多摩の神社準備室

偽神道家「掃部助」と申します。
旧武蔵国多摩郡の神社を紹介していきます。
一日一社紹介予定!

調布市「深大寺宿神明社」

2010年08月16日 | 神社
深大寺宿神明社 

鎮座地 深大寺元町5-1

祭神 天照皇大神(あまてらすおおみかみ)
    倉稲魂命(うかのみたまのみこと)

旧格式 無格社  

別当寺 深大寺

例大祭 10月1日

解説 
深大寺村深大寺宿地区の鎮守。
詳細は不明ながら、祭神から察するに稲荷社が合祀されているらしい。

調布市「厳島神社」

2010年08月15日 | 神社
厳島神社 

鎮座地 西つつじヶ丘1-14

祭神 宇迦御魂命(うかのみたまのみこと)

旧格式 村社  

別当寺 ?

例大祭 10月第2土日

解説 
かつて神社の東に池があったことから弁財天が祀られていた。
この祠を金子村の鎮守とした。

当社本殿には木造女神坐像と享保12年(1727)造の石造稲荷神像があり、
江戸時代には弁天稲荷合社ともいわれていた。
そのためか通常厳島神社は市杵志麻比が祭神であるところ、
稲荷神(宇迦御魂命)になっている。

そのほか文政12年(1829)に「経水山」と書かれた額や庚申塔がる。
境内には黒松の大木が数本ある。


厳島神社の狛犬



・奉納年 文政12年(1829)
・石工 
・願主 
・右 吽形 玉取り
・左 吽形
・記事




・奉納年 大正8年(1919)
・石工 登戸石工 吉澤耕石
・願主 吉場カネ・忠治
・右 阿形 子取り
・左 吽形 玉取り
・記事

調布市「池ノ上神社」

2010年08月14日 | 神社
池ノ上神社 

鎮座地 深大寺南町4-2

祭神 池ノ上大神(いけのうえのおおかみ)
    倉稲魂命(うかのみたまのみこと)

旧格式 無格社  

別当寺 深大寺

例大祭 9月最終土日

解説 
深大寺村字絵堂の鎮守。
明治40年(1907)里の稲荷社と池の上稲荷社を合祀して現在地に祀った。

調布市「八反田稲荷神社」

2010年08月13日 | 神社
八反田稲荷神社 

鎮座地 西つつじヶ丘4-9

祭神 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)

例大祭 9月11日

解説 
地図では金子稲荷となっている。
明治43年(1910) 金子村の鎮守厳島神社に合祀されたが、
昭和11年(1936)旧地に復された。


八反田神社の神使


・奉納年 昭和11年(1936)
・石工 鳶 小林俊一
・願主 
・右 珠取り
・左 
・記事 左は口が補修してあるが鍵取りか?

調布市「白山宮」

2010年08月12日 | 神社
白山宮 

鎮座地 布田5-32

祭神 白山比命(しらやまひめのみこと)

旧格式 無格社  

例大祭 9月第2土日

解説 
南山谷地区の鎮守。
「新編武蔵国風土記稿」に記載は無いが江戸時代以前より存在した。


調布市「八劍神社」

2010年08月11日 | 神社
八劍神社 

鎮座地 菊野台3-42

祭神 開村祖先八霊神
    素盞嗚命(すさのおのみこと)
    伊奈半左衛門(いなはんざえもん)

旧格式 無格社  

別当寺 清教寺

例大祭 10月10日

解説 
鎌倉時代当地に入植した8人の武士がそれぞれの佩刀を奉納して祀り村の守り神とした。
江戸時代には大町村の鎮守となる。

江戸時代に代官として当地の困窮を救った伊奈半左衛門を、
その功績に感謝し祭神に加える。

ご神体は神仏習合時代の名残をとどめ現在でも十一面観音像を据えている。

調布市「布多天神社」

2010年08月10日 | 神社
布多天神社 

鎮座地 調布ヶ丘1-8

祭神 少彦名命(すくなひこなのみこと)
    菅原道真(すがわらのみちざね)

旧格式 郷社  

別当寺 栄法寺(現大正寺)

例大祭 9月23・24日

解説 
延喜式神名帳に記載のある式内社。
もと多摩川畔の古天神にあったが室町時代に洪水で当地に遷った。

布田村の鎮守であるが、甲州道中布田五宿を行きかう旅人や商人からも崇拝されていた。
下に掲載した狛犬は寛政8年(1796)そのような商人によって奉納されたもの。

本殿は宝永3年(1706)建造。

他に豊臣秀吉が小田原北条氏を攻めた際の「制札」などを伝える。

神職は野沢氏。


なお伝説によると広福長者なるものが当社のお告げにより多摩川で布をさらし、
朝廷に献じたのがわが国の木綿のはじまりで、
以来このあたりを調布(てつくり)の里と呼ぶようになった。
これが調布の地名のおこりとの事。


注)古代「天神」は天の神様の意で、
大概式内社のような古い天神社は「少彦名命」を祭神としている。
布多天神社も本来そうした「古天神社」であるが、
現在の需要と通念(天神 = 菅原道真)に合わせて祭神に道真が追加されたものと思われる。


布多天神社の狛犬


・奉納年 寛政8年(1796)
・石工
・願主 氏子惣中 惣商人中
・右 
・左 
・記事 多摩地区の石像狛犬の中でも古い方である。


布多天神社のホームページ
http://www.fudatenjin.or.jp/

調布市「青渭神社」

2010年08月09日 | 神社
青渭神社 

鎮座地 深大寺元町5-17

祭神 青渭大神(あおいのおおかみ)
    水波能売大神(みずはのめのみこと)

旧格式 村社  

別当寺 深大寺

例大祭 10月第2土日

解説 
深大寺村の総鎮守。
かつて境内の前、池の谷戸に大池があり青波をたたえていた事から青波天神社ともいわれ、
水神様として人々に崇拝された。

また祭神は公式には上記の二柱だが、
一説には池の谷戸に棲む大蛇とも言われている。

延喜式神名帳に記載のある青渭神社にも比定されている。

※青梅市・稲城市にも同名の神社があり、
それぞれ式内社を主張している。
調布市の青渭神社は、青井 → 青渭になったのでは? 

写真鳥居の左に市の天然記念物指定の欅の大木がある。

神主は鴨志田氏、
当社のほか深大寺地区の4社と柴崎稲荷神社・八劍神社を兼務している。


青渭神社の御神木


目通り5.5メートル
樹高35メートル
樹齢数百年

「新編武蔵国風土記稿」「江戸名所図会」にも老樹と記されている。
近年弱って傾斜しはじめたため金属の支柱が設置された。


青渭神社の狛犬



・奉納年 明治13年(1880)
・石工 溝の口石工 内藤留五郎
・願主 冨澤市五郎
・右 阿形
・左 吽形
・記事 鳥居も同じ石工内藤留五郎の作。
    小金井市の小金井神社にも同年に奉納された内籐留五郎作の狛犬がある。

調布市「赤稲荷神社」

2010年08月07日 | 神社
赤稲荷神社 

鎮座地 国領町5-37

祭神 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)又は保食命(うけのちのみこと)

例大祭 2月初午?

解説 
上ヶ給地区の7・8軒によって祀られた祠。

祭礼時に行われる子供のコモリ行事は昭和30年代に廃れたが、
大人のビシャ講は現在も続いている。

別名「衢稲荷」(ちまたいなり)ともいわれている。

檜原村の神社概略

2010年08月06日 | 神社
檜原村の神社概略

檜原村は多摩西部の山岳地帯で一村で広大な範囲のため、
他の地域の村に相当する単位としていくつかの組に分かれている。

すなわち、本村上下組と北秋川の沿った北谷10組、
南秋川に沿った南谷10組とからなる。

平安時代には伝説の豪族、橘高安が勢力を持ち、
中世には檜原城主平山氏の根拠地となった。

各神社には小沢の式三番・柏木野の神代神楽など貴重な伝統芸能が伝わっている。

なお檜原村の地名は読みにくいものが多い。

人里=へんぼり 
笛吹=うずひき 
神戸=かのと 
夏地=なっち 
事貫=ことづら など。


檜原村はこれにて終了!
明日からは調布市の神社を紹介予定。


檜原村「八坂神社」

2010年08月06日 | 神社
八坂神社 

鎮座地 樋里4392

祭神 素盞嗚命(すさのおのみこと)

旧格式 村社  

別当寺 百姓持ち

例大祭 9月最終土曜

解説 
小岩組の鎮守。
平安時代、檜原城主宿辺少将橘高安によって創建されたという。
伝説によると、高安は源頼義に従って前九年の役に出兵したが、
疫病で死ぬ者が続出した。
そのため京都の八坂神社のご分霊も遷して祀ったという。

かつては牛頭天王社あるいは十二王子神社といわれた。
神仏習合では素盞嗚命の本地を十二王子とする説がある事によるのであろう。

また、本地仏として地蔵菩薩像2体と狩衣を着た神像が伝わる。

例大祭では獅子舞が奉納される。

当社のある小岩地区には古い民家が多く山村の雰囲気濃厚である。 


橘高安は実在したのか不明な人物であるが、
当社の鳥居の礎石は高安屋敷の土台石という。

また、高安が戦勝を祈願したという「源義家のいわれ石」なるものも伝わる。

檜原村「臼杵神社」

2010年08月05日 | 神社
臼杵神社 

鎮座地 本宿(臼杵山頂)

祭神 伊奘諾命(いざなぎのみこと)
   伊奘冉命(いざなみのみこと)

旧格式 なし

例大祭 5月5日

解説 
かつては臼杵権現社といわれた。
応永4年(1497)坂本兵庫佐繁宗によって機立に建てられ、
永禄3年(1560)現在地に遷されたという。

「新編武蔵国風土記稿」には祭神が倉稲魂命とされており、
もともとは稲荷社ではなかったかという説もある。

また、江戸期のものと思われる狼の神使像もある事から、
御嶽社ではないかとも思われる。

明治43年(1910)南郷神社に合祀されたが、
現在も農業・養蚕の守護神として祭祀が続けられている。


臼杵神社の神使



文政12年(1829)奉納の燈篭があるので同年の作か?
狼か狐か不明?

檜原村「神明社」

2010年08月04日 | 神社
神明社 

鎮座地 本宿746

祭神 大日霊貴命(おおひるめのみこと)

旧格式 無格社  

別当寺 百姓持ち

例大祭 9月14日

解説 
笹野地区の鎮守。
創建年不明だが寛文7年(1667)には既に除地の記録がある。

江戸時代には日月天社といわれたらしい。

ご神体は金剛界・胎蔵界2体の大日如来像という。

例大祭では「式三番」が奉納され東京都の無形民俗文化財に指定されている。

なお、ご神木として樅の大樹があったが、
平成8年(1986)枯死してしまった。

檜原村「竜神社」

2010年08月03日 | 神社
竜神社 

鎮座地 神戸8020

祭神 竜神

解説 
東京都指定天然記念物、神戸岩右岸の岩盤上にある祠。
ご神体は神戸岩か?

かつては雨乞いなどの祭礼が行われていたらしい。