建交労長崎県本部

全日本建設交運一般労働組合(略称:建交労)長崎県本部のブログです。
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第29回なくせじん肺全国キャラバン東京終結行動(10月23~24日)

2018年12月28日 16時05分51秒 | なくせじん肺キャラバ...

10月23~24日 じん肺キャラバン東京集結行動!

第29回なくせじん肺全国キャラバン東京終結行動は、10月23~24日に行われました。長崎実行委員会からは、実行委員会事務局、三菱長船じん肺患者会、じん肺弁護団、建交労九州支部長崎分会、トンネルじん肺根絶原告団、西日本石炭じん肺請求団、三菱長船第3陣原告団の代表16人が参加しました。

院内集会で山口団長と白木事務局長が訴え

   参加者は23日12時から厚労省・環境省前集結行動に参加。冷たい小雨が降る中での行動となりましたが、じん肺被害の救済と根絶を全国実行委員会の主催者・支援の代表が厚労省。環境省に訴えました。
 
その後は衆議院第1議員会館で「全国キャラバン終結・院内集会」が開催されました。院内集会では、自民、公明、立憲民主、国民民主、共産党、自由党の国会議員16人と51人の秘書が出席しました。小林邦子弁護士が特別講演を行いました。西日本石炭じん肺請求団の山口等団長、三菱長船第3陣の白木剛事務局長が決意表明を行いました。

50名で三菱重工本社要請行動!

  

 翌24日は、厚労省要請と企業要請がおこなわれ、長崎からの参加者、建交労九州ブロック、全造船三菱重工支部関係者、三菱下関第2陣原告団、弁護団など50名は品川駅前の三菱重工本社要請に参加しました。
 
三菱重工本社は、例年通りキャラバン実行委員会の要請は受け取らないということで横断幕を掲げ、ハンドマイクで通行人の人たちに呼び掛けながら抗議の宣伝行動をおこないました。
 
ハンドマイクを握ったのは、全国じん肺キャラバン事務局長の鈴木剛弁護士、三菱長船第3陣横山巖弁護団長(写真上)、三菱下関第2陣板淵力弁護士、西日本石炭じん肺岩城邦治弁護団長、三井金属神岡じん肺第3陣原告川上晋さん、じん肺キャラバン長崎実行委員会の河野真一さん、三菱長船患者会の塚原繁次代表、三菱下関第2陣原告団事務局の藤永禮三さん、建交労九州支部緒方徹治委員長らが次々に訴えました。
  最後に建交労全国労職部会高田正也副部会長の音頭でシュプレヒコールを行いました。

霞ヶ関官庁街を300人でデモ行進!

  霞ヶ関デモ行動は、日比谷公園の霞門からスタートしました。昨年に引き続き、国会請願デモは中止になりました。
 
霞門前に集合したデモ隊300人はじん肺被害の早期救済・トンネルじん肺基金成立・関連法の制定などを訴え、農林水産省、経済産業省前を通り日比谷文化図書会館まで官庁街周囲を練り歩きました。デモの先頭には、三菱長船第3陣原告団の白木剛事務局長が立ちました。昨年は、国会解散で請願行動ができず中止、今年も臨時国会召集日と重なり提出できませんでした。長崎を初め全国からの署名は1月に提出することになりました。
 
「国はじん肺患者に謝れ」「国はじん肺を根絶せよ」「国はアスベスト被害をなくせ」などと声高らかにシュプレヒコールをおこないながらデモ行進をおこないました。


第29回なくせじん肺全国キャラバン岐阜神岡行動(9月27~28日)

2018年12月28日 15時49分22秒 | なくせじん肺キャラバ...

山間の企業城下町に300人が集い、騒然とする神岡町!


  
   第29回なくせじん肺全国キャラバン出陣式が9月27日午後2時から岐阜県飛騨市神岡町の神岡公民館ホールで開催され全国から300人が参加しました。
  全国じん肺弁護団連絡会議の田中貴文幹事長が主催者あいさつをおこない、長崎から参加した全国トンネルじん肺闘争団の松田哲朗さん、西日本石炭じん肺請求団の山口等さん、三菱長船第3陣の白木剛さんも決意表明をおこないました。集会が終わると、町内をデモ行進しました。人口8,000人の企業城下町は騒然としていました。長崎からは14人が参加しました。

 三井金属神岡鉱業所前で要請行動。門を閉じ、応対しない会社に参加者は抗議の宣伝をおこないました!

  

   キャラバン神岡行動の2日目は、岐阜県要請、高山市要請、三井金属神岡鉱業要請がおこなわれました。長崎からの参加者は、三井金属要請行動に参加しました。
   三井金属神岡鉱業は要請団に対し、門を閉め要請に応じようとしません。ガードマンを2人門扉前に立たせるだけです。会社で長年働きじん肺に罹患した患者もいる中、不遜な態度に参加者一同怒りが爆発しそうでしたが、大人の対応ですぐに抗議行動に切り替え宣伝カーから優しく諭すような口調で会社と中で働く労働者に呼びかけました。
   「会社は、最高裁判所で加害責任を断罪されているにもかかわらず、じん肺を解決しないのは許されません。三井金属鉱業神岡鉱業所は、早期にじん肺問題を解決してください」「企業としてコンプライアンスを遵守してください」「働く労働者のみなさんは会社に安全衛生対策を強めるよう求めてください」と労働組合や医療関係者など全国から支援に駆けつけた皆さんが切々と訴えました。
  長崎からも三菱長船じん肺第3陣訴訟の横山巖弁護団長(写真右上)、西日本石炭じん肺長崎請求団の山口等団長、元日鉄長崎北松じん肺訴訟遺族の石丸吉一さんが訴えました。


第29回なくせじん肺キャラバン長崎行動(10月12~13日)

2018年12月28日 14時34分26秒 | なくせじん肺キャラバ...

じん肺・アスベスト学習会を開催しました!

 なくせじん肺キャラバン長崎実行委員会は10月12日午後6時30分から長崎市立図書館多目的ホールで、じん肺・アスベスト学習会を開催しました。学習会には13団体から62人が参加しました。

 今回は、三菱長船じん肺第3次弁護団の横山巖弁護団長を講師に「最新のじん肺情勢について」学びました。実行委員会は、昨年の田村昭彦九州社会医学研究所長の講演で、「現時点での胸部CT導入は問題がある」「厚労省は、問題があってもCT導入を強引にやってくる可能性があるので、キャラバン実行委員会などの運動体も頑張って欲しい」との要請もあったことから、今回の学習企画となったものです。

 学習会は藤田久美子長崎民医労書記長の司会で始められ、村里正昭実行委員会事務局次長が主催者あいさつ、乾哲夫県労連議長が支援あいさつをおこないました。

訴える乾県労連議長

横山巖弁護士が、じん肺裁判の特徴と到達点について講演

 

 講演で横山弁護士は、じん肺の原因やじん肺の種類、じん肺裁判の歴史を紹介した後、企業や国を相手に争われた損害賠償訴訟について「①石炭じん肺訴訟」、「②トンネルじん肺訴訟」「③大阪泉南石綿訴訟」「④造船じん肺訴訟(造船アスベスト含む)」「⑤建設アスベスト訴訟」「⑥それ以外のじん肺,石綿疾患訴訟」のそれぞれの損害賠償請求裁判について特徴と到達点を明らかにしました。

 石炭については、北松じん肺訴訟(企業の責任,基準慰謝料額の枠組み,時効論の基礎を形成),筑豊じん肺訴訟(初めて国を相手に提訴し勝訴したじん肺裁判)及びその後の石炭じん肺訴訟で獲得された解決枠組みについて述べました。

 トンネルについては、公共工事のトンネル建設に従事したじん肺患者や遺族が国とゼネコンを相手に,じん肺根絶と訴訟によらない救済制度創設をめざした訴訟であったこと。

 泉南アスベスト訴訟については「泉南地域は小さなアスベスト製品製造会社ばかりだったので,一部を除き消滅していた会社ばかりであったから,国だけを相手方にした闘い(訴訟)であった」と語りました。

三菱重工は、下請工については全面的に争い、CT優位論を展開

 造船じん肺について横山弁護士は、「平成10年12月,長崎で三菱重工を相手に第1陣訴訟が提訴され、和解で解決し三菱も社内補償制度を創設するなどしてじん肺被害者救済を図るかのような態度を示したものの」「平成15年12月に下請工を含む第2陣が提訴されるや,三菱重工の態度は一変し,下請工については全面的に争う姿勢へと変貌した」。「三菱はCT優位論を展開し,平成21年2月20日,三菱の主張を一部認める控訴審判決が下された」。「平成20年4月,三菱下関造船じん肺訴訟が提訴されたが1審で敗訴,平成26年9月24日広島高裁で逆転勝訴,平成27年10月29日最高裁でも一審原告勝訴の判断が確認された」。「平成28年4月7日,三菱長崎造船第3陣が提訴され,現在係争中ですが,三菱は相変わらずCT優位論を唱えています」と報告しました。

注目の建設アスベストでは大きな成果が生まれている

 建設アスベストは、国とメーカーの責任を認める判決に引き継いで、一人親方も救済される判決が出ています。横山弁護士は「今、最も注目されている裁判、平成20年5月16日の首都圏建設アスベスト訴訟1陣提訴を皮切りに,全国(札幌,東京,横浜,京都,大阪,福岡)の各地裁に提訴」「幾つかの地裁判決,高裁判決を経て,現在は,4最高裁(神奈川1陣,首都圏1陣,京都1陣,大阪1陣),3高裁(札幌1陣,東京(神奈川2陣),福岡1陣),5地裁に係属中。尚,大阪高裁の京都1陣と大阪1陣は,9月前後に全面勝訴に近い判決が出たため,現在最高裁に上がった」「2つの東京高裁の判断が直近となると思われるが,平成30年8月31日と9月20日に出た大阪高裁の2件分まではまとめて(同日に)判断されるかもしれない」と述べました。

行政(国)が「じん肺を認めないことで有所見者を減少させている」と疑われる

 横山弁護士は、「近時,『間質性肺炎』を理由にじん肺罹患の認定が否定されたり,労災の不支給決定がなされたりする事例が多くみられることに鑑みると,行政が,そもそもじん肺患者であることや労災を認めないとすることでじん肺有所見者数を減少させていっているのではないかとさえ疑われる」と述べ講演を終わりました。

じん肺訴訟をたたかっている原告代表が決意表明

 講演の後、長崎でじん肺裁判をたたかっている西日本石炭じん肺請求団山口等団長、トンネルじん肺根絶原告団松田哲朗団長、三菱長船じん肺第3陣原告団、三菱3陣の尾崎豊原告団長が決意表明をおこないました。

「第30回人間らしく働くための九州セミナー長崎」への協力を呼びかけました!

 長崎労健懇の小嶺弘之代表世話人は、11月10~11日福岡で開催される「第29回人間らしく働くための九州セミナー」と11月23日に長崎で開催される「過労死シンポ」の成功への協力を要請しました。そして、「記念すべき第30回セミナーが来年長崎で開催されるので、皆さんのご協力をお願いします」と訴えました。

佐藤郁雄元伊王島じん肺原告団長も熱弁

 日鉄伊王島じん肺訴訟元原告団長の佐藤郁雄さんは、「28年前の第1回キャラバンが提起されたときキャラバン分担金として40万円もの財政をつくるようにいわれ、テレフォンカードや武藤ヒサ子さんの著作『涙がこぼれそうに』を必死で売り、財政をつくった」と熱く語りました。

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10月13日(土曜日)長崎市の繁華街鐡橋で宣伝署名行動!

10団体37人が参加、三菱3陣署名が161筆寄せられました

 さわやかな秋の好天に恵まれた13日の土曜日午後1時から、長崎市繁華街の鐡橋で宣伝署名行動に取り組みました。参加団体は、三菱長船第3陣原告団、じん肺弁護団、トンネル原告団、西日本石炭請求団、三菱長船患者会、じん肺根絶長船の会、県労連、自治労連、民医労、建交労の10団体、参加者は37人でした。この日は、三菱第3陣訴訟を知らせるチラシと、長崎地裁宛の署名に取り組みました。

 鐡橋の上は、ハンドマイクで訴える人、チラシをまく人、署名を訴える人で大変にぎやかでした。500枚用意したチラシは、30分程度で無くなりました。寄せられた署名は161筆で、一人で23筆集めた人もいました。署名に応じた人の中には、三菱で働いている人もいました。


第29回なくせじん肺キャラバン長崎行動(10月10日)

2018年12月28日 14時25分11秒 | なくせじん肺キャラバ...

10団体26人が参加して、長崎労働局要請を行いました

 10月10日午後1時30分から10団体26人が参加して長崎労働局要請を行いました。労働局側からは、 総務課長、監督課長、健康安全課長、労災補償課長、労災補償監察官、労働衛生専門官が出席しました。

 始めに、じん肺キャラバン長崎実行委員会の中里研哉事務局長から「じん肺キャラバンの運動はこの間大きく広がり、運動の中で石綿被害が取り上げられるようになった。長崎大水害(1982年)の対応による石綿被害についても、来年は取り上げたい。労働者のいのちと健康を守る立場で、要請への回答をお願いする」と要請の趣旨を説明しました。

トンネル現場では、10時間労働すら守られていない実態を告発

 トンネル建設工事における8時間労働の実現について、労働局は、坑内作業の時間外を制限する留意通達の遵法状況を確認していると回答しました。トンネルじん肺原告団のMさんは、現在もトンネル坑夫として県内の現場で就労している関係者の話から、10時間労働すら守られていない実態を伝え、労働局がトンネル工事の現場に入る際は同行したい気持ちだと告発しました。

労災部署の担当が減らされれば影響はある

 働き方改革関連法に基づく監督官の増員の一方で、労災部署の担当官を削減することの影響について、労働局は労災部署の人員削減報道の内容の成否が確認できないが、事実とすれば影響はあると答えました。

長崎は造船労働者の石綿被害が深刻

 石綿関連の労災認定に関して2017年度の新規認定者は37人で、うち27人が造船労働者とのことで、特に長崎労基署管内では、23人中21人が造船労働者でした。造船現場における石綿被害の深刻さを表していますが、裏を返せば、石綿を大量に使用した建設業などの潜在患者が未救済のままになっているのであり、キャラバン運動の前進が求められていると感じました。

長崎のじん肺診査医は公明・正大

 三菱長船じん肺第3陣の尾﨑豊団長が、第3陣訴訟において、被告である三菱重工㈱が原告のじん肺を否定している件について、労働局の見解を求めました。三菱重工は、長崎労働局がじん肺と認めた原告に対し、じん肺法では補助的に用いるCT画像によってじん肺を否定してきています。更に、三菱重工側に立ってじん肺を否定する意見書を書いたのは、現役の地方じん肺診査医です。労働局側は、返答に窮しましたが、最後に「じん肺法に則り、公明正大に審査し、じん肺と認定してきたし、認定している」ときっぱり回答しました。労働行政の第一戦で奮闘してきた国家公務員としての矜持を示すその回答に、会場からは自然と拍手がわき、今要請のハイライトとなりました。


第29回なくせじん肺キャラバン長崎行動(10月4日の行動)

2018年12月28日 14時08分02秒 | なくせじん肺キャラバ...

2018年(第29回)なくせじん肺全国キャラバン (10月4日)

3年連続の雨の中、三菱長船本館前(岩瀬道)に12団体から54人が集まり「じん肺キャラバン出陣式」を開催!

 2018年(第29回)なくせじん肺全国キャラバン長崎行動は10月4日、朝7時30分から三菱重工㈱三菱長崎造船所本館入口の岩瀬道に13団体から54人が集まり、出陣式を開催しました。雨の中での出陣式となりましたが、目標の50人を超える参加者で大成功でした。

 横山巖代表世話人(じん肺弁護団)が主催者あいさつをおこないました。横山氏は「長崎はじん肺やアスベスト被害者が全国でも多いところであり、根絶するためには職場や地域から声を上げることが大事」「三菱長船第3陣訴訟へのご支援をお願いします」と訴えました。

 引き続き、長崎地区労の加世田書記長が「じん肺根絶めざし、地域でも支援に力を入れていきたい」と熱く語りました。

 じん肺根絶三菱長船の会、三菱長船じん肺患者会などの連帯あいさつが続いた後、トンネルじん肺根絶原告団の松田哲朗団長、西日本石炭じん肺長崎請求団の山口等団長が支援と早期解決への協力を訴えました。

 そして、三菱重工㈱裁判をたたかっている三菱長船第3陣訴訟原告団の尾崎豊団長は「早期和解解決を求めて頑張る」と決意を述べました。第3陣訴訟原告団の白木剛事務局長が「三菱長船宮崎正生所長あての「第3陣訴訟の早期解決要請書」を読み上げ、最後に村里正昭キャラバン事務局次長が団結ガンバローをおこない出陣式を終了しました。雨の中、大変お疲れ様でした。


長崎市・長崎県・県医師会要請行動!

 じん肺キャラバン長崎実行委員会は10月4日午前11時に長崎市、午後1時に長崎県、午後4時に長崎県医師会に要請をおこいました。県には全国統一要請書と長崎実行委員会の独自要請書、長崎市と県医師会には独自要請書です。各要請先からは、丁寧なご回答をいただきました。

12団体34人が参加 長崎市の丁寧な対応に感謝を表明!

 長崎市長要請は、キャラバン実行委員会の12団体から代表34人が参加しました。市側からは「まちづくり部」「商工部」「環境部」「市民健康部」の4部局と6つの担当課・担当室から部長・課長・課長補佐・室長各担当者13名が出席しました。長崎市は、キャラバン実行委員会の6項目の要請に対し、事前に文書で丁寧な回答をしており、横山巖代表世話人が丁寧な応対に感謝の意を表明しました。

  中里事務局長が要請の主旨の中で、全国で起きている災害に触れた後、長崎市では昭和57年7月に大水害が起き、大量の犠牲者と倒壊した家屋が処理された。片づけ作業などに携わった方たちが、アスベストにばく露した可能性がある。来年は、あらためてこの問題のご提案をしたいと表明しました。

 ハザードマップの公表については、「民間の個人の財産的な権利利益に関することなので公表しない」という回答でしたが、「命に係わる問題なので、公表すべきだ」と求めました。蛇紋岩・角閃石含有アスベスト国道499号線拡幅に伴う飛散対策と市独自の対策については、「周辺6カ所の個人、事業主、などの関係者に送付するとともに、環境白書に掲載するなど、周知を図ってきた」と述べましたが、要請団は「今後も実施していくべきではないか」と求めました。

 民間建築物のアスベスト把握は、対策未実施が22棟、吹き付けアスベストの可能性のある建築物は83棟あり、1000㎡未満は52棟あると前年から調査が進んでいることを回答しました。解体実施建築物については「工事現場に立ち入りをおこなっている」と回答しました。長崎最大の製造業である三菱長崎造船所や下請け関連企業への指導要請については、「長崎市政だより」などを使い周知・啓発の記事を予定していると述べました。肺癌や間質性肺炎の患者に対する職歴問診については「引き続き、徹底するよう病院機構に指示を行う」と述べました。

県発注トンネル工事で、時間外労働は月2回と回答!

 長崎県要請は、新しい県庁舎3階会議室にておこなわれ、13団体から33名が参加しました。県側は、雇用労政課、建築課、建設企画課、道路建設課、地域環境課、医療政策課の課長・課長補佐など8名が対応しました。

 「私たちの提言」に対する理解と実行を求め、じん肺根絶を求める意見書・要望書などの提出を要請した項目に対しては、今回もまた、「労働局に伝える」という回答でした。

 トンネル現場での8時間労働問題については「県発注トンネル工事で、時間外労働が月2回程度だったと元請事業者に電話で確認した」述べ、元請は「清水建設と地元ゼネコンの共同企業体」と回答しました。もし、それが事実であるならば、大きな前進です。

 アスベスト使用建物の対策のためのハザードマップの公表については「風評被害で資産価値が落ちることが想定されるので公表できない」と述べましたが、横山巖弁護士が「アスベストを使用している建物を公表しないことは資産価値をごまかすことになるのではないか」と県の考えを質しました。

 長崎実行委員会独自の要請である、県知事のじん肺根絶賛同署名については「知事は総理と同じ発注者の立場でもあるので、署名できない」「署名をしなくても根絶のためにやるのは当然の立場」と回答しました。要請団からは「長崎はじん肺被災者が多く、今でもじん肺に苦しんでいる人がたくさんいる知事に直接話す場を設けて欲しい」と強く求めました。

 蛇紋岩・角閃石含有アスベスト国道499号線拡幅工事では「一部住民から散水状況について連絡があった」と回答しました。「現在は高圧洗浄機を使って散水している」と述べました。新しい県庁舎には初めて来たという人もおり、玄関前で記念撮影をしました。

長崎県医師会では、長谷川宏常任理事(開業医)と懇談!

 午後4時から県医師会要請に、中里事務局長をはじめ山口喜久雄長崎民医連事務局長ら5名が参加しました。医師会側からは長谷川宏常任理事(開業医)が出席しました。

長谷川理事は「産業医の研修で、じん肺・アスベストの学習などを行った」「災害復旧工事などでは、ボランティアがたくさん参加するので注意が必要」「問診の際には、患者さんからの訴えが大事になってきますので、キャラバン実行委員会も周知に努めて欲しい」と回答しました。

「インフルエンザ予防接種は、基礎疾患のあるじん肺患者は当然優先的に受けられる」「厚労省は、2650万人分のワクチンを準備している」と回答しました。

要請行動に参加されたみなさん、大変お疲れ様でした。