歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

今日の一曲、Good Night

2014年10月15日 | 音楽
今日お勧めする曲はThe Beatlesの「Good Night」。

元々知っていた訳ではなく、さきほど偶然見つけた曲だ。



子守唄と言えばElvis Presleyの「Love Me Tender」が鉄板だったが、

この曲も眠れないときに、抜群の効果を発揮してくれそうである。



ちなみにボーカルはリンゴ・スター、演奏はオーケストラという珍しい楽曲になっている。

ジョン・レノンが息子ジュリアンの子守唄として作った曲なんだとか。


Good Night

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ボブ・ディランのミラクル・ドロップ

2014年04月02日 | 音楽
今日ボブ・ディランのコンサートに行ってきた。
天の邪鬼の私ではあるが、この人は素直に好きである。

大学生の頃から部屋に貼っているポスターは、陽に当たり黄色く焼けてしまった。


そのポスターと今回のチケット。

高校生のときに初めて聞いたのが1965年の「Highway 61 Revisited」。
「Like a Rolling Stone」はもちろんだけど、
10分間以上もある「Desolation Row」は意味も分からず何回も何回も聞いた。

今までボブ・ディランを生で見たいなどという願望を持ったことがなかった。
なぜなら自分の中で偉大すぎるが故に遠い存在で、そういった望みにはリアリティがなかったからだ。

それが同居人Kの卓越したアンテナにより、あっさり見ることを許されてしまった。
今日は朝からなんだかよく分からないふわっとした感情が私の中でごろごろしていたのだった。


整理番号待ちの時間にマジックアワーを迎えた。

私はライブやコンサートというものによく行く。
今年に入ってからボブ・ディランを含め既に5公演行っている。

私はライブに行くたびに心がけていることがある。
それは、音楽を「過去」で聞かないこと。
言い方を変えると、「今」聞こえる音楽を聞くということである。

もちろん皆さん好きなアーティストでも好きな曲やそうでもない曲というものがあるだろう。
しかし、ライブではそんなことはどうだっていいのだ。
偏見やもともとあるイメージで曲を聞いてしまってはもったいない。

なぜそんなことを心がけるのかというと、生で聞いていることを少しでも実感したいから。
歌っている人が目の前に見えても、そこで歌っていることを実感することはとても難しい。
そもそも実感出来るのかと聞かれれば分からない。
これは単なる願望の話だ。

音には実体がない。
もちろんミクロの話をすれば音も小さな粒子という話になるだろうが、
それも小さすぎて手にとることすら出来ない。

しかし稀に実体と認めることが出来るほどの大きな音の粒子が現れることがある。
私の行ったライブでも数回見たことがある。
初めて見たのが忘れもしないフジロック2012のRadiohead。
赤や黒が混ざった楕円形の雫がとてつもないスピードで飛んできて、
野外にも関わらず見渡す限りを音の粒子で埋め尽くした。

その他にも同じくフジロック2012のGALACTIC with Special Guests Corey Glover 、
くるりワンマンライブツアー2012の日本武道館、
サマソニ2013のEarth, Wind & Fire、
先日のDiane Birch。

それは本当に珍しい現象だ。
アーティスト、観客、会場、音響、照明、天気と様々な要素が絶妙なバランスで織り成す奇跡的な瞬間。
ステージから観客の方に、直径1cmから5cmほどのツルツルの雫が無数に飛んでくる。
皆見えていなくとも無意識的にその雫を取ろうとして手を上に延ばす。
私と同じように皆その時間を自分のものにしたいのだな。
もちろん私は誰よりも大きく手を延ばして、「今」を手に入れた気になる。

今日も突然その時がやってきた。
14曲目の「Spirit On The Water」だ。
会場は一気に優しい空気に包まれ、ボブ・ディランがピアノを弾いている右端の方からぶわーっと雫が飛んできた。
それは会場全体にまんべんなく行き届くのだ。
私は胸の前当たりで手を広げて待ち構えているのだが、彼の雫は簡単に指の間をすり抜けていく。

あ、そっか、ボブ・ディランの音楽を私のものにしようってのがそもそもの間違いなんだな。

彼の歌の掴めない優しさが心地よくて、なんだか嬉しくてしょうがなかった。

ださいのだけどその雫を奇跡の雫ミラクル・ドロップと名付けようと思う。
ボブ・ディランのミラクル・ドロップは虹色だった気がする。
妄想の話だけど、妄想だけの話でもないんだな。


ボブ・ディランがいたステージを皆名残惜しそうに眺める。

感想を文章に書くとその言葉が記憶に残ってしまうので書くのはやめておく。
優しくてかっこよくて幸せな時間をありがとう。
あなたがいた時間を私は忘れません。


今回のツアーのパンフレット。年をとってもかっこいい。
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17歳の歌姫Lorde

2014年03月21日 | 音楽
ニュージーランドの弱冠17歳のシンガーソングライターLorde。
2013年のデビューシングルがこのRoyalsだ。

第56回グラミー賞では最優秀楽曲賞、最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞を授与された。
Lordeはどうやら今年のフジロックに来るらしい。

まずYoutubeでこの歌のPVを見て驚いたのだけれど、
ライブで見るとその異質性がより顕著に見てとれる。

本当に17歳なのだろうか。
独特な動きと大人びた声、表情。

ビートが重く響く。
最近の売れ線にありがちなポップでキャッチーでカラフルなイメージとはほど遠い。
一見アンダーグラウンドなのだけど、なぜかとても聞きやすい。


凄いのは歌っている時だけではない。
彼女のグラミー賞のスピーチを是非読んでほしい。
引用先(GFLサービス)

発表が抑えられ たロードの2014年1月24日のグラミー賞受賞スピーチ 2014年2月13日
http://americankabuki.blogspot.jp/search?updated-min=2014-01-01T00:00:00Z&updated-max=2015-01-01T00:00:00Z&max-results=3
Lorde’s Suppressed Grammy Award acceptance speech (Full Transcript) 26 January 2014 Lorde

この世界はメンタルなものなので、この歌の爆発について皆さんに感謝を申し上げます。惑星地球は”自由”という宣伝や”経済成長”というレトリックのような巧妙なマーケティングの背後に隠れている精神病質者に操られていて、彼等は企業化された全体主義という世界的システムを構築しています。米国のジャーナリスとして、クリス・ヘッジスは、企業全体主義は偽の民主主義的な殻の内側のコアで生き伸びていると指摘しました。このコアは、1984年のオウエルの世界のようには見えないので、ほとんどの人には分からない反転した全体主義状態を生み出しています。この企業全体主義のコアは米国から外部に向けて広がっています。惑星地球の主要国では急速に警察力を含む軍国化が進んでいます。一方、国による調査は世界的な広がりを見せ、模範囚収容所にまで拷問が及んでいます。過去には、一般大衆には、支配をする聖なる権利を主張する君主制、法王制によって如何に操作されているかを正確にイメージするのは困難であったことが分かっているでしょうか?

昔の時代からアンシャンレジームの欺瞞の時代までの一般の人達、特に貧しい分け前が当たり前だと信じ込むように教え込まれた無学の大衆は、天が支持する権威に従い、天罰を恐れて暮らしていたので、エリートと支配者の征服のためのネットワークが、如何に繋がっていたかを見破ることができなかったのです。ですから、今日のメンタルな世界では、惑星地球が、膨大な富を利用して自分たち自身の物資と政治的な利得のために社会全体の動きを操縦する超富裕族によって支配されていることがもっと明らかにされてしかるべきなのです。これらの支配層は、実際に、経済的な利益を得るために結託し、より大きい政治力を得ようと陰謀を巡らしてい ます。専門家、政治的、宗教的、軍事的なエリート達が彼等に仕えています。彼等は一緒になって高度なネットワーク組織の国際的な資本家クラスを形成してい ます。カナダのジャーナリストのナオミ・クラインは、1980年代と1990年代に個々の人を自由にし、全ての人の繁栄のための自由市場がもっともらし く形成された、と言っています。クラインは又、1960年代半ばから1970年代の半ばまでの間のフィールドテストの段階で自由市場を広げるための軍事的暴力の利用が2000年代まで続いた、と言っています。彼女の見方は米国がその企業のために世界を従わせる目的で戦争を起こしていることを有無を言わさずに示している、ユージン・ジェレッキのドキュメンタリー、”我々はなぜ戦うのか”の中で支持されています。(ロードはここでくすくす笑い、聴衆の半分は立 ち上がって拍手を送り、残りの半分は椅子に固まっていた。ある者は飛び上がって拍手をした。)私たちの歌に注目してくれてありがとう。

翻訳 Taki


グラミー賞はアメリカだから、これは発表されないだろうね。
あっぱれ17歳。

大学生のときに読んだナオミ・クラインの『ブランドなんか、いらないー搾取で巨大化する大企業の非情ー』は印象的だった。
ナイキやマクドナルド、シェルなど大企業を真っ向から批判し企業は大打撃を受けた。

アメリカの軍産複合体、食料を武器とするモンサントなどの大企業が今にも日本に手を付けんとしているところだというのに、「いいとも」に出演する安倍首相に好感を持っていてどうするの!
すべて計算されていることなのだ。

最近メディアの統制がより一層厳しくなったというニュースがあった。
反安倍首相のコメンテーターや評論家が番組のレギュラーからどんどん外されているというのだ。

常にアンテナを張っていないと本当に何にも気づけなくなる。
そんなことが見事にそーっと行われているのだ。

真実を見極める目を養わなければと強く思う。
そしてLordeの言葉がより多くの日本人に届くことを願う。


Lorde - Royals



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サン・トワ・マミー

2014年02月28日 | 音楽
シャンソンというものにはあまり馴染みがない。

高校生の頃放送部で覚えさせられた早口言葉の中に
「新人シャンソン歌手新春シャンソンショー」というものがあって、
シャンソンという言葉の意味が最後まで分からなかったのをよく覚えている。

ーーー
Wikipedia情報だが、以下シャンソンについて。
本来、シャンソン (chanson) は、フランス語で歌の意味である。
したがって少なくとも現代のフランス語圏においてはシャンソンは歌全般を意味し、
特定ジャンルの楽曲を指すものではない。
日本においては、1960年代までに流行したフランスの歌謡曲全般をシャンソンと呼ぶ場合が多い。
これらを日本語訳でカバーしたものもシャンソンに分類される。
アメリカン・ポップスやロックの影響を受けたミッシェル・ポルナレフなどは、
シャンソンより新しいイメージのフレンチ・ポップスとして紹介されることが多かった。
ーーー

ジャンルと言うものは結局最後まで曖昧なものだ。
曖昧であることの方が重要なのかもしれないね。

最近私は奇妙礼太郎という人の歌をよく聴いている。
カバー曲も多くその中で特に気に入っているのが「サン・トワ・マミー」と「オー・シャンゼリゼ」。
調べるとその2曲はシャンソン、またはフレンチ・ポップスの有名な曲らしい。

気になってさらに調べを進めていくと、一人の日本人シャンソン歌手の名前が出てきた。
越路吹雪、私が生まれる8年前に56歳で亡くなっている「日本のシャンソンの女王」だ。
サン・トワ・マミーは彼女の代表曲でもだった。
ベルギーの歌手サルヴァトール・アダモの楽曲を岩谷時子が訳詞したものだ。

彼女の「サン・トワ・マミー」には驚いた。
変かもしれないけれど、私は歌を聴いているんだなということに感銘を受ける。
そしてとてつもなく大きな心で待ち構えてくれているような包容力とそれに基づく安堵感。

日本の歌にしても私は何も知らないのだと実感する。
音楽に対しては貪欲でいたいけれど、世に生まれた名曲が多すぎる。
そんなありがたくも途方のない現実の中で、今日出会うことができた越路吹雪の歌を繰り返し聴こう。

越路吹雪 サン・トワ・マミー
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開け放つ窓

2013年12月29日 | 音楽
阿部芙蓉美、この人のこの歌は私にとってとても大事な歌。
初めて聞いた時からいつも私のそばにあった。
かすれた優しくもはかない声で、こわばった体を溶かしてくれる。




開け放つ窓


たったひとりでいることには
少しも自由を感じない

絵に描いたような孤独なら
私は怖くなんてない
ただそれを白く塗りつぶさなきゃと
おもうだけ

あなたのやさしさを守るから
連れ出して
あなたの孤独には触れないから
信じて
連れ出して

白で塗りつぶした壁
不安はいつまで重なるのだろうか

いつか良くない予感がして
外に出るのも悪くない
何もないはずの部屋で居場所を探すより

あなたの強い意志を守るから
連れ出して
あなたの深い夜に眠りたいから
そっと
連れ出して

開け放つ窓
風はここまで辿り着くだろうか

気付いて
ここに来て

あなたのやさしさを守るから
連れ出して
あなたの孤独には触れないから
信じて
連れ出して

あなたの強い意志を守るから
連れ出して
あなたの深い夜に眠りたいから
そっと

信じて

連れ出して
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