ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

ドーハ・アジア大会閉幕に思う

2006年12月17日 12時12分20秒 | スポーツ
本日の日経新聞朝刊のスポーツ欄に「中東の躍進資金力支え」という記事を読んだ。金メダルの数で、日本が韓国に負けたことよりも、中東勢が大躍進したことが興味を引いた。

アジア大会はドバイ出張中にホテルやレストランのテレビで観戦していたが、なにせアラビア語の解説なので、何を言っているのかよくわからない。カタールはUAEの隣の国だからドバイでも盛り上がっていたかというとさにはあらず。日本なら、デパートのTV売り場にひとだかりができたりするものだが、そういった場面にはお目にかからなかった。アラブ人はそんな場所で観戦しないし、この国の人口の大半を占めるインド人やフィリピン人はメダルが期待できる自国の選手がいないのだろう。(インド人の人だかりをみかけたことがあったのは、彼らが見ていたのはクリケットの試合だった)。

アラブ女性、躍進の象徴 アジア大会二百「金」 バーレーンのガサラ選手(産経新聞) - goo ニュース
中には、バーレーンのガサラ選手のようにアラブ人が実力を見せた例もあるが、優勝したカタールのサッカーチームや男子マラソンなど帰化選手によってもらたされたものが多いようだ。

日本でも、サッカーの古くはラモスやロペス、最近ではアレックスやトゥーリオのような帰化選手もいるし、他国もみな同様だから、中東だけをとりあげてとやかく言うのはフェアではないとは思う。ただ、一見明らかに最近帰化したとわかる選手が自国を代表して表彰台の一番高いところに立つのを、その国の人達はどのような思いで観るのだろうかという疑問を禁じえない。オリンピックやワールドカップといった地域の限定のないイベントならともかく、アジア大会のように地域を限定した国と国との対抗戦では特にその感が強い。(私は人種主義者ではないつもりだが、正直に言えば、例えば箱根駅伝での山梨学院大学のように留学生で強化したチームには違和感を感じる。)

こういう感慨を持つのは、人口の85%が外国人と言われるドバイで、国家とはそもそも何かという問題意識を持ちはじめているせいかもしれない。この点については、稿をあらためて書きたい。



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