一昨日、NHK BSで昨夏に放映されていた
BS1スペシャル「731部隊 人体実験はこうして拡大した/隊員たちの素顔」
http://www4.nhk.or.jp/bs1sp/x/2018-01-21/11/15669/2892014/
が再放送されていた。
私は見ていなかったのだが、偶然たどったリンクのリンクのリンクあたりでDailymotionに動画があがっていたので見た。
この動画のハイライトは、昨夏から言われている通り、ハバロフスク裁判の音声記録。モスクワで保管されていた。
それによって、従来、裁判の翻訳文書だけを読むとソ連につっつかれて筋書通りに裁判が進行しているじゃないか、これはデッチアゲだ、みたいにも読め、それが故にソ連のデッチアゲみたいな批判が日本の中にあったが、音声を聞くと、やり取りの中で話が一つ一つ確定していっていることがわかったこと。(どうしてそんな翻訳版ができたの?)
そして、それが意味するところは何かというと、
- 細菌部隊の設置に至るまでずっとかかわっていた軍医の石井四郎が、1945年の終戦と共にアメリカ軍に資料を提供することで捕縛もされず、公判にもかけられずすましたことを代表例として、このユニットの存在すら疑問視されたり、人体実験の非人道性など嘘だ等々と言われていたことは、まったく嘘でした、実際には、確かにそのようなことが行われており、かつ、関東軍司令官山田乙三はそれを承知しておりました、ということが通常の裁判と同様の意味において確定していた。
- にもかかわらず日本の中で確定しなかった最大のファクターは、アメリカが日本を庇っていたからだった。
- さらに、こうしてアメリカによって庇われたことから、日本国内においては、これらの行動にかかわった人々は、今度は日本政府の手によって庇われ、戦後は普通に国立大学の教授となるなど、なにごともなく余生を送った。
ということで、これを見るに、冷戦で助かったというのは一人岸だけではないなというのがよくわかる。
で、これは、欧州側で、ウクライナのOUNの犯罪が、ユダヤ人殺戮といえば全部ドイツのせいにされて盛大に見過ごされたというスキームと対になっているとも言えると思う。
「UKRAINE ON FIRE」with オリバー・ストーン
でので、こういうことをいつまでも隠せなくなったので、いろいろ正常化するしかない時代になってる、いやもうずっとなってる、でもついにもうほんとにダメポ、って感じの時代が今ということなんだろうと思う。
これも同趣旨でしょう。
今更なぜか「プロジェクト・フラ」
あとで、戦後処理のタグで物置に入れておこうと思う。
なぜこういうことが必要となるのか。それは、アメリカ一極支配構造は無理だったということが確定したから。この構造の中では、ジャーナリズムからアカデミックまで、言論支配が非常に強力に行われていた。しかし、もはやそれができないとなれば、各国は各国と(とりわけ隣人との間で)付き合う、対話する、交渉する必要にさらされる、ってことですね。まぁ普通に戻るだけなんですが。