あのさぁ…安倍総裁就任で伊吹派の議員が
党の要職からことごとくのけものにされて
派閥のトップである自分がようやく文科大臣ポストをあてがわれたという
(あと同派からは松岡利勝農水相も任命)最低レベルのアメ玉に
甘んじざるを得なかったのは,正直気分よくなかったんでしょうけど。
そして,まさに貧乏クジというか,就任していきなり
履修偽装問題やらいじめ自殺(隠蔽)問題やらが噴出して
教育行政批判の矢面に立たされて嫌気がさしまくってるのは
わかりますけど。
<伊吹文科相>「内容に異議ない」教育再生会議の緊急提言に
政府の教育再生会議の緊急提言について、伊吹文明文科相は「内容に異議はない。ただ、お願いしても出来ない現実をどういう風に考えていくか、教育行政の在り方もあり、いろいろな問題がある」と述べた。
提言が出席停止を明示しなかったことには、「今も法律・通達上、出席停止はあるが、いじめは多様なもの。『いじめ即出席停止』という受け止め方をされて現場で運用されることについては、やや慎重でありたい。ただし、出席停止を否定しているわけではない。ケースバイケース」と語った。
(毎日新聞- Yahoo 11月29日12時14分更新) | |
ハァぁ~~~?!
何を心配しているのですか?
> いじめは多様なもの
当たり前です。
虐める側の生徒が,同時に(あるいは以前,または直後に)
虐めの被害を受けているというケースすら珍しくはないでしょう。
しかし,
> 『いじめ即出席停止』という受け止め方をされて現場で運用される
って,
どうやったらそういう解釈になるのですか?
「今も法律・通達上、出席停止はある」のに全く抑止力になっていない現状で
政府のお墨付きが出た途端,出席停止を乱発しようと
手ぐすね引いている教師が日本の学校現場に
うようよいるとでもいうのですか?
己の教え子を好き好んで出席停止にしたい教師が
どこにいると思ってる?!
そりゃ,勘違いで教師に殴られたとか,停学にされたとか
些細なトラブルで退学にされたとかいう酷い話も世の中にはあります。
生殺与奪の権限を持たせたら「キチGUYに刃物」的な教師もいるでしょう。
田村伸●先生(福岡三輪中虐め自殺事件の「1年時担任」)とか
藤田勝●先生(都立板橋高校卒業式妨害犯)とか
渡壁隆●先生(問題行為を50件以上繰り返し,校長を軽トラで撥ねる)とか
渡辺静●先生(大阪府豊中,君が代反対卒業式妨害の常連)とか
増田都●先生(「九段中ノムヒョン大統領への手紙事件」「足立16中事件」
教師というより活動家…?)
運用面で心配な問題点があるというのなら
通達の具体的文面や法改正案の内容を調整することで
解決すべき話なわけで,
日本の教育のトップにある人間として
虐め問題に断固として立ち向かう,
虐めは絶対に許さないという立場を示す
ことが必要な今,
何わけのわからない及び腰を見せて
「虐め問題では大臣の私が政府にブレーキかけてま~す」
的メッセージを発信してるんですか?
> 「出席停止を否定しているわけではない。ケースバイケース」
など,当然の話でお茶を濁しても,メインの論調が
“再生会議の提言に難色”なんだから,
この先期待しようって気が本当に失せてきます。
■世間を騒がせた
虐め自殺予告の手紙(たしか11月11日に死ぬんでしたっけ?)騒ぎ,
本気かいたずらか判らない状態での公開に踏み切った伊吹大臣の行動は
かなり思い切った話で,教育現場の隠蔽体質が問題とされていた
当時,評価する見方もまずまずあったと思いますが,
「命は一つしかない。君が生まれた時、
お父さん、お母さんが君の命を抱き取ってくれた。
だれかに君の気持ちを正確に伝えてください。
世の中が君のことを放っておくわけではないことを、理解してほしい」
というメッセージは,正直言って甘い。
匿名で寄せられた以上,一般論で答えるしかないという
事情はあろうし,これはこれできれいにまとまってはいるが,
本気で自殺を考えている人間に対しておためごかしでしかないのは
ちょっと考えれば誰だってわかるはず(あなた今自殺できますか?
一体どういう精神状態になったら自殺できたりするんでしょう?
そんな状態で,あのメッセージを聞いて納得できると思いますか?)
「だれかに君の気持ちを正確に伝えてください」って,
「正確に」って条件をつけてる点もツッコミポイントだけど,
気持ちを伝えられる相手がいたら既にしているって。
「だれかに」を自殺しようとしている本人に探させるのは酷,
っつうか無責任(わざわざ発言するだけの意味無し)でしょう。
この場合,考えられる対応は2つ。
(1)
この手紙を出した本人に対して
「自分が直接対応するから実名でもう一度手紙を送ってくれ」
とメッセージを送る。
秘密は守るから自分が直に学校にかけあって解決にあたると約束するのです。
狂言や愉快犯(生徒じゃない人間とか)なら,騒ぎを発展させる
大チャンス目前ながらここでフェードアウトせざるを得ませんし
最終的にいたずらという答が出てしまうと自分も恥をかく
おそれがあるというリスクはありますが,
現に今回も同じようなことになってんだから別にいいでしょう。
本気で自殺を阻止したいのなら本人が勝手に気を取り直すのを
期待するのではなく,その原因を解消することが必要。
大臣が完全にどこの学校の誰かもばれずに虐めを解決するなんて
現実的には絵空事に近いですし,
本人確認や問題解決の調査等は事務方に任せて
自分は本人に会って激励,校長に会って調査・解決の要請の
2つくらいしかやることはないでしょうが,
トップのやることなんて,組織や世間にメッセージを発信するのが
重要なんだから,たとえ実際にするのはパフォーマンス程度でもいい
(今回「秘密」が前提ですけどどうにでもアピールはできるもんです。
それこそ真剣なら評価はあとからついてきます),
本気だってことを見せればいいんです。
もしくは
(2)
本人というより全国の自殺を考えている虐め被害者に向けて
「(学校や教育委員会が信用できないなら)文科省に直接訴えてほしい」
とメッセージを送る。
あるいは弁護士会なり警察なりに相談するように言う。
警察ってのは極端な話かもしれませんが,
要は
「身近な誰かに相談しろ」じゃなくて,
具体的な駆け込み場所を提示しろってことです。
さすがに「いのちの電話」の番号を大臣が会見で見せるのは
恥ずかしいだろうから,ちょっと問題解決に踏み込むことが
できそうな所ということで挙げてみただけです。
そもそも全国の教育委員会を通じて集計した自殺統計が
全く実情を反映していない,8年連続「いじめ原因0」なんだから
いかに文科省→教育委員会→学校の上意下達ネットワークが
腐りきって抑圧と隠蔽の温床になっているかってことですよ。
これを機に,文科省直轄の対策室をつくって
抜本的な解決を目指すとか,
大臣になったのなら歴史に名を残せる大仕事が
目の前にあるということはチャンスだと思うべきじゃないでしょうか。
(1)にせよ(2)にせよ,
虐めをなくさずして
自殺だけ思いとどまらせようという魂胆が
そもそもの間違いだという考えで書いてみました。
この予告手紙騒動への対応といい
今回の「出席停止」への過剰な反応といい
伊吹文明氏の虐め問題に対する認識が
「事を荒立ててほしくない。
虐められた側が自分で立ち直ってくれ」
という程度のものだということがよくわかります。
要するにあれか,
「いじめなんてどこにでもある話だから,
頼むからそんなことで自殺しないでくれよ迷惑だから」
そんなとこか。
「虐めを受けて自殺」と「虐めをして出席停止」の
ウエイトが頭の中では限りなく近い(むしろ後者のが重い?)
と思われる伊吹氏の発言,世の中に及ぼす悪影響(虐めを助長する
とまでは断言しないが,情けなさに国民の多くの気が滅入ることは確か)は
相当大きいと思います…困ったものです…。
68歳で,(派閥のトップという立場からすりゃ文科省は
格の軽すぎる省庁かもしらんが)大臣という地位に就いて
大過なく任期を全うしようとしか思っていないのなら
文科相としての資質以前に政治家としてもうダメなんじゃないの?
■ネットでは「本名・朴三寿」が定説となっている
(ただし現在は間違いなく日本国籍らしい)筑紫哲也氏もこの問題について
※ |
爆笑必至! |
ご自分の番組の「他事争論」という(ご自分が)ゴキゲンなコーナーで
「そして誰もいなくなった」と一筆披露し
いじめが生じる度に加害者生徒を排除していたらそのうち誰もいなくなるといったことになってしまうから根本的な解決にはならない,などと,笑いとむかつきが同時にこみ上げるような御高説をぶっておられましたが,何をどう考えたらそんな星新一のショートショート的な想像ができるのでしょうか?
で,このエントリーの冒頭の記事にもどりますが,
伊吹氏の発言,
テレビで「『いじめ即出席停止』というのはいかがなものか」など
力説している様子が放送されてましたけど,
なに必死になって力説してるんデスカ?
身内のすねに傷があるんじゃないかと勘ぐらざるを得ないような
テンパリぶり。
「飲酒事故で即免職は厳しすぎる」と同じ理論ですね。
どう見ても貴方はいじめる側サイドの人間です
本当にありがとうございました。
そもそも文部科学省なんてとこの大臣自体が不本意なんでしょう。
問題にかかわりあいたくない,早く任期をスルーしたいというのでしたら
どうぞ遠慮なく即刻お辞めになっていただけたらと思います。
子どもを日本の宝だと思えないのなら,
子どもの健やかな成長を守る気がないのなら
さっさと職を辞してください。
今のあなたなら,
かわりに
イブキガバメント(1996 父コマンダーインチーフ)でも
イブキコマンダー(1996=現役 父同上)でも
イブキマイカグラ(1988 父リアルシャダイ)でも
イブキサージャント(1983 父ノーザンテースト)でも
大して変わらないと思いますし。
首相官邸「教育再生会議」ページ
◆政府の教育再生会議が29日まとめた緊急提言は次の通り。
「いじめ問題への緊急提言」(PDFファイル)
すべての子どもにとって学校は安心、安全で楽しい場所でなければなりません。保護者にとっても、大切な子どもを預ける学校で、子どもの心身が守られ、笑顔で子どもが学校から帰宅することが、何より重要なことです。学校でいじめが起こらないようにすること、いじめが起こった場合に速やかに解消することの第1次的責任は校長、教頭、教員にあります。さらに、各家庭や地域の一人一人が当事者意識を持ち、いじめを解決していく環境を整える責任を負っています。教育再生会議有識者委員一同は、いじめを生む素地をつくらず、いじめを受け、苦しんでいる子どもを救い、さらに、いじめによって子どもが命を絶つという痛ましい事件を何としても食い止めるため、学校のみに任せず、教育委員会の関係者、保護者、地域を含むすべての人々が「社会総がかり」で早急に取り組む必要があると考え、美しい国づくりのために、緊急に以下のことを提言します。
(1)学校は、子どもに対し、いじめは反社会的な行為として絶対許されないことであり、かつ、いじめを見て見ぬふりをする者も加害者であることを徹底して指導する。<学校に、いじめを訴えやすい場所や仕組みを設けるなどの工夫を><徹底的に調査を行い、いじめを絶対に許さない姿勢を学校全体に示す>
(2)学校は、問題を起こす子どもに対して、指導、懲戒の基準を明確にし、毅然とした対応をとる。<例えば、社会奉仕、個別指導、別教室での教育など、規律を確保するため校内で全教員が一致した対応をとる>
(3)教員は、いじめられている子どもには、守ってくれる人、その子を必要としている人が必ずいるとの指導を徹底する。日ごろから、家庭・地域と連携して、子どもを見守り、子どもと触れ合い、子どもに声をかけ、どんな小さなサインも見逃さないようコミュニケーションを図る。いじめ発生時には、子ども、保護者に、学校がとる解決策を伝える。いじめの問題解決に全力で取り組む中、子どもや保護者が希望する場合には、いじめを理由とする転校も制度として認められていることも周知する。
(4)教育委員会は、いじめにかかわったり、いじめを放置・助長した教員に、懲戒処分を適用する。<東京都、神奈川県にならい、全国の教育委員会で検討し、教員の責任を明確に>
(5)学校は、いじめがあった場合、事態に応じ、個々の教員のみに委ねるのではなく、校長、教頭、生徒指導担当教員、養護教諭などでチームを作り、学校として解決に当たる。生徒間での話し合いも実施する。教員もクラス・マネジメントを見直し、一人一人の子どもとの人間関係を築き直す。教育委員会も、いじめ解決のサポートチームを結成し、学校を支援する。教育委員会は、学校をサポートするスキルを高める。
(6)学校は、いじめがあった場合、それを隠すことなく、いじめを受けている当事者のプライバシーや二次被害の防止に配慮しつつ、必ず、学校評議員、学校運営協議会、保護者に報告し、家庭や地域と一体となって、解決に取り組む。学校と保護者との信頼が重要である。また、問題は小さなうち(泣いていたり、寂しそうにしていたり、けんかをしていたりなど)に芽を摘み、悪化するのを未然に防ぐ。<いじめが発生するのは悪い学校ではない。いじめを解決するのがいい学校との認識を徹底する。いじめやクラス・マネジメントへの取り組みを学校評価、教員評価にも盛り込む>
(7)いじめを生まない素地をつくり、いじめの解決を図るには、家庭の責任も重大である。保護者は、子どもにしっかりと向き合わなければならない。日々の生活の中で、ほめる、励ます、しかるなど親としての責任を果たす。おじいちゃんやおばあちゃん、地域の人たちも子どもたちに声をかけ、子どもの表情や変化を見逃さず、気付いた点を学校に知らせるなどサポートを積極的に行う。子供たちには「いじめはいけない」「いじめに負けない」というメッセージを伝えよう。
(8)いじめ問題については、一過性の対応で終わらせず、教育再生会議としてもさらに真剣に取り組むとともに政府が一丸となって取り組む。 |
伊吹氏がことさら問題にしている「出席停止」,
加害生徒に対する罰則に触れた項目は(2)ですが,出席停止は
書かれていません。無茶苦茶甘い提言だと思います。
※出席停止は学校教育法および学校教育法施行規則で既に定められているので,
それとは別に社会奉仕とか個別指導とかも
オリジナルのアイデアとして出たよということかもしれませんが。
連日報道される虐め事件は「反社会的行動」どころか
はっきりと犯罪といえるものであり,
悪質なものについては警察の介入も当然と思いますが,
教育再生会議はあくまで教育の側からの識者たちですから
教育の立場からできることをしようという意見を出すわけで
それはそれで大事なことですし,この提言自体も
非常に立派なものだと思います。
※(5)の「生徒間での話し合いも実施する」など,
中学時代担任に「加害側3人対標的1人」という話し合いを
セッティングされたことのある身としてはいかがなものかという
内容もありますが,「いじめをなくすための話し合い」とか
そういうことなんでしょう。
細かい所を気にしだせばちょこちょこ目に止まるところもありますがね。
でも,やっぱり,「いじめを問題だと思っている」と
発信する以上の意味はあまり感じられないかな…
「子どもや保護者が希望する場合には、いじめを理由とする
転校も制度として認められていることも周知する」って
全然前向きじゃない解決策をわざわざ示していたり
個々の項目は必ずしも被害者側の目線で立てられてないし。
チームを作って学校単位で取り組むとか
家庭と学校の信頼関係が重要だとか
解決策としては当たり前というか抽象的な話ばかりですし
そもそも立派な作文だけなら
「尊い命を守り育てる教育」を第一に考える滝川市教育委員会(10/3up)で書いたように
虐め自殺およびその遺書を1年以上も隠蔽した滝川市でも
大層立派な「教育執行方針」を掲げているんですからね。
「いじめ」って言い方なんとかならんか?/新潮・まさに馬脚(10/20up)で
私も書きましたし,
勝谷誠彦さんも11月3日に「虐め」という表記を提唱して
ブログ界でも虐めという書き方をされる方がかなり増えてきましたけど
教育再生会議の識者のみなさんは
ささいなからかいとか単発的なトラブルレベルの「いじめ」と
連続して考えておられるようで,かなり踏み込みが甘い。
そもそもささいな問題ならここで話し合うこともないだろうに。
虐め問題を「空気」の問題(雰囲気が悪い,気持ちが暗くなる)程度に考えているのでしょうか。
「教育」の立場から見れば虐める側もかわいい教え子なんでしょうが
だからこそ,
「虐めは犯罪」という認識がないとなぁ…。
そもそも,この教育再生会議,何のためにあるの?
本当に日本の教育を再生したいのであれば
虐めを生み出したり助長したりそれを隠蔽する
教育システム(組織)の問題点に踏み込む必要があると思いますけどね…。
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