美人薄命

　秋も深まり肌寒い季節となってまいりました。熱燗がおいしくついつい飲みすぎてしまいがちの高島です。

　そのような私とは全く縁遠い話題で恐縮ですが、先週の土曜日の晩私の母が育てている月下美人の花が咲きそうだというので一鉢拝借して観察しておりました。
　
　ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、月下美人の花は一夜のうちに開花して萎んでしまうものだそうです。

　写真を何枚か撮りながら観察しておりますと、午後７時半ぐらいから開花し始め９時ぐらいに満開となりました。その後１２時ぐらいまではそのままの状態でしたが、翌朝にはすでに萎んだ状態でした。
　
　なんでもサボテンの仲間だそうで、暖かい気候に育つ植物のようです。花は食用にもなり、台湾では花を酒につけて飲むというようなことも書いてありましたね。

　手入れがよければ、一年のうちに二度花が咲くこともあるようですが、いずれにしても一夜だけの開花とははかないものです。まさしく「美人薄命」です。

　その代わりといってはなんですが、香りが強く（私にはあまり好ましいとは言えません）一夜のうちにコウモリ等を呼び寄せて受粉をさせるようです。

　ともかくも、珍しく自然の不思議を体験した晩でした。

　ところで今夜も我が家の「美人」にお願いして熱燗で一杯といきましょうか。