ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

YAMASHITA TRIO CLAY

2022年06月17日 18時00分00秒 | 音楽

 高校生時代に六本木WAVEでドイツ盤のLPを買い、それから何度となく聴き続けてきました。今日、渋谷のバス車庫近くで、ようやくCDで買い直しました。

 山下洋輔トリオの「クレイ」です。

 1974年6月2日、ドイツのメールス(Moers)で行われたニュー・ジャズ・フェスティバルでの実況録音で、ドイツのエンヤ(enja)レーベルから発売されました。

 演奏メンバーは、山下洋輔(ピアノ)、坂田明(クラリネット、アルト・サックス)、森山威男(ドラム)で、エンヤから発売された最初のアルバムであるとともに、山下洋輔トリオにとっても初の海外録音でもあります(そもそも初のヨーロッパ・ツアーでした)。

 山下さんの著作『ピアニストを笑え!』にもこの録音のことは書かれています。当初は、たしかリュブリャナでの演奏が録音されていて、そちらがレコードになるはずであったのが、あれやこれやの経緯があってメールスでの演奏が発売されることになったということが書かれていたと記憶しています。何曲かが録音されたようですが、LPには「ミナのセカンド・テーマ」と「クレイ」の2曲のみが収録されており、時間の都合で「ミナのセカンド・テーマ」が1面と2面(アメリカ盤やドイツ盤でA面、B面という表現をあまり見たことがありません)とに分割されていました(ちょうど、坂田さんによる無伴奏のクラリネット・ソロが始まるところで区切られています)。

 ドイツ盤LPを買って驚いたのが、その音質でした。とにかく生々しく聞こえたのです。とくに森山さんのドラムの音が凄く、日本のレコード会社ならもう少し音量を落とすだろうと思ったくらいです。今回買ったCDでも、その生々しさは変わっていません。

 全力疾走するような、攻撃的な演奏。フリージャズの典型であるように見えて、実は山下洋輔トリオのような演奏はそう多くありません。ペーター・ブロッツマン・オクテット(Peter Brötzmann Octet)の大傑作「マシンガン」(FMP 0090)でも、ここまで突っ走るような演奏ではないのです。


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