三年ほど前に 近所の呉服屋さんで たまたま 女児用のウールの反物を見つけました。
一反のみ … 多分 デッドストック品。
その ウールの反物を買ったのが 子供用着物を仕立ててみようと 思ったきっかけでした。
七五三用の祝い着は 呉服屋さんは 品数が少なく、さほど心を動かされるものが見つけられませんでした。
そこで ネットで探しはじめました。
これも なかなか好みのものを見つけるのは難しく、思い切って 赤い長襦袢から仕立てなおそうと思い、
状態のいい(という ネットショップの説明)を探して なんと3点も購入。
解いて 洗い張りに出しましたが、一枚は 一番柄が気に入り、お値段もびっくりするほど高かったのに、
生地が弱っていて 洗い張り不可と言われたものもありました
こんな思いをするのが ネットで購入の一番の難点です
二枚の洗い張りされた反物で より幼児の祝い着に向いていそうなものから 袷の四つ身をしたてることに。
ウールの仕立ては 2008年8月から始め、すべて手縫いで 仕立てました。
縫い方は 大人物と同じですが、裁ち方が 全く違います。
あえて言えば、羽織や道行の裁ち方に近いと思いました。
肩当てにすべりがいいように 胴裏の羽二重の洗い張りしたもの(自分で)を使いました。
自分で手洗いしたものなら、後々、ウールの着物を洗っても ウールと絹の縮みの差が少なくてすむかなと 考えてのことでした。
ところが、仕立て上がったウールの着物を渡した二年前の冬は
喜んで着てくれたものの 「首回りがチクチクするの」と 孫ちゃん1からのクレームが出ました。
ウールの四つ身の仕立ては 袷の四つ身の練習になり とてもよかったです。
単衣を縫い終わった ひと月後ぐらいから 袷の四つ身の仕立てに入りました。
寸法は 単衣と全く同じにし、袖丈だけを変えました。
裾回しは 共布、胴裏は私の着物用に使うちょっと重めの正絹羽二重。
長襦袢も 私の二部式長襦袢を縫った 残りの襦袢用の生地(正絹)で 袖無双 胴抜きで仕立てました。
こだわったのは すべて手縫いにしたこと。
表も裏も長襦袢も 正絹にしたこと。
ポリエステルは手入れは簡単ですが、 温かさや軽さでは 正絹にはかなわないし、
本物の良さは 小さいころから 肌で知ってほしいと願ってのこと。
袷の四つ身は、大変 喜び 気に入って 着てくれました。
次回は 四つ身の寸法と裁ち方を 記そうと思います。
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