DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

WindowsCCSの速さ

2006年06月15日 08時22分53秒 | WindowsHPC
先の記事で、CCS と Linux との MPI 版姫野ベンチマークプログラムでの比較を行った。もう少し詳細に見ていくと、色々な疑問がある。
まず、計算機の速さを何で測定するか?今回は姫野ベンチだが、このクラスタの目的は姫野ベンチを実行することではなくて、自分の問題解決のプログラムを速く動作させることなので、このアプリケーションが特定されている必要がある。まあ、これはクラスタを持つ人それぞれに目的はあると思うので、それを考えれば良いだろう。
次に比べるシステムにおいて、どの条件が変わることで速度が変わったかを分析する場合には、ある特定の条件だけ変化させ他の条件は同一でないと、何の影響により速度が変わっているのかが分からない。これはそのとおりなのだが、なかなかそう簡単には行かない。
例えば今回の場合には、姫野ベンチの MFLOPS の値を比較しているが、この実行形式を作るうえで、コンパイラも違うし、MPI のライブラリも違う、なので、CCS と Linux とのOSの比較をしているのか、コンパイラやライブラリの比較をしているのか、実は分からない。OS・ライブラリ・コンパイラなどが絡んでアプリケーションは作られ動くので、この3つの条件で1つだけ異なる条件を作ることは、異なるOSに共通のライブラリやコンパイラが動作する必要があるので、今のところ Intel のコンパイラがこの条件に満足するので、検討をしてみたいと思っている。
でも、今回の結果は、まあ単純に手に入れられる道具を使ってみると、どうだったかと言う、印象のレベルの比較検討になっている。速度の絶対値としては、Windows の方が良いがこれは、VisualStudio の商用コンパイラの性能が大きく出ていると思われる。逆に、1台から2台に増やしたときのスケールの状態は Linux の方がより線形に近いので台数が多くなったときには、どうなるか分からない。
と言うことで、現在の課題は。
1:コンパイラとライブラリを Intel のシステムに統一して、OSの比較検討をしてみる
2:もう少し Compute Node の台数を増やして、16台ぐらいの構成で比較検討してみる

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。