大助の駆けある記

日本共産党・木佐木大助の山口県議会通信

9議会報告・一般質問Ⅲ米軍基地問題について

2014年10月20日 | 記事

 米軍岩国基地問題について伺う。

 安倍政権による集団的自衛権行使容認の閣議決定強行を受けて、日本は「米軍とともに海外で戦争する国」に大きく踏み込むことになり、米軍岩国基地の危険性はいっそう増大することになった。

東アジア最大の基地へ
 
 さらに、オスプレイの中継・補給・訓練拠点化とKC130の受け入れに加え、米軍再編の名の下に推し進められている空母艦載機移駐が行われば、岩国基地は、海兵遠征軍と米海軍空母打撃群の指揮下の部隊が一体となって展開・出撃する、これまでと全く違う能力・機能、位置付けをもつ東アジア最大の軍事基地に変貌することになる。

 これこそ質量ともの「基地機能強化」の典型と考えるが、県の認識を伺いたい。…①

■破綻は明白…「判断基準」
 
 さて、米軍は、岩国基地を出撃拠点として世界中に展開し、訓練も日本国中を対象にしている。

 これまで県が取ってきた「基地機能に関わる問題は、騒音や安全性等、基地周辺住民の生活環境にどのような影響を与えるかを検討し判断する」といった、基地周辺住民だけしか視野に入れない判断基準はもう役に立たないのではないか。

 空母が横須賀基地に入港中、艦載機部隊は、NLPを除く訓練を群馬県などで行っている。島根・広島・岡山3県の山間部は、現在でも岩国基地所属機による低空飛行訓練の被害に悩まされている。

 艦載機部隊が岩国基地に移駐すれば、さらなる被害の拡大が予測されるが、この点を県はどう認識しているのか、見解を求める。…②

■崩れる論拠…「パッケージ」
 
 岩国への空母艦載機移駐問題と普天間移設は、二〇〇五年の「在日米軍再編計画」のパッケージとして持ち込まれた。

 こうした中、沖縄では、普天間の辺野古への移設・新基地建設反対を最大の争点にした知事選が十一月に行われる。

 自民党の沖縄県連幹事長を務め、前回は仲井真知事の選対本部長に座った翁長那覇市長が、「建白書に示されたオール沖縄の実現のために心を一つにしよう」と訴え、立候補を正式表明した。

 この知事選挙の結果、辺野古移設が当面、頓挫し、「パッケージ」が崩れた場合は、当然、艦載機部隊移駐を前提に進められている「準備工事」に待ったをかけるのは、当然だと思うが、見解を伺う。…③

 もし日米両政府が、空母艦載機だけを岩国移駐を先行させることになったら、知事は再編交付金など投げ捨てて、ムシロ旗をもって首相官邸に乗り込み抗議することは県民への最低限の責任だと思うが、その矜持・覚悟がおありか。…④
 

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国民の血税使って「強く大きく」…米軍にとって最も使い勝手のいい基地にリニューアル。滑走路の向こうには、世界遺産の宮島と原爆ドームが… 。

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日本の原発は全部止まっていますが、原子炉2基をフル稼働…厚木から艦載機を積み込み「世界を股に」の空母J ・ワシントンです。

□大谷理事・基地対室長の答弁要旨
 
① … 基地の軍事的な機能を判断する立場にない県としては、「基地機能の変更」により、航空機騒音や安全性の面で基地周辺住民の生活環境が、現状より悪化する状態が生じるかどうかを「基地機能の強化」の判断基準にしている。

 オスプレイは、米軍の「一時的な運用の範囲内」と整理している。K C 1 3 0 や空母艦載機の移駐も、国の回答や提供データーに基づく検討結果から、基地機能の強化に当たらないと考えている。

② … 訓練空域等について、現在も日米間で協議中であり、その内容と詳細について、まだ国から説明を受けていない。したがって、県としてはお示しの島根・広島・岡山3 県で、空母艦載機の訓練が行われるかどうかは承知していない。

③ … 沖縄県知事選の結果については、仮定の問題であり答弁を差し控える。

④ … 県は「普天間基地移設の見通しが立たないうちに空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない」という基本スタンスを堅持しており、国も「尊重して対応する」と言っている。

 お示しの事態は生じないと考えている。

 ◇再質問・再々質問と答弁は省略します
 
 十月一日に発生したペルシャ湾でのオスプレイ発艦失敗死亡事故や、「これ以上の負担増は認められない」という「負担」の定義問題。

 岩国や厚木等、実際に配備されている機数・機種掌握の「意図的曖昧さ」など、対米従属の「国いいなり県政」との論戦となりました。

■政府交渉に行ってきました
 
 大型台風1 9 号の進路とドンピシャ重なりながら、政府交渉を10月14日に行いました。

 参加者は…藤本・木佐木の県議と吉田事務局長、河合・松田の県議候補、来年1 月に迫った下関市議選候補の近藤市議団長と桧垣前市議です。

 交渉は…外務・防衛・国交・財務・総務・厚労・経産・農水・文科省と、原子力規制委・エネ庁・内閣府など12省庁が相手です。朝10時から夕方4時過ぎまで、参院議員会館に陣取り、原発・基地問題に加え、下関市関係でも「第二関門橋」や自治会への課税問題、洋上風力問題、農漁業振興など多くの成果を持ち帰ることができました。

 

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左から…桧垣・近藤・木佐木・仁比さん
 

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後列…近藤・桧垣・木佐木( 座っているのではありません。立ってます。桧垣さんが高過ぎ)・吉田。前列…藤本・石村・松田・河合


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