DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

意地悪なアメは健在・傭兵低調・カラー革命はへんにブーム

2019-09-25 03:14:23 | アジア情勢複雑怪奇

国連総会が開かれ各国代表が総会でスピーチをしているようだけど、まだあんまりちゃんとまとまったものは見ていない。

その前に、またまたアメリカは国連を使っていじこいことをしている。ロシアの代表団の中の何人かにビザを発給しなかったらしい。これってこれが初めてではない。フルのメンバーで外交団が働けないように意地悪をする。

Russia blasts US for denying visas to UN team members

https://www.presstv.com/Detail/2019/09/24/606999/Russia-US-visa-UN-General-Assembly-Iran-President-Rouhani-restrictions

 

もはやアメリカの無法っぷりは際限がないので驚かないが、国連をアメリカに立地させるにあたって各国の人が来ること際の手配なんかいろいろと国際条約があるはずだが、彼らにとって法律も条約も他人が守るものであって、自分が守るものではない、というのが板についているんでしょう。

今回は、この他にもイランのザリーフ外務大臣を夏前になんだったかの理由で制裁対象したのは、国連に入れないためだろうという噂があった。つまり、よからぬ人物扱いにするからビザを発給しない、もってアメリカに入国させない、国連に出られない、という措置。

どうしてそうなるのか。それはザリーフ外相が有能だからでしょう。ローハニがダメなわけじゃないけど、ザリーフはロシアのラブロフなんかと同様大変に頭の切れる人。

 

といった状況にある中でも、しかしながら、トルコのエルドアン大統領は、見ろ見ろ、イスラエルは領土を拡大しているわけだ、な、どこに彼らの国境線があるというんだ、これはパレスチナ人だけの問題じゃないムスリムの問題云々と熱弁をふるっていた模様。

さっそく、エルドアンの反セムが、反イスラエルがどうしたこうしたと欧米主要メディアのいくつかは書くけど、そんなことを気にするエルドアンではない。何年か前には、ネタニヤフはテロリストとか言ってたぐらいなので、多少のことでは誰も驚かない。

拾った写真。いいじゃないの、頑張っていろいろ言ってちょうだい。

そのうち動画があがってきたらリンクをしたい。

 

■ ベネズエラ情勢

そんな中、かなり唐突に発表されたのは、ベネズエラのマドゥロおじさんが、モスクワを訪問するという話。もう着いちゃって、明日プーチンと会うらしい。

制裁&略奪によってベネズエラ経済が不調→難民が発生 → 他の中南米各国がマドゥロのせいだと声を上げる、という事態で緊迫は緊迫なんだろうと思う。

これって、まんまシリアですね。シリアにテロリストを入れてぐじゃぐじゃにして、そこから、アサドのせい~と大騒ぎをして、難民発生、なんてことぉおおお、と言ったはいいけど欧州各国は難民の流入を招いている西側リーダーに不信感を持った。この流れは、「カラー革命モデル」の失敗だった。

中南米諸国は、ってか、シリアだの香港だのと同じく西側の紐がついてる特定のグループは、というべきだろうと思うが、そこがアメリカにさらにプレッシャーを!!と叫んでいるらしい。安倍かお前はといったところ。

 

米州諸国、ベネズエラへの追加制裁を要望

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50121480U9A920C1000000/

【サンパウロ=外山尚之】ブラジルやカナダなど、ベネズエラのマドゥロ大統領の政権に批判的な米州諸国が集まる「リマ・グループ」は23日、ベネズエラ政府に新たな制裁を科すよう求める声明を発表した。ベネズエラ情勢の膠着が続き国際社会の関心が薄れつつある中、ニューヨークの国連総会の開催に合わせ、諸外国に協力を求めた。

 

ということなので、マドゥロとプーチンはかなり深刻な事態を前にしているといったところではあるじゃないのか、という考えも成り立つ。わかりませんし、そうでないことを祈りますが。

 

■ バルダイ会議

ロシアが毎年開催しているバルダイ会議が今年も開かれるそうで、日程は9月30日から10月3日、場所はソチ。

今年のゲストは、

カザフスタンの新しい大統領とフィリピンのドテルテ大統領であるらしい。ここまでは既に決まってたと思うわけだが、どうやらそこに、マドゥロも入るみたいな感じになっている模様。

Putin to meet with Venezuelan, Kazakh and Philippine leaders at Valdai club forum

https://tass.com/politics/1079460

 

何を話すんでしょうか。

バルダイ会議といえば、プーチンが初めて公の場で、「テロリストは傭兵なんだよ」と懇切丁寧に説明したことで名高い。

2014年の秋、バルダイ会議というロシア関係の知識人の集まりで、西側のジャーナリストからの質問に答えて、プーチンは、あんたたちテロリストと言っているけど、それって要するに西側の傭兵なんだよ、という爆弾発言をした。

これこれ。今見たら、1300万ビューを数えていた。

米露の関係改善は近い将来には予想できません by ラブロフ

 

Putin Tells Everyone Exactly Who Created ISIS

 

今年の2月に書いた時に、あれから4.5年経ったのかと書いたけど、あれから5年経ったわけですね。動画を観てみるに、今日現在

13,341,161 回視聴

だそうです。すごいインパクトでしたね、ほんとに。

 

ということなので、メンツといい、また忌憚のないご意見の発表の場となるんでしょう、多分。

全体的に、西側というテロリスト支援国家群に対する、レジスタンスの形成が見て取れるのできっとそんな話なのではなかろうか。今までやられっぱなしの国は、何があったのかを言って戦え、場は作ってやる、みたいな?

 

■ リベラルの憂鬱

雑感ではあるけど、香港といいベネズエラといい、そして最近はエジプトでもシシを攻撃しているようなので、全体として、いわゆるリベラル勢はあいかわらずCIA謹製カラー革命路線を捨ててないんだなというのはよくわかる。

ただ、カラー革命というのはカバーアップなわけで、実際には傭兵を使った影のユニットが軍事的にあちこちを制圧しているからこそ成立していたのだろうと考えると、現在のカラー革命は色モノの範囲を出ていない感じもかなりある。

多分、見通しとして、トランプをウォーレンあたりで倒して、自分たちはインテリの良い人たちなんですよというイメージ、すなわちオバマ路線で体制を立て直して捲土重来を期しているのではあるまいか?

オバマ路線というかハーバード路線だと思うけど。

トランプじゃ、下品でしょ、馬鹿でしょ、とんでもない人たちなのよ、困るでしょ~と主に内政での失敗を切り取って、民主主義じゃない、自由じゃない、暮らしがたちゆかない云々といった方向で行く作戦じゃなかろうか。

折しもバイデンが、ウクライナがらみでスキャンダルが出ているので(そりゃそうでしょう)、リベラルとしてはいずれにしても、そもそも誰が見ても気持ちの悪いじじいであるバイデンを葬り去って、ウォーレンあたりで行くんじゃなかろうか。

とはいえ、バイデンのウクライナ問題は、バイデンだけですまない大火事になってもなんら不思議はないので、この推移も見もの。

 

不安定なことばかりだなとは思うけど、でも、なんのかんのと忖度せず、主張する、立ち向かう人たちがたくさんいるのは良いことだ。いろいろバラしちゃえばいいんだよ、ほんと。

 

■ オマケの妄想

この5年間で、プーチンはいろんなことを暴露し、遠慮せず西側ナラティブを壊して行ったわけだけど、上であげたテロリストは傭兵発言は結構な爆弾発言だった。というか、これこそelephant in the room(誰でも見えてるのになかったかのようにしているもの)だった。だってなんとなく、そりゃそうだろうと思ってるわけだから。

で、この発言と

テロリストは傭兵なんだよ by プーチンから2.5年

 

トランプのこれって、実は表裏なんだよね。

嘘に飽きてる&アフガンまで通説に逆らうトランプ

 

アフガニスタンにソビエトが侵攻しました~と習ってるわけだけど、要するに現在のシリア問題と同じ枠組みだった。

総じていえば、なんでムジャヒディーンなんか作ったんだよ、という話だし、そこを操作していたチームは、ブレジンスキー一派。

そして、そのブレジンスキー時代はカーター政権で、カーター政権がやったもう1つの出来事は、パレスチナからエジプトを離してパレスチナ人を撃たれっぱなしの状態に導いたこと。

パレスチナ:保護者なしのツケを誰が払うのか不明

安保理、パレスチナ市民保護を否決 & 100年前から解きほぐす

 

でね、はたと考えるとイランは、ブレジンスキー一派的な人たちと強いコネクションがあるんだろうと思うわけだが、そこは現在どう処理されてるんだろうか。宗教色の濃いイランが出現したことをソ連は警戒していたと言われているけど、そりゃそうなわけで、イランが西側に協力していなかったら(通していなかったら)、西側はトルコ(およびそれ以西)とアフガニスタンを繋げない。

(アフガニスタンのムジャヒディーンは陸路でトルコに行ったと言われている。また、私自身ホンマもんの元ムジャヒディーンにあったことがあって、その人も、トラックでトルコに行った、遠い道だったと言っていた)

また、イランはユーゴ紛争の時にもアルバニアのイスラムを庇ってるし、あちこちの紛争のたびに性質の悪い方を庇っていることがある。

ここで一体トランプはイランと何をしているんだろう、というのが俄然興味深い。これは改めて整理したい。

 


 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ペルシャ湾岸における米の優... | トップ | 米大統領弾劾騒動:2014ウク... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アジア情勢複雑怪奇」カテゴリの最新記事