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無匠庵の雛人形たち

2015-03-14 14:10:43 | ふるさとの四季

岩室温泉にある能面ギャラリー「無匠庵」。
新潟市内で「湊にいがた雛人形・町めぐり」と題し旧斎藤家、北方文化博物館、笹川邸、燕喜館、日報メディアシップなど21箇所で雛人形が見られます。ここ無匠庵の1階にもたくさん飾られています。2Fは吉川氏の打った能面がたくさん。
先日昼から「アートサイト岩室」で旅館に飾られた武蔵野美大生の作品見たあと夕方まで自在鉤と炭火の上の鉄瓶見て無匠庵にいました。オーナーの吉川氏ご近所元板さんの小林さんと喋りながら・・
リタイヤした夫婦連れと施設の要介護者が多かった(その日は約60人)ですが古今雛、各地のお雛様見て女性はなんてこうも喜ぶものかとびっくりしました。


「雛之図」に良子女王と銘記が。
「御成婚前の御年十八歳の砌の御作・・桃の春三月六日に御うまれの皇太后様にふさわしいもので皇太后様が最も好まれる題材の一つです。」と解説文にあります。
ご本人が絵付けして焼かれた大皿なのでしょう・・ なぜここにある?

この雛之図はどこかで以前見たことが・・・そう酒田本間家に行ったとき香淳皇后から下賜された「御染筆紙雛之図」が掲げられていて、このお雛様のようなお顔立ちだと話したこと思い出しました。

良子(ながこ)と読めませんでした。漢字には名前のみに使う「名乗り読み」があるのを知りませんでした。
愛の音訓は「アイ/いと(しい)」ですが名乗り読みに「あ・あし・え・かな・まな・めぐ・めぐみ・よし」とあります。近頃の子供は傍訓(ルビ)ないと読めない教師泣かせの名ばかりですが「名乗り読み」で付けた親がいるのですね。役所は受理するのでそれ知らずに勝手な読みかたしてる可哀想な名前も中にはありますが・・・


巻の写真家斎藤氏収集の古今雛が床の間に。
ふつう持ってる杓と扇はありません。
その昔はやんごとなき身分の人たちにだけ許された人形だったのでしょう。


三次土人形雛。武蔵野美大資料館蔵
広島三次地方では端午の節句に土人形を贈答する習慣がありデコ市(土人形市)が立ち賑わったとあります。
癒されるフィギュアです。


福島三春 張子雛。武蔵野美大資料館蔵
三春藩主が江戸から人形師を招いたのが始まりとあります。

お内裏さまは京雛は向かって右、関東雛は向かって左になっています。
古来から左は右より格が高いとされ京雛は古来の慣わしに従ってお内裏さまが向かって右側。
現在一般的な関東雛は、明治時代に西洋の流れを受けて国際儀礼である「右が上位」の考え方が取り入れられるようになり 大正天皇が即位の礼で洋装の天皇が西洋スタイルで皇后の右に立たれた事からこの風習が広まったと人形屋のHPにあります。
三春の張子雛も初めは京雛列びだったのでしょう。これ置いた人が取り違えたのでなければ・・
現天皇はこちらから見ると皇后の左にいます。


輪島塗の蒔絵人形。
値段聞くとびっくりでしょう。伝統工芸の手間暇が掛かってます。


佐渡の土雛。
布の衣装は手間暇かかったでしょう。土ならかんたん色彩するだけですから・・・色あせもしないし。


こんな部屋でゆっくり茶を点てる生活に憧れません?
地元名士が京都某邸宅を倣って建てたというこの家は、芸妓小龍の居宅で置屋玉家(たまや)だったと昔遊んだ老人が言ってました。
粋な黒塀がどこかしこにあった置屋。芸者遊びが普通だった時代、誰もが芸者さんとゆったりした時間が過ごせたなんて昔の人の方がよほど幸せだったと思うのは現代人のヒガみでしょうか?


便所脇でもないのに「かまわぬ」の手ぬぐいが下がってました。七代目団十郎が愛用した歌舞伎の衣装図柄だそうです。
むかし、まだ水道のないボットンの頃に吊り下げ手洗バケツ(手水器ちょうずきって言うんだって)の下の棒突っつくとシャワーの水が出て、脇に下がってた手ぬぐいで手拭きました。使ったことあるのはもう60過ぎのジーさんバーさんだけでしょう。昔は目の前に荒縄が3本下がっていて乾いてるのから順に、またいで前後に動かして拭いたなんていう嘘みたいなホントの話のようですが、今や自動で温水が尻洗って温風が乾かす時代です。いざとなれば現代っ子も野〇ソするんでしょうが、もうお湯出ない便器ではできません。


捨てられても良さそうな人形がこれだけ集まるとまた趣きがあります。
夜見たら怖そうです。なんか乗り移っているような気がしたらもうダメですね。
もうそろそろ帰りますが、付いてこないでね・・・


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