建交労長崎県本部

全日本建設交運一般労働組合(略称:建交労)長崎県本部のブログです。
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石綿じん肺不支給取り消し田平訴訟で原告勝利判決!

2013年03月26日 22時58分56秒 | 活動報告
 本日午後2時、石綿じん肺遺族労災補償請求不支給の取り消しを求めて提訴していた田平加津子さんの判決が宮崎地裁202号法廷でありました。
 民事第2部の島岡大雄裁判長は、「主文1、都城監督署長が原告に対し、平成19年12月20日付でした労働者災害補償保険法に基づく遺族補償給付及び葬祭料を支給しない旨の処分を取り消す」「2、訴訟費用は被告の負担とする」とたんたんと読み上げ原告勝訴の判決を言い渡しました。裁判所前には支援の人たち60人が集まり、「勝訴」の垂れ幕が広げられると大きな拍手が沸き起こりました。
石綿ばく露が原因の石綿肺を間質性肺炎と診断
 原告の夫である故秋俊さんは、1971年から2004年まで34年間、自動車整備工として働き、ブレーキライニング、クラッチフェーシングなどに使用された石綿のばく露を受け、03年12月から呼吸困難などに苦しんで治療を続けましたが、06年2月21日死亡しました。加津子さんは夫の死は石綿ばく露が原因であるとして、都城労基署に遺族補償の申請を行いましたが、死因は間質性肺炎であるという理由で不支給にされ、審査請求、再審査請求でも棄却されていたものです。秋俊さんは、7か所もの病院で原因不明の間質性肺炎と診断されていました。
原告主張を認め、国の主張を退ける
 争点は、石綿のばく露を高濃度に受けていたのか、石綿じん肺の病像が認められるのか、石綿ばく露が死因であったのかなどですが、裁判所は何れの争点についても原告の主張を認めました。
 成見暁子弁護団事務局長は「裁判長の言葉は理解しにくかったと思いますが、主文が都城監督署長の決定を取り消すという文言になりました。敗訴であれば棄却で終わりでした」とユーモアいっぱいに解説しました。
 山田卓弁護士は「いくつもの病院で、特発性間質性肺炎と診断されていた。アスベストにばく露していたということがわかっていれば、石綿肺と診断していたのかを7人の医師にアンケートを取ったところ、6人の医師が石綿肺を否定しないという意見書を出したが裁判所はきちんと認めた」「国側の医師たちは石綿肺を否定したが、裁判所はことごとく退けた」と感想を述べました。
みなさんのご支援のお蔭です・・加津子さん喜び語る
 宮崎弁護士会館で開かれた報告集会で、加津子さんは「私一人では、ここまでくることはできなかった。みなさんのご支援のお蔭です」と喜びを語りました。
 建交労長崎分会の中里研哉書記長は「5月24日に同地裁で判決がある川名訴訟にとっても意義がある判決」と述べました。また、大分分会の川路潔書記次長は「大分でも今山さんの裁判をやっている。ぜひ勝利したい」と決意を表明しました。
 裁判の支援を続けてきた宮崎革新懇の代表、平和委員会の代表が次々と勝利判決の意義を述べました。宮崎分会の舩越正一書記長と熊本分会の高田正矢書記長は「アスベスト問題はいまからどんどん広がっていく。今回の判決は全国を大いに励ます」と語りました。
 宮崎農林支部の岡崎秋雄委員長は「秋俊さんとは以前から知り合いで、じん肺で苦しむ姿を見てきた。認められて大変うれしい。これからも被災者救済に頑張っていく」と表明しました。
 川名訴訟の原告川名勝代さんは「私の裁判にも希望が湧いてきました。ご支援をよろしくお願いします」と支援を訴えました。


宮崎地裁前

喜びを語る加津子さん

引き続き支援を訴える川名勝代さん

建交労九州地方協議会が各県代表者会議開催

2013年03月25日 12時14分40秒 | 活動報告
 建交労九州地方協議会の各県本部代表者会議が3月22~23日、福岡県の原鶴温泉泰泉閣で開催されました。会議の目的は、建交労の最重要課題である組織拡大を成功させることと協議会役員の改選、全国大会役員の確認などです。
 組織拡大の経験では、「春闘討論学習会をやり拡大推進員の登録を進めている」「じん肺アスベストの相談者が増えている」「トラック職場での組合結成が進んでいる」などの報告がありました。組合を知ってもらうためにコンビニなどにダンプの税金相談会案内の立て看板をはらせてもらった、自治体に労災職業病の相談会の協力を申し入れ、相談者が増えているなどの経験も生まれています。
 役員改選では、長年議長として奮闘された原田節生議長(前福岡県本部執行委員長)が勇退され、新議長に現福岡県本部執行委員長の松田康幸さんが選出されました。なお、会議には角田季代子中央本部副委員長も参加し、全国の取り組みの経験や本部機能の強化問題などについて報告しました。


民放労連・長崎ビジョン労組争議支援

2013年03月22日 10時33分11秒 | 活動報告
長崎国際放送の番組制作などを行っているプロダクション、長崎ビジョンで働く労働者でつくる長崎ビジョン労組(民放労連加盟)の争議支援行動に参加しました。

会社は労組結成以降不当労働行為を続け、2007年には県労働委員会で組合が勝利し、会社は謝罪しました。

しかし、その後も会社は不誠実団交を続けています。民放労連九州地連と長崎ビジョン労組は、3月21日に正常な労使関係を結ぶよう会社に対して申し入れを行いました。

会社は労働組合の正当な活動に対し、「部外者は出ていけ」など繰り返し、最後には処分までちらつかせました。

申し入れ後には、社前で抗議集会を開き、正常な労使関係構築と春闘勝利に向けて参加者で決意を固め合いました。


名張毒ぶどう酒事件の死刑囚の生涯を描いた「約束」上映会案内!

2013年03月15日 10時17分57秒 | 行事案内
 「半世紀近く拘置所に閉じ込められている奥西さんの心境は測り知れません。私がこの状況に追い込まれたらどうなるか、そういう気持ちで演じました。60年俳優をやってきた中で、私にとって記念碑的な作品です・・・・仲代達矢
 みなさん名張毒ぶどう酒事件を知っていますか?今から52年前の昭和36年、三重県名張市で5人が毒ぶどう酒を飲んで死亡した事件です。その犯人とされた奥西勝さんは、自白が警察による強要であったと主張します。その後さまざまな証拠が発見され、冤罪であることが明らかになりました。しかし、日本の裁判所はそれを認めません。是非この映画を観て、日本の司法制度のあり方を一緒に考えましょう。あなたも奥西さんのように犯人にされてしまう可能性があります。
 日時 4月20日(土)~5月3日(金)まで公開
 4月20日(土)~26日(金)13:00~
 4月27日(土)~5月3日(金)15:00~
 場所 長崎セントラル劇場(長崎市万屋町5-9) 095-823-0900

長崎県保険医協会がTPP交渉参加反対の談話発表!

2013年03月15日 09時42分02秒 | 日記
 長崎県保険医協会(本田孝也会長 会員1,904人)は、安倍首相がTPP交渉参加を表明するという緊迫した情勢のもとで、「日本はTPP交渉に参加すべきではない」という会長談話(3月13日付)を発表し、建交労長崎県本部にも届けられました。
 談話は、日米共同声明には「ISD条項や、ラチェット条項に何ら言及していない」ことを指摘し、TPPに参加すれば「企業の自由な裁量で値段が決められ、金のない国民は見捨てられるのである。国民皆保険制度は形骸化されたものになる」と厳しく批判しています。
 全労連も建交労も、このTTP参加が「我が国の根幹を突き崩すもの」で交渉参加は絶対に許されないという立場です。共にたたかいましょう

建交労長崎県本部執行委員長 中里研哉