剰な装置はありませんが
乗っていて「安心」できる車です。

それと、何十年も同じコンセプトで
車を作ってきた伝統「ブランド」
の力でしょう。

日本車には、そのようなコンセプトがありません、
レクサスにも全くそれを感じませんでした。

もうひとつ、気になったのが営業マン
の対応です。

私が訪問して1週間以上経ちますが
その後の手紙も電話も全くありません。

同じ営業の立場で言えば、
営業の基本が出来ていません。

形ばかり良く見せていても
基本が無ければ、物は売れません。

兎に角、「レクサス」を観て感じたことは
車・現場を含めた全体が形にコダワリ過ぎ
ていて、内容がないことです。

この現状をトヨタ幹部の人達は気づいて
いないのでしょうか?
このままでは、このブランド戦略は
間違いなく失敗に終わるでしょう。