いやいやほんと、このクリミア橋の爆破は異常な出来事だ。
何がって、爆発もだけど、それよりも、これを西側のいわゆる主流メディアがヘイト丸出しで見世物にしているから。
ロイターのこの動画はすごい。異常さのレベルはシリアを超えてきた。
「（クリミア大）橋が燃える瞬間を待ち望んでいた。すべての #ウクライナ 国民が待っていたと思う。そしてそれが始まったことに、私たちはとても満足している。」（キーウ市民の女性） pic.twitter.com/BjknHxQbAo
— ロイター (@ReutersJapan) October 9, 2022
これって、911の時にイスラエル人が対岸のニュージャージーで笑ってたとかいう絵柄を借用してる気がする。なんでそんなことしてるのかしらないけど。
なにしろ、異常だ、ほんと。
と思っていたら、NHKでこんな映像が映ってたらしい。
■ ペンタゴン登場
そんな中、ペンタゴンはついに水をかけにきた。8日から9日にかけてだと思うけど、何人かのペンタゴンの高官が、
ロシアが今すぐ核兵器を使うとは信じてない、ロシアの言ってることをとても重大なこととして受け止めている、と語った模様。
No signs Putin plans to use nuclear weapons – Pentagon
The US Defense Department does not believe that a Russian nuclear strike is imminent, several Pentagon officials told journalists this week. Washington still treats Moscow’s supposed threats “very seriously,” they added.
プーチンが核戦争を脅かしてるぅ～とか騒いでる人は、ペンタゴンに問い合わせてみたらいいんじゃないか。
で、重大なこととして受け止めている、というのは、実質的な意味として、相手にも報復能力があるから怖いと思ってます、ということですね。
こんな当然のことを無視し続けているのが、ゼレンスキーであり、その周辺でたきつけているメディア関係者、ネオコン/ネオリベの一式なわけです。
何度も書いてますが、ここらへんは、核兵器は先制攻撃すれば勝てると信じている、少なくともそういう言辞をへらへらと語る。
ABM条約を廃棄したブッシュ息子がまずそう。90年代にロシアが弱かったし、アメリカがロシアに入り込んだのでソ連の核戦略はもう怖くないと踏み始めた。だから、冷戦の最終的な危険性を取り除くのに役に立っていたABM条約をブッシュは一方的に廃棄した。
この20年かそこらのネオコンらの妄想を呼び込んだのはこの状態。これで勝てる、誰を脅しても大丈夫と思った。しかし、その時だってソ連に報復能力がなかったと誰も確証はなかったわけだから、非常に危ういことをやっていた。
と、ここらへんのことは何度も書いてますが、そういえば、今年の1月4日、唐突に、米ロ英仏中が、共同声明を出した。
米ロ英仏中、共同声明で核戦争を否定 核不拡散を確約
https://jp.reuters.com/article/arms-nuclear-russia-idJPL4N2TJ1CJ?il=0
https://jp.reuters.com/article/arms-nuclear-russia-idJPL4N2TJ1CJ?il=0
その前に、12月末にロシアからのある種の最後通牒があり、それを米もEUも蹴って、これはもう戦争になるという恰好になっていた時期なので、この共同声明は、その中の核戦略に責任を持ってる人たちによる最低限の合意だったんじゃないかと思う。
このへんで書いた通り。
米ロ英仏中「核戦争に勝者はない」の共同声明
にもかかわらず、ゼレンスキーが核、核と吹きまくるし、軍ではなくメディア（つまりは、MI6/CIA）が勝手にロシアが核兵器を使う、脅しているという話しをでっちあげて、それを、判断能力に問題のあるバイデンが、核のハルマゲドンだ、キューバ危機だと言い出して煽ってる。
ここから、偽旗作戦の準備なんじゃないのかという懸念が生まれ、そうなると、あたり前だがロシアは反撃の準備をする。誤解が誤解を生むサイクルを呼びかねない危機になってる。
というところで、本職の人たちが出て来て水をかけたということでしょう。
■ 欧州議会、戦争派ばっかり
他方、2014年以来自分で求めたウクライナでの戦争によって、多大な影響を受けているヨーロッパは殆どまったく処置なしで、ウクライナ万歳、武器を送る、の姿勢を堅持。
欧州議会では、ウクライナ問題での平和的解決策を探るべきだという提案を575人中436人の議員が拒否して、ロシアにもっと制裁を、ウクライナにもっと武器をと主張している模様。
436 out of 575 MEP's vote AGAINST amendment calling for peaceful resolution to conflict in Ukraine, call for more sanctions & weapons instead -- https://t.co/lETqHQECoD https://t.co/1WWArupv4W
— Aeneas Georg (@AeneasGeorg) October 9, 2022
和平追求派が25％もいないというのは、アメリカ人より強硬でしょう。
欧州議会は実際には各国議会のような権限はない議会なんだが、声として扱われるから、EUはみなさんの声を聞いてます、という時の人質に取られ、EUの強硬路線継続のブースターになると思う。
フランスあたりは、数日前、ウクライナへの武器供与について駐ロシアのフランス大使がロシア外務省に呼び出されていた。フランスが供給している武器によってドンバスなどの市民が死んでるわけだから。
ドイツは、ロシアを悪者化したことを心の底で喜んでいるんだろうなぁという人々が垣間見えて気持ち悪い。
多分、多くの東ドイツの人たちは事態がはっきり見えているんだろうと思われる。が、その人たちはドイツでは二級市民扱いなので、誰も話を聞いてくれない状態だと思う。なにかいえば、あいつらはソ連の衛星国だから親ロシアなのさ、みたいなことを言われるだけ。
まさに今日そういう発言をtwitterで見てしまった。メルケルは東独出身だから、親ロシアで反米なのさ、だそうだ。
自国のエネルギー政策の問題を考えたら、親ロシア、反ロシアの問題ではない、という立ち位置を確立しなければドイツは高コスト構造から産業競争力を失うんですよ、とアメリカ人やらイギリス人が心配するほどにはドイツ人は心配していないように見えると前から思っているんだが、日を追うごとにそうなんだなという線が濃厚になってきた。この件はアメ人で戸惑ってる人さえいる始末。
ついでに、こんなのも見つけてしまった。
私は西ドイツで育ったからね。私たちにとって解放者は米とイギリス、フランス、カナダよ。ロシアじゃない。東ドイツだと反対なんだと思うわ
こんな感じでアホなことを教えてきたのが西ドイツなんだろうと思う。
最終局面は確かにアメリカ、イギリスがドイツを占拠しに入ったわけだけど、基地外ナチのドイツ軍が殺人部隊よろしく2700万人のソビエト市民を殺しながらも勝てなかった、その相手はアメリカではなくソ連（概ねロシア）なわけですよ。
だけど教わってない。
何度も書いてますが、この話。ヨーロッパは嘘の歴史認識によって没落するんだなと思うと、何か怖い気もする。認識って重要ですよ。
西部戦線は最初はドイツ人が元気な時期だけど、最後は東部戦線で壊滅的な打撃を負った後なので、相当くたびれたドイツ人師団になっていた。それを叩いたのがノルマンディー作戦。
これを第二次世界大戦の分水嶺だった、などというのは冗談でしかない。しかしそれを映画だの言論を使って馬鹿みたいに広めてきたのがアメリカであり、それをまともにくらってるのが西側世界。
これを第二次世界大戦の分水嶺だった、などというのは冗談でしかない。しかしそれを映画だの言論を使って馬鹿みたいに広めてきたのがアメリカであり、それをまともにくらってるのが西側世界。
WW2の決定的な勝者はソ連だよと人々が言うの巻
https://blog.goo.ne.jp/deeplyjapan/e/4cf77f1bc1f776663480a7f56605ce85
https://blog.goo.ne.jp/deeplyjapan/e/4cf77f1bc1f776663480a7f56605ce85
5月8日・9日：ナチ・ヨーロッパの日 vs ビクトリーデー
そして、アメリカ人の方は、実のところ属国向けにはへんな歴史をプロパガンダしつつも（CIAや国務省、ボイスオブ・ヨーロッパみたいな属国向け広報関係者のお仕事）、自国では、冷戦期でさえ、ナチを倒したのはソ連、ソ連は強かった、という普通のことを普通に言う人がずっと存在できている。
そして、1945年に兵隊だった人が死んでいくことからしばらく忘れられていたと思しきこのトピックが最近蘇って、知らない人が知識を補充しているのを見る。
どうしてそうなるのかといえば、それはもう、今現在ウクライナという、かつての東部戦線の激戦の場所で、NATOナチがロシアを攻めているからに他ならない。思い出すなと言われても、知ってる人であればあるほど過去を参照したくなる。
そんな中見つけた興味深い動画。アメリカ陸軍指揮幕僚大学のハウス先生のお話。
DID THE GERMAN GENERALS PLAY US FOR SUCKERS? (BY HELMHOLTZ SMITH)
ドイツの将軍たちは俺らを騙したのか、という仕立てで何を言っているのかというと、冷戦期にソビエトは疎遠だったし、西ドイツは仲間になったのでドイツ軍の将軍の話を基本に東部戦線を組み立てて理解していたが、彼らには、言わない、抜かしてる点があって、大雑把にいえば自分の責任を無視して、ヒトラーのせいにしてみたり、冬のせいにしてみたり、さらにはソ連を非常に見下した発想で語ってるがそんなことではなかった、ドイツ軍にはドイツ軍の失敗、弱さがあった。だから、修正しないとだよ、というお話し。非常に面白い。
そして、まさに今西側がやってることに繋がるよなぁとも思えるもんだから、言及する人たちが出てきた（それで私があるブログで見つけた）。
ウクライナでの特殊作戦は、いろんなものを引きずり出していると思う。
■ オマケ
当然のことながら、朝鮮、台湾の問題で私たちは同じ目に合うんだろうなぁと思ってはいる。
ドイツ人には過去の反省は無い。
歴史的な事は解りませんが、日常生活の中で、自分なりの感覚では「すみません」の一言で済むような事ですら、まず己の非を認める意味での「すみません」は絶対に言いませんからね。交通事故を起こして自分に非があると思っても謝ってはいけないと保険屋さんから言われた事すらあります。こんな延長で考えると、戦争は「勝ち負け」であって、「善悪」ではない（？）という政治生活環境かも。負けたら賠償する事で解決する。そいう意味で、反省する必要がない、のだろうと、そんな事で「ドンバスの悲劇」は他人事なんでしょう？と私は感じます。
自分で話を切り出しておいてなんですが、これを民族性みたいなものとして考える必要はあまりないんじゃないかと思うんです。
それよりも、作られた文化背景の中で作られた政治性をもたされているってところが問題だろうと思うわけです。
あと、「反省」は、謝るとか頭を低くするとかいうことではなくて、look backとかreflectとかいった、何があったかを認識することのつもりで私は使ってます。
つくづく冷戦はよくなかった。被害が大きすぎる。
「ハリコフ、イワノフランキフスク、リビウ等々にもミサイル到着、かつ、停電も観測されている模様
明日のロシアの安保会議で降伏するか否かの条件提示ぐらい行きそうな勢いじゃないのか、と思ったりもする」
東ウクライナで虐殺にあっているロシアの同胞を救うための闘い、まずは命を救う作戦が成功、4州ロシアに加盟。それを西側はロシアは劣勢劣勢と嘘報道。パイプラインを破壊し、橋を爆発し図に乗った東側。ロシアの怒りと軍事力を思い知る事になればと願っています。それとも戦火は拡大するのでしょうか？