世の中一体なぜこんなにへんなデマとか、へんな解説ばかりの世の中になってしまったのだろうかと、気が付くとあっけにとられる。しかし、これが戻る予兆もない。
今日一番笑ったのはこれ。
これは日米戦争の前に石油の80%をアメリカから輸入していた日本が「石油の輸入を止めるぞ」といってアメリカを脅すようなもの。まるで制裁になってない。
— 池田信夫 (@ikedanob) February 8, 2022
米独、対ロシア制裁で一致 侵攻なら「ガス管稼働せず」: 日本経済新聞 https://t.co/repZA7SAsg
そうなの。ロシア侵攻なら、ガスを止めるぞとアメがいい、我々は買うもんかとドイツが気勢をあげているの図。
馬鹿なのかとしかいいようがない。自分が困ることを、自分の親方にやれといわれて、そうなんですそうなんですと自分で悦に入るって何、って話なんですがこれがドイツの現実です。
わかっていたことだけど、真珠湾直前の日本に置き換えられるとなおさら、状況が鮮明になって笑えないほどお寒い。
前から言ってる通り、アメリカはヨーロッパを支配下に置きたい。日本も同様。子分は自分のものだと思ってるから、自分の飯のタネにする気で立ち向かってる。まずそれが基本。それなのに子分がついて行くというのが、現在の謎のような。しかしまぁ70年もこうやってりゃ「これが秩序」なんだろうと納得してしまうところはある。
だがしかし、昨日の日経に出ていてこの記事を見ると、さらに一層、マジで本当にいいんだろうかと考えてしまう。
ロシアに対抗して、欧州がガスをLNGに切り替えるって、長期のパイプライン契約をやめて、短期にして、それも減らしてアメリカとカタールあたりからの輸入を増やすという話なわけです。お金はどうなるの???
また、このフォーメーションは今年だってどうなのかわからないし、来年以降本当にそうするわけですか???
そして日本もついに巻き込まれる。カタール分を減らす、みたいな話か?
欧州へLNG融通決定 政府、米欧の要請に呼応
経済新聞は経済合理性を追求するのかと思ってる人は間違ってる、って話ですね。この経済新聞はイデオロギー新聞なんです。FTもそう。
FTはアゼルバイジャンあたりから欧州に引っ張るEU主導のナブッコ・パイプラインを、さも決まりであるかのように何年も書き続けていたものだったが、結局できなかった。ついに、パイプラインすら捨ててLNGに来たのかと思えば感慨深い。
まったくの噂というか冗談ではあるにせよ、バイデンはノードストリーム2を爆破するんじゃないかとまで言われてる。是非とも破壊したいから。で、どっちにしても、そうしたら、ロシアがやった~と言えばいいわけでしょ(笑)。だから、何をやってもOK。ドイツ人は怒るどころか、そうだ、そんなロシアとは付き合えないと騒ぐでしょう。どこの国会議事堂放火事件なんだ、って感じですが、あり得ないことではない。
■ 思い上がりというより狂ってる
で、昨日はマクロンが素敵だったのでそこはよかったが、だからといってフランスがキエフを説得できる見込みはほとんどない。だから、まぁ、欧州が何をするのかお手並み拝見ってところ以上ではないだろうと思う。
今日も今日とて、ドイツ、フランス、ポーランドの首脳が、ロシアはヨーロッパの安全保障を考えるよう要求する、とかいう声明を出したらしい。
Germany, France, Poland urge Russia to start substantial European security dialogue
ロシアは敵なのでロシアから天然資源を買わない、と毎日叫びながら、ロシアは俺たちの安全を考えてくれないといやよ、って、どの口で言うのだろうか。気が狂ってる。
そもそもこの3国の外相が2014年2月にキエフでのクーデターを止められたら、今頃こんなことにはなっていないわけだが、彼らの頭の中では、既に、プロパガンダが「事実」となっているので、多分、キエフで暴力クーデターを推進したことは消えているのだと思う。
どうしてミンスク合意が急いで成り立ったかといえば、ドンバスでの戦闘の中で、いわゆる親ロ派の方が強くて、キエフの軍が包囲され、その中にはNATOの兵隊が何百人かいて、その人たちが潰される危険性があったから、と言われている。それでメルケルがあわててモスクワに行ってプーチンに掛け合ってミンスク合意が成り立った。
そして、その後それが国連総会でもOKが出ているという展開を見れば、これは、上述のような「訳アリ」だったからこそ通ったんだろうと考えるのが筋だろうと思う。が、それをキエフに飲ませられない独仏。飲ませる気なんかさらさらない、むしろトロイの木馬のポーランド。
さりとて、意地悪しているアメリカに何か強いカードがあるのかといえばそれもない。ひたすら、世界中の主要紙を使って、今すぐロシアが、すぐにもロシアが、ロシアがロシアががががががを叫びたてる。あるいは、あちらに艦船、あちらに航空機を飛ばしてそれぞれ話題になるが、どこにも戦略性は見えない。
結局これか。
そこでナポレオンが一言
ロシアからすれば、どうしても騒ぎたい奴らがいるならやらせておけばいい、単純に、大戦争にさえならなければまずはOK、そして、大戦争をしたくないのは西側各国も同じだ、だろ?って感じではなかろうか。
ということは、西側各国は、ナポレオンが言うところの something stupidにリソースを取られ、また、その人たちは勝手な妄想を抱いてしゃべって仲間を増やしてるから、意味不明な妄想集団が伸長する。次から次から予算がつくから利権化して、妄想を言い続けることが既得権益化する。これは、どこかで方針を変えるための政治的決断をする時に、とてつもない負担になる。
この状況をリアルタイムで見ていると思えばいい。だがしかし、私たちの国の将来はどうなるのだろうかと真面目に考えたい人にとっては、そんなこと受け入れられないわけだが、真面目に考えると納得できないことだらけになる。でも当分続く。すごい世の中。
■ オマケ
そうこうするうちに、アメリカとNATOなる行政体が勝手に決めて、東欧に兵隊を続々送るとか言ってる。
NATO Considers "Longer Term" Presence In Eastern Europe As More US Troops Arrive In Poland
一体どこが民主主義なんだろうかといった建てつけなのだが、アメの子分になったら主権はないので、まぁこうなる。
ポーランドは次のトルコになるのかも。テロリスト製造拠点。テロビジネスは儲かる。
我が家は年金暮らしなので、徹底的に光熱費を節約するしかない。それでも、彼らと比べれば、どんなに恵まれていることかと思う。
しかし、日本も道を誤れば、ウクライナやアフガニスタン状態になるかもしれないと思う時もあります。
民族によっては、怨念は何世代にもわたって果たされることになります、テロリストの禍根は数百年続くでしょう。
トルコの大統領はムスリム同胞団なのでテロリスト製造は止められないと思います。