北朝鮮は何をしているかな、と思ってKorean Newsを開けたら、
ちょっと前に自衛隊と米空軍がB-52使って訓練をしていたことを非難してた。
Japanese Reactionaries Hit for Souring Atmosphere of Detente
Pyongyang, August 8 (KCNA) -- Shortly ago, the Japan Air "Self-Defense Force" conducted a bomb dropping drill in the sky above the vicinity of the Korean peninsula in league with the U.S. air force.
ああ、そういえばあったなと思って検索した。これこれ。7月28日のこと。
F-15戦闘機6機が2機のB-52と航法訓練
http://www.jwing.net/news/3684
航空自衛隊は7月28日、米空軍のB-52H爆撃機と空自のF-15戦闘機6機による共同訓練を7月27日に実施したことを明らかにした。日本海上空において石川県小松基地第6航空団のF-15が、グアムから飛来した米空軍第96遠征爆撃飛行隊のB-52と編隊航法訓練を行った。日米共同対処能力および戦術技量の向上を目的としたルーティーンの訓練だとしている。
まぁ、航法訓練ってのが本当ならわざわざ書くまでもないわけで、多少なりとも異なる目的が見えるからニュースになってるんでしょう。
日本海でというけど、要するにそれは朝鮮の沿岸。で、そこでグアムからのB-52と小松基地からの自衛隊F-15が共同して、核搭載のミサイルを撃ち込むならこうするんだよ、という訓練をしたということではあるまいか。
で、上の記事の出元は多分読売。でも読売は見出ししか残ってない。日本のニュース記事ってすごいよね。2週間ぐらいで消えちゃう。こんな仕様は英米はおろか、ロシアだってないし、中国だってないよ(笑)。
で、産経はしっかり残ってて、こっちは、そうだそうだ、北朝鮮が狙いなのだと書いてある。これはこれでいいんだろうか(笑)。
米軍の核搭載型爆撃機と共同訓練 空自、北朝鮮への警戒態勢堅持
https://www.sankei.com/world/news/180728/wor1807280017-n1.html
航空自衛隊は28日、F15戦闘機6機が27日に核搭載可能な米空軍のB52戦略爆撃機2機と日本海上空で共同訓練したと明らかにした。空自がB52との訓練を公表するのは初。政府関係者によると、B52に核は搭載していない。米朝による対話が続く一方、北朝鮮への警戒態勢を堅持する狙いがあるとみられる。
空自によると、グアムから飛来したB52と石川県の小松基地所属のF15が日本海上空で編隊訓練などを実施。日米共同での対処能力や戦術技量の向上を図った。
ということで、相変わらず北朝鮮を核で脅す日・米軍って話ですね。これは別に今に始まったことじゃない。考えてみれば、朝鮮北部ぐらい核に脅かされた地域は、世界広しといえどもないのでは?
さらに8月1日には、東シナ海で同じくB-52がグアムから来て訓練をしていたそうだ。
US B-52 Bombers Buzz East China Sea
https://sputniknews.com/military/201808071067003738-US-Nuclear-Bombers-Buzz-East-China-Sea/
で、日本を含む、いわゆるUS INDOPACOMは何をしたいんでしょうか?
ちなみに、US INDOPACOMというのは、ついこの間まで、US PACOM、つまり米太平洋軍だったところを、安倍晋三さんのたってのお願いによって(逆だと思うが)、米インド・太平洋軍になったところ。もともとの区切りは実際インドも入っていたので、その意味で実質は変わらないと思う。
これが米軍の世界制覇プランのような世界を(勝手に)担当する司令部の図。
でもって、プランニングとしてもう、アジアの大陸側にちょっかい出す日米軍共同体ってのも、結構焼きがまわってるよなという気もしないでもない。
そもそも、アメリカは、自分がロシアと中国と直接対決したくないから、NATOを正規軍テロ集団みたいにしちゃってそこら中で麻薬栽培だのテロ支援だのして、バカを晒してる。が、それは結構都合がよかった。そこで、それと同じことを日本軍にもやらせようってのがグランドデザインでしょ?
アメとか英仏あたりがマスコミ使って話をしたてて、後ろでわーわー煽るというスタイル。
だけど、ロシア&中国、または上海協力機構は「テロ対策」をみっちり考察していると思える。
力だけでなくて、これらのちょっかいかける集団に釣られないメンタルトレーニングをしている、みたいなところが今日結構重要なんじゃないのかな。
また、戦争をしかける重要なユニットである謀略工作班みたいな英米マスコミ(および各国でそれをストレートに受信しちゃう大手マスコミ)のグレードが下がり、信頼が下がるにおよび、各国民は、これら世界制覇軍の戦争を自分の戦争のように思えなくなってきた。
(日本は今でもこの意味でとっても優等生だが)
ロシアメディアの伸張というのは、この意味でとてつもなく大きな仕事をしたといっていい。NATOが何をやっているのか、あるいは英米仏あたりがシリアで何をやっているのか、丸見えに見せる枠組みを拵えたから。だからこそ、英米メディアはこぞって、なんとかしてロシアの信用を棄損しようとしているいうこと。
しかし、ロシアは一回ソ連で揉まれたもんで、昔のロシア帝国の時のいろんな意味で純朴だったロシアとは比べものにならないぐらい、なんか、こなれてる。したがって、この信用棄損合戦は結構な見ものになっている。
しかし、それはそれとして、北朝鮮にB-52を飛ばして喜ぶ我が国の現在がイヤすぎる。
それも、8月6日、9日を前にこんなことやってたんだなぁというところが、暗い。というか、狂人化してる。