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和裁のお稽古 今していること … 仕立て直しの袷(小紋) 

2009-06-30 | 着物
紫地 扇地紋の小紋

今日 袷の小紋を一枚 仕立て上げました。

洗い張りしたものを仕立て直しにかかったのは 昨年の12月。

ハ縫いしてあったものを 解いて 寸法を決めたりしたのが 去年のことで、実際に縫い始めたのは 年が明け手2月ぐらいからです。

この小紋の仕立て直しについては 過去に和裁のお稽古 事始め で 少し書いています。

3月の半ばに ほぼ完成していたものを、急に単衣が縫いたくなり、

裾とじと 三つ衿のスナップつけをすれば出来上がりという状態で ほったらかしにしていました。

気になっていたものの やっと その単衣も 終わらせたので、今日どうにか 裾とじとスナップをつけて、

飾りしつけまで済ませることができました。


柄は とってもアンティークな 雰囲気があり、今だから着たくなってしまったものです。

柄 拡大


この着物を仕立て直しながら、(2月ぐらいのことです)自分が このようなものを仕立て直せるようになった経緯(いきさつ)を 

記録しておこうと思い立ちました。


というのも 和裁のお稽古を始めて 何枚か数をこなし、その結果 このようなものも(色々と頭を悩ませました)

仕立てなおしが出来るようになったとつくづく思ったからです。

その一つの例として 次の部分を 記録してみました。(写真に収め 編集してみました)

なんと この 着物は 衿肩開きを丸く切り込みを入れてありました。

カーブした衿肩開き

洗い張りから上がってきたものも その切り込みに合わせて、手縫いで元の形にかがってありました。

私は 今でも和裁のお稽古を始めた時に習ったとおりに 衿の繰り越しをつけて仕立てています。

肩と衿肩開きの差は 5分で 衿のカーブは8分です。この衿のカーブを衿の付け込み寸法というそうです。

そこで、 この仕立て直しの小紋も 同じ寸法で仕立てたいと思いました。

こだわる理由は 衿の抜け具合が とても自然に抜けることと 着心地がいいからなのです。

これは トトの母様からも とても着やすい着物に仕立ててあるとの感想をもらえています。


裾まわしは 同じものを洗い張りして使うことにしましたが、 胴裏は 新しいものに変えることにしました。

よって 裏の衿肩開きは 真っ直ぐに切り込みを入れました。

表と裏を合わせて 衿ぐりの形を記すときの写真です。
衿肩開きの繰り越しと付け込み

洗い張りしてきた着物は 身頃の寸法が少しずつ違ってきています。

前裾 後裾の緯糸(よこ糸)をきれいにそろえると 左右の肩が少々ずれたり、肩と衿肩開きがずれたりしています。

そこで、アイロンを使って 地直しをして 狂った寸法を直していきます。

それでも 上の写真のように 衿肩開きは 右と左ではきっちりと合わせることができませんでした。

表地と裏地のそれぞれの素縫いが終わり、肩と衿肩開きを裏表合わせて 吊るしてみて 

表裏の釣りあいを何度も確かめて衿ぐりのあたりを決めていきました。


単衣だったら、さほど苦労せずに 出来たかもしれませんが、一番苦労した部分です。

しかし、とても織物自体がいいもので 縫いやすいし、しわになりにくいし、復元力があるし、 

今では 新しい反物や染め物としては 手に入らないようなものでしたので、頑張って物にしたいとの思いで 

ひと針ひと針 縫い進めていきました。


そして こうして 出来上がったものを手にすると、地直しの基本から 教えてくださった先生に 

改めて深く感謝している自分がいます。

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