今週のブラック・ジャック(11/15)Karte:06「ある教師と生徒」

家に居るピノコの元へ、かくまってほしいとシャラクがやってくる。
追いかけてきたのは和登。
シャラクは今日から学校に行きたくないと。
なぜか。
シャラクは数学の宿題が難しくてできないと。
和登が宿題を見てあげるからと２人は帰。

そして、シャラクと同じように学校に行くのを嫌がる
久男という少年がいた。

ある朝，久男は頭が痛いと言って学校を休もうとするが，
母親に仮病を見破られて渋々学校へ向かう。
途中，久男は，数学の問題ができずに担任の村正先生から
幼稚園児か赤ん坊かと罵倒された時のことを思い出す…。

村正の教育持論では，生徒に暴力を使わない代わりに
厳しい言葉を叩きつけるという。
生徒が発憤して勉強するようになって欲しいという思いからだ。

「考えはわかるが…」「トラブルにならなければいいが…」
同僚の懸念が現実のものとなってしまう日が来てしまった。

翌朝、久男は村正がいじめるから学校に行きたくないと言うが、
母親は強引に久男を送り出す。
登校途中、病気やケガになれば学校へ行かなくて済むと
考え事をしながら歩く久男，
猛スピードのバイクにはねられてしまう。

授業中、教頭から久男がはねられたことを聞いた村正，
ざわつく生徒たちに
「大したことはない！」
「先生，お見舞いに行っていいですか」
「そんなことに気を取られるな！」
と一喝。

生徒の前では冷徹に振舞うが村正だが，
動揺はいくら必死に隠そうとも言動の端々に見え隠れする。
終業のベルが鳴ると、
村正は急いで病院に電話をかけて久男の容態を訊ねる。

「重態ですよ。頭を強く打っている上に両足を複雑骨折しています。
　両方の足を切断しなければならないでしょうな」

愕然とする村正。
友人の手塚医師に久男のことを相談した村正は
Ｂ・Ｊなら足を切らずに治せるかもしれないと聞く。

「腕はきくんだが，気まぐれだしへそ曲がりだし…」

構わず，Ｂ・Ｊに久男の手術を依頼する電話をかける村正、

「切ってしまえばいいでしょう。
　そうしないと命が助からないというのならしかたない」
「先生，相手は子どもなんです。
　先生が手術してくれたら両足を失わずにすむかもしれない」

「私も慈善家ではないんでね。
　まぁ，５千万円といいたいところだが…
　３千万円ですな。
　金が用意できるんなら引き受けましょう。
　でなければお断りだ」

言葉を失う村正。
さらに，病室を見舞った村正に追い打ち。

「この子は学校が厭だと申しておりました。
　…それを，無理やり送り出したんです。
　先生，この子は先生がとても恐ろしいと申しておりました。
　先生！この子は先生に会うのが嫌で厭で…」

母親に号泣されて言葉もない。
悄然としながら病院を後にする村正。

それと入れ替わりに病院にやってくるＢＪ。
久男の病状を診ているところに…
「大変です！病院の目の前で交通事故です。
　小学校の先生だそうです。」

「こりゃひどい…もう虫の息だ」
「これは僕の友人なんだ。ふらふらしていたんで
　あぶないぞと声をかけようとしたら…」
「ブラック・ジャック先生に…伝えてくれ…
　僕が死んだら…保険金が３千万円ありますから…
　手術料を渡して，手術を…
　どうか，あの子の足を…
　あの子の足を…」

「残念だな。保険金など入らないぞ。
　なぜなら，私が直してやるからだ」

・・・・・・・

「奇跡の手術だったねぇ。
　実は村正君は僕の小学校の友人でね。
　ああ見えてもあの頃は気が弱くてよくいじめられてねぇ，
　ずる休みしてたのを迎えに行って，学校へ連れて行ったもんだよ。」

同じ病室になった２人，
うまくやっているようだ。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
今週より和登サン登場！
よみうりテレビＢ・Ｊ公式HPに姿が見えたので
出るだろうとは予測されていましたが，
写楽くんの「おねえちゃん」ですか。
※名前の由来は写楽＝シャーロックに対し和登サン＝ワトソン。

それにしても…シャラク，
このキャラで中学生の設定，算数じゃなくて「数学」やってるのってのは
ムチャクチャ違和感ありますな。
制服着ててもまるで私学の小学部(小等部)だよ…

原作では「宿題忘れたら次は倍！
もっかい忘れたらさらに倍！」
って厳しさの先生だったかと思いますが，
ゆとり教育の今どき，無理があるって事なんでしょうね。
当時は受験戦争・交通戦争の時代でしたからね…
時代の流れを感じます。

久男のお母さん！
「前の先生が甘やかしてたのよ」などと
村正先生のことを全面支持していたくせに，
事ここに至るや，
「先生，実は，こんなこと申し上げてはなんなんですけれど…」
と切り出しながら，もろ「お前のせいだ」といわんばかりの事情説明。

まぁ，あんな教え方されちゃ(小学校は一日中ずっと同じ先生だし)
生徒にとっちゃ地獄だけどね…。
先生と生徒の力関係を全然考慮していないし。

僕も子供のころはどっちかといえば先生に目をかけられていた
（と思う。一部例外あり）から無事に６・３・３年務められたけど
いちいち罵倒・侮辱されちゃ，
発憤するどころかストレスで海馬とか萎縮しちゃうよ。
当時は子どもの自殺がよく問題になっていたけれど，
今どきの子どもはナイフで…いやな時代です。
子どもらしい純粋な久男と，それを真っ直ぐに受け止められる村正先生で
よかったよ，この話。

あと，ＢＪさぁ，
「なぜなら私が直すからだ！」って今回のキメ台詞，
投げつけるように強く言うのはわかるけど，
やけに見得を切るみたいな力んだ言い方でなかった？

　全然関係ないけれど，『ダイターン３』の
　「かかってこい！！」を思い出してしまった…

語尾を押さえて短く切る言い方のほうがカッコいいと思うんだけどな…


◆次回は「Ｋａｒｔｅ：07 白いライオン」 。
　獣医かよ！
　ＢＪの治療に対し，園長，「秋田書店に抗議する！」って
　言ってたっけ。来週は「よみうりテレビに抗議」する？


●前回　Karte：05「六等星の男」

●Karte：04「お医者さんごっこ」

●よみうりテレビ　ブラック・ジャック公式サイト



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