MOMOSE'S DOOR Day book in New York

NY在住のシンガーソングライターが『自称シンプルライフ』を語ります。ぷぷっと笑ってホロっとなるよなDay book.

本物とはそれだけで華がある

2006-03-08 14:31:18 | 食にまつわるお話

『ほしいのか?』

その男はまわりをかなり気にするようなしぐさで
白いブツを指差しながら言うです。

アタクシは言いました。

『是非欲しいです』

すると、その男は言いました。

『何キロ欲しいんだ』

キロ...。
唐突に言われると一瞬びびります。
ですが
アタクシは勇気を振り絞り言いました。

『あるならあるだけちょうだい』

すると、その男は

『判った。ちょっとまっていろ。』

そう言うや否や、路地の奥へと消えていったのです。
しばらくすると、
男は両手の余る程のブツをもってきたのです。
そして、また、まわりをキョロキョロと伺いながらこういうのです。

『もってけ。全部。
その代わり、見つからないように早く行け。早くだ。走れ!』

物をうけとったアタクシはその場を走り去ったのです

タタタタ............ッ


この会話。
本日の夕方。
アタクシが近所の鮨屋の前をウロウロしていた際、
ランチ用に炊いた『酢メシ』をあまらせてしまった為、
ゴミ箱に捨てる寸前だという
その店の従業員のチャイナ人と遭遇した時の会話でございます。


『拾う、貰う、タダ』

これは、アタクシをよく知る方なら言うまでもない
アタクシの中に強くかかげた
人生の教訓ナンバーのひとつであるスローガンであり、
このスローガンを筆頭にこのNYに来て以来、
過去にもいろんなモノを拾い、貰ってまいったわけです。

が。

まさか、ここにきて
『酢メシ』を手に入れるとは思っていませんでした。
しかも、
2キロは軽くある正真正銘の日本米使用の鮨やの『酢メシ』。
もう、それだけで夢のような出来事です。
そして、言うまでもなく大興奮なのです。

まぐろ~さば~~ひらめ~アマエビ、いくら~などなど...

酢メシに最もよく似合う食材達が脳裏を次々と泳いで行きます。
そして、こみ上げる生唾と不適な微笑みは言うまでもなく。

ここ数年。寿司といえば、
カリフォルニア米を使っての
『太郎と花子シリーズ』

永谷園本舗 すし太郎 五目ちらし(黒酢入) 4人前(2人前x2)
(株)永谷園本舗
(株)永谷園本舗

にはかなりお世話になりました。
ですが、そんな世話になった太郎と花子には
大変申し訳ないとは思うのですが、
やはり、本物の寿司屋の酢メシは何かが違うのです。

何かが。>強く主張。

そうですねえ。
なんというのでしょうか。
そもそも酢メシ自体にある迫力と存在感はもとより、
『華』があるのです。
そうです。華なんです。
単なる花子の『花』では弱いのです。
太郎の力を借りても、
『華』のある酢メシにはなれない花子なのです。
『華』とはオーラなのです。
オーラがあるからこそ、
華麗なる『華』なのです。
それが、酢メシ本来の『力』というものなのです。
そうだ!そうなのだ。だから寿司やの酢メシはすごいのだ。

う~ん。
何を語っているのでしょうか。自分でも判らなくなってきました。

とにかくですね。
結論的に何がいいたいかと申しますと、
本物の寿司屋の酢メシを何年ぶりかに食べれるというこの事実に
ひたすら感動しながら、
その酢メシをかかえ家路へと走って帰り、
一目散に、冷蔵庫を引っ掻き回し
使えそうな具材を取り出し手巻き寿司などを作ってみたわけです。

ザカザン!!

本日のお品書き

たくあん巻き>それだけかよ!


ただ、それだけが言いたかっただけなのです。
ご清聴ありがとうございました。


<本日のボヤキ>

現実なんて所詮こんなもんです。明日はキュウリ巻きします。
ワサビ使いすぎると、また痔になるよ。>気をつけようね。自分...。