カイン 自分の「弱さ」に悩むきみへ（中島義道）を読んで（２）

カイン　自分の「弱さ」に悩むきみへ（中島義道）を読んで（２）


創世記 / 4章 15節
主はカインに言われた。「いや、それゆえカインを殺す者は、だれであれ七倍の復讐を受けるであろう。」主はカインに出会う者がだれも彼を撃つことのないように、カインにしるしを付けられた。


全体的なテーマとして「絶対的不幸」というのがある。それは「死」だ。

忘れてはならない。あなたは、もうすぐ、死ぬ。少なくともここ100年以内に死ぬ。
あなたは、確実に、第250回日本ダービーを見ることはできない。
あなたは、絶対に、プロ野球オールスター2100を見ることはできない。



しかし、「どんなことがあっても、自殺してはならない」というのが１章である。
「きょうも生きている自分、今日まで生きてきた自分に『よくやってきた』と行ってやろうじゃないか」

「答えは与えられなくとも、それを問い続けることは、意味のあることなんだ。」

「悲しければ、夜ひとりで思う存分泣けばいい。ぼくのところに泣きに来ればいい。いや、いつどこで泣いてもいいんだよ。どんなにブザマでもいい。どんなに甘えてもいい。どんなに他人にばとうされてもいい。どんなに他人を傷つけてもいい。どんなに他人に迷惑をかけてもいい。どんなに他人から離れてもいい…。これら全てを修行と考えて、とにかく生きることだ。」

泣きに来られるような人に、私もなりたい。