小千谷から(Ojiya kara)

新潟県中越大震災の、とある被災者からのメッセージ
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【こころのケア】刈羽村にボランティアに行って感じたこと

2007年07月21日 20時46分43秒 | 新潟県中越大震災・地震
こども3人引き連れて刈羽村にボランティアに行ってきました。
目的は
「刈羽村のこどもたちの遊び相手になること」と「そのおかあさん、おばあさんの(人にはいえなさそうな)ニーズを拾い上げること」

私たちが行かせていただいたのは小さな避難所だったのですが、「小千谷市から来ました!」と名乗ることで話にとっかかりができ、スムーズにお話をさせていただくことができました。

子ども達は小千谷小学校の名札をつけ、さらにガムテにマジックで名前をかいて胸にはりつけました。
家を出る前に「柏崎のおともだちにどんなことができるとおもう?」と問うと、「絵本を見せてあげたい。」とか「トランプもっていってあげる」とか「折り紙の本と折り紙をもっていこう」などなど、子どもたちは子どもたちなりに支援の方法を考えてしたくをしました。

すでに大学生のボランティアたちが避難所の子どもたちの相手をしていたので、輪にすーーっと入っていくことができ、子ども達も「楽しかった!」と喜んでいました。

私はおばあさん3人組とゆっくりとお話をさせていただきました。
やはり、今は「お風呂に入りたい」「洗濯をしたい」というのがいちばんのニードでした。
その中でさらにつっこんで話をすると「実はいびきがうるさい人がいて、みんな毎晩眠れなくて困っている」ということでした。
しかし、「いびきがうるさくて迷惑だから。」という理由でその人を隔離するわけにもいかず、社協の方も困っておられるようでした。

また中学生とお話したときに「友だちに会いたい」「学校に行けないのでつまらない。」という話のあと、「地盤災害について知りたいんですけど・・・。」と言われ、正直ビックリしました。
自宅の地盤が悪いので、再建するときに家本体を修繕するだけでは不安だというのです。
どのような支援を受けられるのか、受けられないなら引っ越したほうがいいのか、きっとご両親がそういう話を家庭内でしているのでしょう。
中学生の彼女も大変心配してました。
「なにかいま必要なものはある?」ときいたら「(住宅再建のための)お金・・・」といって笑っていました。

これから罹災証明を発行してもらい、住宅再建のための話し合いが現実になっていきます。
このような疑問について、わかりやすい住民説明会が必要だし、被災者生活再建支援法の改正においてもぜひ早急に論議しなければいけない問題だな、と思いました。

おかあさんにもお話をうかがうことができました。
急性期は過ぎ避難生活には慣れてきたけれど、一気に現実的なもの(お金のことや家の再建のこと)が押し寄せてきた、と話していました。

私もミクシィに日記をはじめて書いたのはこの時期(震災から6日目)だったことを思い出します。

中越大震災などで地盤災害を体験した方との交流をコーディネートすることも、中越沖地震を体験された方の「こころのケア」になるんじゃないか、とふとそんなことを考えました。

写真は
【うれしかった救援物資】きゅうりの浅漬け
きのう樽でもってきてくれて一本一本配食してくれたんだそうです。
おばあちゃんのもんぺがキュートでした