カーボンニュートラルとかいう余りにも酷い政策を前に、吠えてる人たちの吠え方が鮮明になってきて面白い。
カーボンニュートラルはおかしいと気を吐き続けている池田信夫さんの今日のtweetは結構きてる。
再エネのFITは20年間で40兆円以上を国民から巻き上げる詐欺だが、カーボンニュートラルは毎年100兆円以上の国民負担になる史上最大の詐欺。ESG投資と称する美辞麗句で大規模な罠をしかけているのはゴールドマンなどの国際金融資本で、日経はその走狗。菅政権はその罠にはまってしまった。
— 池田信夫 (@ikedanob) March 16, 2021
まさしく日経は走狗。日経はもともとそういう傾向のある集団だけど、Financial Timesの親会社となった頃からは既にもう、世界中に工作しかける側になってると思う。
で、このスキームの肝は、金は国の補助金から出るというところ。
さらに、構図としては金融緩和だのなんだのと金を無から刷りまくってるという事情がある。だから、その金の行先に案件が付いて、国民のためというよりこのビジネス・スキームの維持のために流れてるみたいな感じ。さらに、その案件は国際的で、意味不明な罰金付きなので、国際公約を守れないと炭素出す代わりに金払いますというアホみたいなことをしないとならなくなる。これもまったく、無から有。
で、西側の軍組織もこのスキームととても似てるなと思った。
アフガニスタンで女子供を殺すと将軍は勲章をもらえて、引退後はテレビに出て億の金を稼ぐ。これが米軍なるものの姿だとは、ここ数年アメリカ人たちが腹を立てながら言ってきたこと。あげくの果てに毎日兵隊が自殺するような軍になってる。
Suicide rate among veterans up again slightly, despite focus on prevention efforts
そりゃそうでしょう。将官はただしゃべってるだけど、兵隊は現地で惨いものを見るんだから。
でも、自殺者の率は米国のその他の人々の率と変わらないから問題ない、とかいうのがこの問題に対するある種の「模範解答」。
この軍は、その上、アルカイダと共にシリア国を襲った軍ですからね。物凄いですよ、ほんと。
これが彼らのお仕事の成果。シリアが復興しないよう、シリア領内の石油を使わせないよう米兵が駐留するというオマケ付き。
Years of fighting has taken its toll: once a massive battlefield, the city of Homs in Syria remains partially devastated. The city is now trying to recover, with reconstruction underway since 2018. pic.twitter.com/kOZOK9ywtM
— RT (@RT_com) March 16, 2021
全体として見渡せば、無意味な案件(アジェンダ)をぶちあげて、金を回すことが過去20年ぐらいのビジネス・モデルだったと言っていいんじゃなかろうか。すべては金を稼ぐ人にとっての道具に過ぎない。
昨日見つけたこれもヒットだと思う。
新自由主義になってからは、政治が資本をコントロールする力を失い、政治(政策)が資本の下僕にされてしまいました。
— 波頭亮 (@ryohatoh) March 14, 2021
もちろんのこと、労働者も消費者も選挙民も皆、資本膨張の部品化が進んでいます。
別の言い方をすれば、nation stateが資本に負けたとも言えるでしょう。
だから、欧州各地とか中南米で、政府に対する反発が起こる。根本的なところで、我々の国だと思ってたそれが全然国民を顧みないことに腹を立てている動きだと思う。
だけど、資本軍は資金が豊富で、メディアも支配しているので、何か集団ができると偽の仲間を入れて、運動自体を変質させちゃう。
前から書いてるけど、トランプを押し上げた勢力は、法輪功とか幸福の科学の人になりたかったわけじゃない。でも、そっちのアジェンダに押し切られて、アメリカを変えたいという方向性を忘れさせられる流れになる。
アメリカでは政治資金規正法がなくなってしまったので(お金持ちにも意見を言う自由はある、みたいな判決をした)、多数のNPOに多数の資金が流れていると言われている。そこが、大した考えもなくアジェンダに沿った声をあげて、話の流れを制する役に立つ。
これはしかし、新自由主義勃興の頃からひとしおだとしても、考えてみれば、ベトナム戦争の失敗の後にフェミニズムを流行らせたり、1945年において反ファシズムだった人々を、ユーロ・コミュニズムに変質させていった過去があるんだから、結局のところ、戦後の大部分においてはこんな感じだったと言うべきなんでしょう。
そしてナチリベ(≒ユーロコミュニズム)とエバンジェリカルが残った
ただ、20世紀の人々は国民国家はこうあらねばならないという考えを、現在との比較でいえばかなり強固に持っていたので、今みたいに、真偽不明でもメディアが言い出すと、みんな乗っちゃうみたいな恰好にはなりにくかった。
いずれにしても、日本にとってはこのカーボンニュートラルの罠をなんとかしないとならないでしょう。できなければ、単に製造業の空洞化からnationの空洞化へと事態が進行するだけ。