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日本:少子高齢化というより全体の高齢化

2020-01-17 01:34:36 | 参考資料-それ以降

宗純さんの今日のエントリーは、日本の平均年齢が世界一だというお話だった。深刻というか困惑させられるというか、困ったお話。

世界最高値だった日本国の平均年齢

https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/16cde89c683edfc15566613c05fa4173

<略>

少子高齢化は今の日本では大問題で、世界や日本の平均寿命(平均余命)については頻繁にマスコミや有識者が取り上げるが、なぜか(理由は不明だが)取り上げられないのが「日本国の平均年齢」である。(不思議なことに日本以外のアジア・アフリカなど外国に対しては「その国の平均年齢」を指摘していた)
調べると、わが日本国は48.36歳と、断トツの世界一高い「平均年齢」だった。2位のイタリアは1歳以上低い47.29歳。
平均年齢で日本は、何年も連続してトップで、しかも毎年毎年その「最高値」の記録を大きく更新していたのである。

 

平均値と中央値は違いますが、中央値のデータならwikiにもあったので、マップを拝借。

一番色の濃いのが年齢中央値が45歳以上。主に日本、ドイツ、イタリア。

 

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_median_age

35~45歳に、上から、韓国、大多数のEU諸国、カナダ、若干離れてポーランド、ウクライナ

ロシア、ベラルーシ、オーストラリア、アメリカ、中国 etc.

 

と、並べてみるとなんかこう、経済の発展の後先と同期しているっぽい傾向があって興味深い。

逆にとてつもなく若い人ばっかりなのがアフリカ。これはつまり赤ん坊が多く生まれるのもあるだろうけど、老人になる前に死んじゃう人も多いってことではなかろうかと推測する。つまり、医療。

 

昨日、この出生率ではダメなのだと危機感を示して、赤ん坊を生もう、もっと生もうと託児所の数から子ども手当の段階的な増額、果ては給食の心配までしてたロシアの大統領さんがいましたが、このレベルでそれなら日独伊はどうしたらいいんでしょうといったところ。

ロシア大統領所信表明演説:次世代に向けた機構改革

 

この差は比較の問題なのかもしれない。日本の場合、自分たちと比較になるのは欧州先進国とアメリカだけだと思っている傾向が顕著で、アメリカは大きいから別枠とみなし、残りの欧州先進諸国が同じなら、まぁいいか、になっちゃうのかもしれない。

それに対してロシアは、中央アジア、中東が軒並み若いので、これではいかん、老け込む訳にはいかないんだ、という気持ちにさせられるのかもしれない(笑)。BRICSも中国以外は若い。

 

お話戻って高齢化。

平均年齢とはまた別の切り口だけど、各国と比較してみると、頭一つ抜けて65歳以上人口、すなわち生産年齢人口を過ぎた人口が多いことがわかる。

以下は、wikiにあった各国の年齢階層データ。データは2017年。

一番右のage over 65years(65歳以上)で並べたもの。

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_age_structure

 

つまり日本の労働生産人口は6割(切ってるのか既に?)で、高齢者の割合が27%ということ。

ドイツ、フランスでもここまでではないんだと改めて知る。

そして、昨日託児所の心配をしていた大統領のいる国ロシアは、寿命があんまり長くないことが影響しているものと思うが(それでもロシア史上最長にはなってる)、労働生産人口率はアメリカよりも高く、老人人口率も低い。韓国もそう老齢化は進んでない。

 

ウクライナ、ベラルーシ、ロシアは国が分かれていても非常に似通ったデータになるのが興味深い。人の生死、結婚や子どもといった問題の反映なので、身体も文化も同族なら多少環境が変わっても同じようになるということなんだろうか。

(ここからロシアだけが社会政策を十分にして、ウクライナがそうでなくなった場合劇的な変化が出る、となれば社会政策は有効だとなるが、もしそうならなかった場合には、社会政策の影響は民族背景よりも小さい、とかになるのかも。面白い)

 

ということで、日本は、少子&高齢化というより、全体がごっそり高齢化しているのだなと改めて知る2020年1月といったところ。

いやしかし、マジで、もうちょっと真面目な人たちに政治やってほしかったわ、ほんと。

 

■ 雑感

今更言っても遅いけど、こうなることは30年ぐらい前からなんとなくわかっていたわけで、それで一体どうしてこうなの?と思わないわけにはいかない。

でもって、どうして対策ができなかったのかと考えてくると、考えるべき時期と「新自由主義」という真っ裸の資本主義こそ素晴らしいみたいな考えの隆盛時期が重なったことが結構大きいのではあるまいか。

新自由主義万歳とは、社会政策など最小限にすべきだ、市場が判断できるものだけでやっていけるのだ、みたいな考えだから、中央で社会政策をコントロールして、まして目先の利益が出ないことをしようとするような考えは「社会主義」として忌避されていく傾向が強まっていたものと思う。年金や医療保険を軽視していた風潮は実際あった。

だがしかし、じゃあ中央政府が何もしていないかというと実際には、法人税を下げて、やたらに民営化していくことには熱心だった。決して成り行き任せではなかった。

 


 

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1 コメント

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Unknown (ローレライ)
2020-01-17 10:05:38
結婚と子育てのリスクに慄く、天皇家化している日本全体!
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