朝から晩まで、ウクライナ、ウクライナとうるさい西側。
ロシア人が作った街に住んでるロシア人のところに、ロシア軍がでばっていってロシア人がチンピラに殺されないようにします、ということの何が問題なんだという話。
そもそも、アメリカ人だのドイツ人がドンバスを自分のとろこの持ち物みたいに思ってることが不健全。日本人の騒ぎに至っては、愚の骨頂。ほっとく。
そして、思えば、ユーゴスラビアを策謀と武力によって解体して、コソボを独立させたことを、みんな忘れちゃったわけ???と驚く。
後で「ジェノサイド」の話は別途エントリーしたいけど、ドイツの首相は本当にいまいましい。過去30年間のドイツの政権はある意味ヒトラーより悪い。ヒトラーは、ロシア人は劣等人種だとさんざん言い散らかして、その上で本当に殺しに行った。言行一致。過去30年間のドイツの政権は、きれいごとを言いながら、ロシア世界とか、セルビアなどの歴史的にドイツ人支配を嫌がってる人たちを叩きのめして解体しようと行動してきた。こっちの方が悪質という理解は可能でしょ。
■ アゼルバイジャン
そんな中、昨日、プーチンはアゼルバイジャンのアリエフ大統領と会っていた。
Talks with President of Azerbaijan Ilham Aliyev

マクロンの時に用意したらしい長いテーブルだけど、アリエフとプーチンの話は遠くはない。実によくかみ合っている。なにしろ、二人ともロシア語で話している。
そういう仲間だからこそ、
Declaration on Allied Interactionなる文書に署名したんでしょう。なんと訳したらいいか困る語の並び・・・。連合交流、同盟交流としてもいいけど、でも別に軍事的に同盟しようという意味ではなくて、ある意味もっと広いことを考えている。そこで、「仲間としての交流」宣言としてみた。
その中で、アリエフ大統領は、アゼルバイジャンにはロシア語学校が340あって多くの学生が通っている、これを奨励しているのは、ポストソビエト空間において、将来の人間たちがロシア語を話せなければコミュニケーションできないから、と言ってる。
So, I think this is the most important and fundamental aspect of our relations and the future of our ties, because the Russian language has always united the countries of the former Soviet Union, and the next generations will find it difficult to establish communications without speaking Russian. Therefore, as I said, this is a very important factor in our life.
つまり、昔の成り行きでやってます、じゃなくて敢えてロシア語を共通語として選択しているってことですね。
実際は多分それ以上かもしれなくて、アゼルバイジャンでは学業一般にソ連式というかロシア式が結構残っているという噂を聞いた。
結局のところ、中央アジア、コーカサスの各国は、サイズが小さいし、それだけの過去の仕込みもないから、すべてを現地語でというのは実際にはできない。高等教育のすべて、産業開発に関わる技術系種目のすべてを現地語でできる、なんていうことはない。そこで、その道筋としてこれらの地域は、昔は長いことロシアで、一時そこに英語圏が忍び寄ったが、結局はまたロシアも大きな選択肢として残した、といった感じでしょうか。
言うまでもなく、MI6あたりが作ってエルドアンが演じているテロリスト派遣計画、いや、トルコ語を話す人々を繋ぎましょう計画に対する強力な打撃ですね。
冷静に考えても、ロシア語を習得して達成できるトップレベルとトルコ語のそれではロシア語の方がこれまでのところ多数の分野で上にあるんだから、コーカサスや中央アジアの人たちの将来を考えたらロシア語を取った方が将来性がある。せっかく、じいさんも、お父ちゃんもロシア語を話せる環境にある人が、わざわざそれを捨てる意味はないでしょう。別にトルコ語を習って悪いということじゃないですよ。それはそれ。
■ 終わりは近いんじゃないか
そしてまた、ここらへんの、いうところの「ポスト・ソビエト空間」が様々な分野で協力関係を結びつ直すにつれて、ソビエトが持ってた石油、天然ガス資産を全部西側のものにして、世界をコントロールするのだ、とかいう野望は到底達成できないものとなっております、といったところじゃないでしょうか。
結局、黒海、コーカサス、カスピ海を取れば、それだけで大きなゲインだし、そして、それはロシアの弱体化を意味するから、そうすると中東でちゃんばらやっても介入する奴がいない、やったー! というのが、過去40年か50年ぐらいの西側の作戦考えてる人たちにとっての最大の狙いだと思う。
1992年に考案され、2005年に開通した石油パイプライン、「バクー・トビリシ・ジェイハンパイプライン」のあたりが、西側の妄想が最大化している頃だったんじゃなかろうか。イラクも侵略中。なんでもできる!みたいな。
アゼルバイジャン、後にカザフスタンの石油を、ロシアを通さずに世界市場に出すというのが目的の英米主導のパイプライン。

こういう利益のために、人々の命と生活を破壊し、テロリストを養成し、ナラティブ管理で適当な歴史を作っては人に教唆し、とありとあらゆることをやってきたのが過去30年といったところでしょうか。シリアでも石油泥棒継続中。リビアは人の生活を破壊して、見える将来に戻ることはない。
どうして、交易しましょうと思えないのだろうか? 米英(独)支配層というのは、実のところ交易による調和みたいなのを信じていないのだろうと思う。
だから、金融でコントロール、ナラティブでコントロールしようとする。
そこから考えた時、2月5日の、ロシア&中国の新し時代へのグランド・ストラテジーみたいな文書はこれへの、確かに挑戦となり、それは多くの人にとって多分相当マシなものとなると思う。G7が気が狂うのも無理はない。
そこがトルコと違うところ。トルコ語が昔共通地盤ですとかいったってたいした意味はない。
そういう古層まで考えられないのが米英というもの。まぁ、所詮はプロパガンダ一と虐殺しか能がないですから、人を活かす知恵はない。
WBSで一昨日放映されたガルージン大使のインタビュー、聞いていて大変好ましく思いました。
まず驚いたのは、この方の日本語。語彙の選択が的確で、ストレートに真っ直ぐ伝わる。素晴らしい。論理の破綻も一切ない。
ウクライナ全土への侵攻はあるのかとの問いに、完全否定して一言「(我々は)アメリカではないから」。笑いました。それはアメリカやNATOがすること、と。
このインタビュー15分の予定が2時間になったそうです。放映されたのは数分だったので、全部聞いてみたい。
翌日はウクライナ大使へのインタビューでした。
何をいうかと思ったら、所謂耳タコの言説で、ガルージンさんとは対照的にヒステリックな感じがしました。
ロシアの外交官、素晴らしい。
本当に上手くやってるなと思う。
ラブロフ外相と王外相も、とても優秀。
たとえば、野副重次さんや今岡十一郎の次の本は簡単に読めるみたいです。日本人長生きしてみるものですね。
ツラン民族運動と日本の新使命 - 国立国会図書館デジタルコレクション
ツラン民族圏 - 国立国会図書館デジタルコレクション