大助の駆けある記

日本共産党・木佐木大助の山口県議会通信

県民・議会を全く無視…国いいなりで愛宕山売却を強行

2012年03月28日 | 記事

 二井知事は3月22日午後、福田岩国市長と急遽上京。外務、防衛両大臣と面会し、「在沖縄海兵隊の岩国移設はないことが確認できた」として、留保していた愛宕山開発跡地の売却を正式表明し、23日午後には県住宅供給公社の理事会を招集、防衛省との売却手続に入りました。

 しかし、「移設がないことが確認できた」といくら弁明しても、当のアメリカは「日本政府の立場は理解した」と言っているにすぎません。知事は日本政府の「解釈」を鵜呑みにしただけのこと。現にまだ米軍再編見直しの日米交渉は続いており、アメリカ政府からの証文は一片たりとも明らかにされていません。しかも、全会一致の意見書をあげ「オール山口」の意思を示してきた県議会や岩国市議会に何ら説明すらしていないままの独断、最悪の選択でもあります。

 だからこそ日本共産党県委員会と県議団は、これに先立つ21日には知事に対して「申し入れ」(別項)をしてきました。 今回の暴挙で、空母艦載機の先行移駐の圧力はいっそう強まりますが、「一歩後退・二歩前進」へ闘いはこれからです。

●住民の切なる願いは断固拒否 籠城知事の大義なき姿
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 山口県岩国市の愛宕山地域開発事業跡地への米軍住宅建設に反対している「愛宕山を守る会」(岡村寛世話人代表)や「住民投票を力にする会」(吉岡光則会長)などの住民団体40余人は23日午前9時、二井知事に「売却表明は拙速だ。直接知事から説明してほしい」と面談を求め、県庁を訪れましたが、知事は知事フロアのドアをすべてロックし、定例記者会見も中止してまで面会を拒否しました

 参加者は、断続的に小松総務部理事との折衝を続けながら、午後2時過ぎに総括集会を開き「怒」と書かれた紙を掲げ抗議の意思を示しました。

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 この行動には、木佐木大助(日本共産党)・佐々木明美(社民党)・井原寿加子(草の根)の三県議と、大西明子(日本共産党)・田村順玄(リベラル岩国)の二人の岩国市議が同席しました。

 今回の事態に対して、二井知事は、「公務を妨害された」などと不快感を示したとされていますが、とんでもない話です。

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 「住み良さ日本一」を掲げ、「地元の意向を重視」を標榜しながら、地元中の地元の住民との面談を最後まで拒否するために、「籠城」続けたその姿こそ、愛宕山跡地の売却「留保」の「解除」の大義のなさを物語っています。

●日本共産党の申し入れ
 
 3月21日、日本共産党山口県委員会と県議団が二井知事に対して申し入れた内容は以下の通りです。
 
 ・・   ・・・   ・・・   ・・・ ・・
 
 日米両政府による「在日米軍再編計画」のロードマップ(行程表)見直し協議で、米側が第1海兵航空団司令部(キャンプ瑞慶覧)と、その要員約1500人を岩国基地に移転させる意向を、日本側に打診していたことが明らかになりました。

 地元岩国市民はもとより、県民あげての反対世論の高まりを受けて、日米両政府は「岩国に移転させる意思はない」と表明するに至りました。

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 しかし、「在日米軍再編」の見直し内容は、米議会の承認が必要とされており、今後、米議会などから異論が出され、「岩国移転」が再燃する可能性は消えていません。背景には第1海兵航空団の司令部は、1976年、キャンプ瑞慶覧に移転するまで、岩国基地に駐留していたという歴史的経過もあります。

 また、同司令部を沖縄に残留させれば、「在日米軍再編計画」に盛り込まれているキャンプ瑞慶覧の返還がとん挫するという問題もあります。

 さらに、日米協議のなかで、普天間基地に配備予定のMV22オスプレイを、岩国基地など本州の米軍基地に先行して一時駐機させる計画が持ち上がっています。オスプレイは「未亡人製造機」と呼ばれるほど、これまでに重大な事故を繰り返してきた機種です。騒音はもとより高熱の排気ガスによる影響も懸念されています。配備はもちろん、一時駐機でも周辺住民の生活を脅かす危険性があります。

 よって、日本共産党山口県委員会と同県議会議員団は、山口県に対し、下記事項について申し入れます。

                       


1,「在日米軍再編計画」見直し案が米議会で承認され、「在沖縄海兵隊の岩国移転」がないことが正式に確認されるまで、愛宕山開発用地の国への売却は留保すること

2,沖縄の負担軽減を求める立場から、第1海兵航空団司令部は日本国外に移転させるよう日米両政府に要請し、キャンプ瑞慶覧の早期返還を後押しすること

3,周辺住民の安全を脅かす岩国基地へのMV22オスプレイの配備及び一時駐機は、絶対に容認しないこと

4,現状でも騒音被害が増 大している事態も踏まえ、周辺住民の生活環境を今以上、悪化させる空母艦載機部隊の岩国移転は容認しないこと

                                               以上



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