寒波だとかで日本中が寒いらしいが、大陸側の温度に比べたらやっぱり日本って島だわなぁってところですね。海の温度に大きく左右されるから相対的にいえば気温の低下が抑制的。
そんな中のレーダー騒動。
細かい状況はともかく、停止またはのろのろ移動中の船舶を仲間でない航空機が低空で近づいてきてちょろちょろするというのはそれ自体、ある種の嫌がらせ行動。こういうのは世界中でしょっちゅうある。でもって、あっちいけお前の代わりにレーダー照射することぐらいあるだろうとも思うな。田母神閣下が言っていた通り、1つしか安全装置がないような作りになってるわけじゃないから、別に危険じゃない。
むしろ、それを危険だと言って騒ぐことが危険を呼び起こす。
なんとなれば、地政学的問題においては、コンテクストがすべて、だからでしょう。
つまり、喧嘩しようと双方がそう思えばそうなることは多々ある。それをそうするかしないかは、判断する側、つまりいわゆる制服でない人たちが判断することということ。
ロシアは、トルコに航空機を撃ち落とされたが、それをきっかけに戦争になってないでしょ?
もちろんロシアは仕返しに経済制裁をして、さらにエルドアンはバカだキャンペーンを大大的に繰り広げ、トルコの面目を丸つぶしにした。ロシア、トルコ間ではロシアの方に経済制裁の優位性があるから、もっとできたが、そうなる前に、エルドアン側があちこちに手をまわしてロシア当局に到達する道を見つけて(カザフスタン、トルクメニスタンあたりが協力したらしい)、謝罪文を出し、プーチンがそれを了承し、それ以降むしろ親密とは言わないが、緊密な関係になった。
その前に、米露、米ソの場合は恐ろしいほどの嫌がらせを高度な技術でやり合うのがある種の華みたいなところもある。これによって相手の反応を確かめるのが主眼だが、思うにこれを繰り返したことによって両国民が航空機を使った時代の「さやあて」について利口になったという副次効果もあったなという気もする。
そんなこんなを考えながら今般の騒動の推移を見るに、日本の中では、軍事紛争というのは突発的に起こる、というコンセンサスがあるように思った。
それは戦前がそうであったから、と言うのかもしれないが、これは考えどころではなかろうか。戦前はそういう突発事象(仕込みを含めて)を制御できなかった、またはしなかったからああなった、と考えるべきではなかろうか。
つまり、国民の意思をだいたい汲んでいるところの政府が、国の名前を付けて外に、あるいは内側から外に向けた最前線に武装集団を出している、コントロールは内側の政府にある、という根本的な仕組みが理解されていないように見える。
あたかも、武装集団が刃を交えたら、あるいはミサイル撃ちあったら直ちに「戦争だ」と考えている。
これは修正すべきでしょう。
したがって、安倍を庇うみたいでイヤだが、自衛隊の動向を官邸がひきとって判断することは、そこだけを見て、やっちゃだめだというのは間違いでしょう。安倍政権の意図がどうなのかと言う問題と、軍事組織を政府機構側が統括することを混同させてはいかんでしょう。
これは、大韓航空機撃墜事件の際に、自衛隊が取ったデータが官邸を飛び越えて、つまり日本国政府の知らぬ間にアメリカに送られて、それをレーガンが国連でのソ連非難に使ったという話を思い出させる。逆のケースですが。
そういえば最近こんな本が出ていることを知って、おおお、と思っていたところ。何か、国内組織でいろいろと対立しているんでしょうね。
自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体 (講談社現代新書) | |
石井 暁 | |
講談社 |
別班 自衛隊闇組織 石井暁 青木理
ま、なんてか、日本ってある程度でも独立的になるまでに整理するものがたくさんある国だと思う。
現時点では広開土大王艦事件に関する日韓双方の公式見解は対立していなかったりする
ttp://scopedog.hatenablog.com/entry/2019/01/01/080000