goo blog サービス終了のお知らせ 

グローバル・スタンダードの最高峰資格CFAとCFPを持つ完全独立のFP・資産運用アドバイザー尾藤峰男の書評ブログ

びとうファイナンシャルサービスはお客様の利益のみに目をむけた金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーです。

『医学常識はウソだらけ』三石巌著(祥伝社黄金文庫)を読んで

2010-11-05 11:35:28 | 書評
数日前に3回に分けてお送りしましたが、まとめておいた方が読みやすいとのリクエストもあり、まとめて掲載します。


この本は、知り合いの人に勧められて読んだものだが、実に新鮮な思いで読めた。いままでの健康や病気への認識が大きく変わるのだ。そして、この本の著者三石氏は、この本の出版直後になくなるが、享年95歳だった。恒例のスキーのあと、肺炎でなくなったとのこと。それまで病気らしい病気は何十年もしていなかったという。理論とデータ満載の書で、とても95歳の人が著した本とは思えない。

三石理論の根幹をなす分子生物学は、著者60歳の時に研究を始めた分野だという。世の中には、すごい人がいるものだと感心する。何はともあれ、この書の精髄を表しておこうではないか。だれにとっても、健康維持に大変有益な内容である。


第一章 医学常識はウソだらけ

(1)「医学常識」は命取り-本当はこうだ。

-食塩を摂りすぎても、高血圧になる人は少ない。

-高血圧の一つの原因は、カリウムの不足(リンゴ、メロン、スイカ、バナナに多い。)

-高血圧には、良質タンパク、カルシウム(牛乳、小魚、海藻)、マグネシウム(海藻、日本そば、ゴマ・豆類、ココア)、カリウムを十分摂るといい。

-血圧降下剤は血栓を起こす。

-コレステロールは、善玉も悪玉も、本来健康の味方。

-人間のからだにとって大敵の活性酸素を退治するスカベンジャー(掃除屋)を摂取する。

-コレステロールの処理にいいレシチンは、玉子の黄身や大豆に多い。

-肥満遺伝子を持っていると、肥満になりやすい。

-少し太り気味のほうが健康にいい。

-糖尿病が怖い理由の合併症予防は、活性酸素を退治するスカベンジャーで避けられる。

-スカベンジャーで優秀なもの 
にんじん、かぼちゃ、トマト、かんきつ類、海藻、鶏、魚の卵、うなぎ、シジミ、かつお、あゆ、ゴマ、緑茶、赤ワイン、コーヒー、しょうが、サツマイモ、ブロッコリー、ピーマン、柿、パセリ

-動脈硬化を治療できるたんぱく質のエラスチンをつくるために、ビタミンB6が欠かせない。ビタミンB6は、いわし、大豆、バナナ、豚肉に多い。

-心筋梗塞の予防に役立つタウリンは、牡蠣や魚の血合い肉に多い。

-脳血栓の再発予防は、6分の1錠の純粋アスピリン

-痛風は、ビタミンAが欠かせない。

-脂肪肝は、酒を控えるのもいいが、ビタミンB群やレシチンを含んだ豚肉、豆類、チーズをつまみに飲むといい。

-胃潰瘍や十二指腸潰瘍はストレスでもなるが、ピロリ菌も疑え。


(2)薬で病気は治らない

-風邪に特効薬はない。

-風邪の予防は、ビタミンCとたんぱく質。

-風邪の発熱には、安静にしていることが一番。むやみに薬に頼らない。

-インフルエンザ感染には、大量の活性酸素対策のため、十分なスカベンジャー摂取を。

-花粉症をはじめとするアレルギーには、ビタミンA、ビタミンCとスカベンジャーの摂取が基本対策。機能性食品として市販されているイチョウの葉エキスにも効能。

-不眠対策に必要なのは、たんぱく質。牛乳を就寝1時間前くらいに飲むとよい。

-腰痛には、たんぱく質とビタミンE。肩こりには、ビタミンB1やB2、スカベンジャーを摂取。


(3)難病も「分子栄養学」なら乗り切れる

-関節炎・骨そしょう症には、まずコラーゲンというたんぱく質が必要。ビタミンC、A、Kも必要になる。ビタミンKは納豆に多い。

-リュウマチは、スカベンジャーで消える。リュウマチに有効なステロイドは、自力生成が基本。そのためビタミンA、B、C、Eを摂るべき。

-貧血には鉄分よりたんぱく質。ヘモグロビンを作るたんぱく質とビタミンB6、B12、葉酸、ビタミンC、銅、ニコチン酸などが求められる。

-一日に体重の1000分の1の”良質”なたんぱく質が必要。

-更年期以降に女性ホルモンを正常に分泌させるためには、適度な皮下脂肪をつけるのとビタミンEとCが必要。


第二章 分子生物学こそ、本当の医学

(1) 分子生物学・三石理論の卓効

-ケロイドが、高たんぱくとビタミンAなどのビタミン群で治った。

-人体の合目的性を第一に保証するのは、たんぱく質だ。

-9種類の不可欠アミノ酸を提供する”良質”たんぱく質のトップは卵(プロテインスコア100)。さんま、いわし、豚肉、アジ、鶏肉、いか、そば、ロースハム、チーズ、牛肉、牛乳、オートミール、エビ、米飯、カニ、タコが70以上のスコア。大豆など豆・穀物類はプロテインスコア50台以下。そば(10gたんぱく質摂取に必要量-357g)に、牛乳(466g)、米飯(652g)は必要量が多くなる。

-ビタミンやミネラルが足りなければ、たんぱく質をつくる能力は低くなる。 

-10万種類もあるたんぱく質を十分作るためには、ビタミンを大量に摂取するメガビタミン主義をとることだ。


(2) ガンの真因も「活性酸素」にあり

-老化や病気の元凶は活性酸素。

-スカベンジャーが活性酸素をなだめるようにしておけば、老化の進行や病気を防ぐことができる。

-最初に活性酸素の攻撃を受け一人前のがん細胞になるまでに、20年かかる。

-三石理論は、良質タンパクとメガビタミン主義、スカベンジャーが3種の神器

-ストレスはNK(Natural Killer)細胞を減らし、活性酸素を増やす。

-ガンになりたくなかったら、ストレスを避けること。-笑う角には福来る。


(3)「ガン常識」も間違いだらけ

-発がん物質と呼ばれるのにふさわしいのは、免疫抑制剤と放射線だけ。

-タバコだけではなく、大気汚染も立派な肺がんの原因だ。

-腸内細菌を増やして大便がたくさん出るように工夫すれば、大腸がんは防げる。豆類、イモ類、ブロッコリ、にんじん、バナナなど腸内細菌のえさとなる食物繊維が多い食品を適度に摂取する。

-ビタミンA不足が、胃がんなどガンの90%を占める「上皮性ガン」を招く


第三章 「健康常識」もウソだらけ

(1) あなたの健康常識は危険がいっぱい

-豚肉や牛肉の脂肪やオリーブオイルは、活性酸素を撃退するのぞましい脂肪だ。

-牛乳、バター、肉類を食べない人は、脳卒中になりやすい。

-動物性脂肪より植物性や魚の脂肪のほうが、脳卒中になりやすい。

-霜降りの肉がおいしいのは、人間の体が良質の動物脂肪を求めているからだ。

-マーガリンやショートニングは極めて危険な食品であり、バターはからだにいい食品である。

-生卵ではなく、なるべく半熟以上の卵を食べる。

-カロリーコントロールのために夕食を軽くするとしても、たんぱく質の質と量は減らすべきではない。

-無農薬野菜には発がん性の危険あり。有機野菜は寄生虫の温床である。

-砂糖をとれば頭の回転がよくなる。特に朝、ご飯一杯、パン一切れ、バナナ一本でも食べること。

-浄水器はつける必要はない。マグネシウムを除くからかえってよくない。水道水で十分である。
-アルカリイオン水は、愚の骨頂。胃液の強い酸性で、アルカリ分は消えてしまう。

-アルコールは、ビール2本、日本酒2合、水割り2杯程度なら、毎日飲んでも差し支えない。多く飲むときは、ニコチン酸が消費されるため、豚肉、なまり節、豆類、チーズなどで補給する。


(2)「スポーツで体が若返る」のウソ

-過度の運動は、からだに害を与えることはあっても、けっして健康を増進しない。

-激しい運動は活性酸素を大量に発生させる。

-ジョッギングをしていて気持ちよくなるランナーズハイは、脳のなかでモルヒネの一種のベータエンドルフィンという物質が発生するため。ベータエンドルフィンはストレスを感じたときに出る。

-有酸素運動は、普通の人で息が荒くなる数分でやめる。

-ダンベル運動は時間の無駄。

-筋肉を鍛えるためには、鍛えたい筋肉を全力収縮した状態を6秒間続ける。(アイソメトリックス)


第四章 医学で病気は予防できない

-人間ドックの「異常なし」ほど、信用できないものはない。

-栄養の摂り方によって、健康にも病気にもなる。

-ストレスは健康の大敵であり、笑いは健康の源である。


『医学常識はウソだらけ』三石巌著(祥伝社黄金文庫)


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2016-08-28 19:39:16
ひどい引用の仕方で、著者がもし存命だったら怒るのではないですか
「新鮮な思いで読めた」などと言いながら、著作内容を延々と書き記すより、本を買うように勧めれば済むことでしょう
常識を疑います
返信する
Unknown (うん)
2017-11-24 22:15:29
上手くまとめていると思います。
いちいち批判する人の常識を私は疑います。
返信する

コメントを投稿