■「河野談話」の実質否定、歴史の偽造は許されない…山口県議会「自民・公明」の暴挙に断固抗議する
10月10日の議会最終日、本会議が開かれ議案等の採決が行なわれました。
これに先立ち、議会運営委員会で、自民党・公明党など4会派から共同提出された「『慰安婦問題』に関する適切な対応を求める意見書案」を念頭に、「全会派一致の意見書案以外は、①付託された委員会でキチンと審議時間を確保する。②提出会派から趣旨説明を行い、それに基づく質疑を行う…この2つのルールを確立すべきだ」と提案しました。
「それは議会改革協議会の問題だ」等、議運でも圧倒的多数を占める自民党から異論が出されましたが、「議会全体の運営に責任を持つ議運の問題ではないか」と反論し、あれこれ応酬もありましたが、一応の確認がなされました。
まだ曖昧な点もあり、12月議会冒頭の議運で、確認していきます。
◯本会議では…
この意見書をめぐって…「反対討論」を、民主党・加藤、日本共産党・藤本、社民党・佐々木の3議員が。「賛成討論」は、自民党・島田、公明党・先城の2議員が、会派を代表して討論を行ないました。
◯採決の結果…
日本共産党2、民主連合5、社民党1、草の根1の計9人が反対する中、自民党・自民新生・公明党・新政クラブの39人の賛成で、この暴挙の意見書が可決しました。
◯下関選出県議の態度は…
定数10(来年から9に削減)の下関市区選出の県議のうち、この意見書に賛成したのは、自民党(友田・塩満・林・有福・平岡)の5人と公明党(先城・曽田)の2人、自民党新生会(吉田)の計8県議です。
反対したのは、民主党(加藤)と日本共産党(木佐木)の二人です。
■本会議終了後ただちに、山口県憲法共同センターは、県庁入口の藩庁門前で、「慰安婦問題意見書の強行可決に抗議する緊急集会」を開催。50人が参加したこの集会に、私も藤本団長とともに駆け付けました。採択した集会決議を紹介します。
本日(十月十日)開催された山口県議会九月定例会において、自民党、自民党新生会、公明党、新政クラブの各会派より提出された「『慰安婦問題』に関する適切な対応を求める意見書」が、日本共産党、民主党、社民党などの反対を押し切って採択されました。
朝日新聞の「吉田証言」取り消し記事を利用した一部右派メディアと、侵略戦争を美化・肯定する「靖国派」の政治勢力とが結びついた異常なキャンペーンは、「慰安婦」問題で、日本政府が日本軍の関与と強制性を認めて謝罪した公式見解である「河野談話」を真っ向から否定するものです。
山口県議会の政権与党会派による今回の「意見書」は、「吉田証言」によって一部の歴史教科書やマスコミが史実に基づかない誤った歴史認識をもたらすことになったとし、韓国国内の反日感情や国際的な問題となって国益を損なったとしています。
「吉田証言」が虚偽のものであったことと「河野談話」との関連がないことは、談話作成に携わった当時の官房副長官であった石原信雄氏の証言からも明らかです。
「意見書」は、日本軍が深く関わって多くの「性奴隷」としてきたことに対する国の公式見解として謝罪した、「河野談話」を否定する異常な攻撃の一環として、極めて問題です。
「意見書」は、「吉田証言」を口実にした歴史の偽造にほかならず、世界の流れとも逆行するものです。韓国をはじめ、国際的な批判をさらに浴びるものになることは、言うまでもありません。
政権与党である県議会の自民党と公明党両会派による今回の暴挙は、「集団的自衛権行使容認」の閣議決定を受け、六月定例県議会において「憲法改正」の早期実現をと迫った意見書採択という暴挙と並ぶものです。
歴史を偽造して、安倍政権による「戦争する国づくり」をさらに後押しする今回の大暴走に、私たちは強く抗議するとともに、憲法9条を守る闘いと共同をさらに強めて、「戦争する国づくり」を絶対にストップさせようではありませんか。
二〇一四年十月十日 山口県憲法共同センター
「慰安婦問題」意見書の強行可決に抗議する緊急集会」
■決算特別委の選任
決算特別委員会の構成と審査日程が決まりました。今月3 0 日の県内視察を皮切りに、1 1 月4 日から7日まで、商工労働・環境福祉・総務企画・農林水産・文教警察・土木建築など6
委員会と、公営企業や会計管理局、監査委などの審査を行います。
日本共産党からは2 年ぶりの参加、木佐木がメンバーに入りました。
◎国井 益雄(自民党)下松
○島田 教明(自民党)防府
・新藤 精二(自民党)山陽小野田
・有福 精一郎(自民党)下関
・平岡 望 (自民党)下関
・篠崎 圭二 (自民党)宇部
・江本 郁夫(自民党)山陽小野田
・吉田 和幸(自民新生)下関
・末貞 伴治郎(自民新生)山口
・西嶋 裕作(民主連合)山口
・曽田 聡 (公明党)下関
・木佐木 大助(共産党)下関
・神田 義満(とことん)防府