部屋が汚れているか?散らかっているか?という判断は、個人によって微妙に差がある。綺麗好きな人にとって、少しの汚れも気になることだが、大雑把な人にとっては、多少のことは、許容範囲に入り、掃除するという行為を起こすには至らない。微妙で、些細なことではあるが、一緒に生活を共にしていると、それが気になりだすと、殊更、そちらに目が行き、次第に耐え難いものになっていくらしい。
妻は、綺麗好きの部類に入る一方、私はかなりいい加減で、多少の汚れは気にしない方である。二人が一致して汚れているという場合は、差して問題になることはないのだが、妻には気になるが、私には気にならない。妻から「汚れているよ!掃除して!」と言われ、自分が見て、それほど汚れや散らかりが気にならない場合、私は、「何てうるさいんだ!そんなに言うほど汚れたり散らかったりしていないじゃないか?」と反発を感じ、そういう指摘がしばしば繰り返されると「、もういい加減にしてくれ!」と居直りたくなる。まあ、大人気ないといえば、誠に大人気ない、情けない話なのだが、その一方、切実な話なのだ。これが生活全般にも及んでくるわけで、そんなこんなでこの種のトラブルが絶えない我が家なのだ。
こんな状態を続けていたら、そのうち、ゴミ屋敷になるぞ!と言い出す。さすがに私もゴミ屋敷は嫌いだ。自分ではそんなになる前に、掃除をしているつもりでいるわけだ。「掃除やっているじゃないか?」、「いつやった?」、「掃除は毎日やったっていいんだ!」、「そんなうそでしょ?」、「掃除機掛けるだけで、棚や家具も掃除しないから、埃が溜まっているよ!」、「そこまで言うか?」等々、一つ言ったら三つ四つ返って来る始末、これにはほとほと参る。こんなに人の感じ方は違うんだと改めて思う。