清々しい季節となりましたが、コロナ禍でイマイチ心がウキウキとはなりません。社長の高島です。
そんな中また煩わしい問題が起きています。最近メディアでも盛んに採り上げられている「ウッドショック」についてお
伝えしたいと思います。
そもそもウッドショックとは何ぞや?
まず我が国における住宅に使用される木材の約6割強は輸入木材によって賄われています。業界ではこれを輸入材・外材な
どと呼んでいます。ということは残りの4割弱が国産木材(内地材といいます)になりますね。さらに輸入材は米州材、ロシ
ア材、欧州材、南洋材、その他の分類となっています。南洋材は主に合板向けそれ以外が建築材となっています。
昭和40年代以降国内林業の衰退に歩を合わせるように、輸入材の占める割合が8割を超える水準に上ったこともありました
が環境意識の高まりによる各国の輸出規制が強まる中、また内地材の良さが見直されるなどにより内地材の割合が現在の
水準まで回復してきたのでありました。
ヒノキ・スギにこだわっている当社としても土台・柱・内装材については内地材を使用していますがいわゆる構造材・羽
柄材については輸入材の占める割合が高いのです。
しかし昨年来の新型コロナウィルスの流行により世界的な生産活動の低下があり、一部の感染を抑え込んだ国々(主にアメ
リカ・中国)では景気回復、輸送船・輸送コンテナ不足、生活様式の変化(アメリカではリモートワークの普及、金利の低下
等により郊外で住宅を求める人々が増えている)により木材の需給のバランスが大きく崩れ、我が国は輸入材を十分に手に
入れることが出来なくなっている状況です。
そこで輸入材がだめなら内地材へ、という流れが強くなり今度は内地材までもが品薄となってしまいました。
すでに県内でも十分に木材を確保できないことから基礎工事でストップしている現場が見られるようになりました。
エンドユーザーの皆さんにとっては期日までの引き渡しが行われない、予算オーバーしてしまったなどの心配が現実のも
のとなりつつある状況です。私がこの業界(特に木材業界)に身を置いて40年弱となりますが多少の変動はあったものの、
ここまでの急激な変動は経験のないものです。
当社は幸いにある程度の木材の手当てをしていたこと、長年の取引先からの協力を得られていることなどにより当分は
(約今年度いっぱい。そのころにはこの騒動も落ち着いているとの業界筋の見立て)お施主様にご迷惑を掛けることはないと
思っておりますので、安心してお任せください。また、完成見学会・モデルハウス見学をぜひご活用下さいますようよろ
しくお願い申し上げます。