建交労長崎県本部

全日本建設交運一般労働組合(略称:建交労)長崎県本部のブログです。
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2023年(第34回)なくせじん肺全国キャラバン =長崎実行委員会便り・第2号= 2023.8.3 実行委員会事務局

2023年10月11日 15時21分51秒 | なくせじん肺キャラバ...

全国キャラバン第4回実行委員会開催される

三菱重工本社前(丸の内)で集結行動

7月22日に全国キャラバン第4回実行委員会がオンライン併用で開催され、長崎実行委員会から横山巌代表世話人と中里事務局長が参加しました。東京集結行動の日程などが確認されました。

10月23日(月)  午前中  国交省要請

                                       12時 ~13時  三菱重工業本社前に集結

                                       14時半~17時  終結集会(議員会館の予定)

10月24日(火)     8時半~11時  三井金属鉱業行動

                                    10時~11時  厚労省要請・環境省要請・経産省要請

             12時~13時  国会請願デモ

※例年、厚労省・環境省前の集結行動から始まりますが、三菱長船じん肺第3・4陣訴訟に勝利するため、今回は三菱重工本社前に集結することになりました。長崎からの参加を強めなければなりません。ご協力を宜しくお願いいたします。

第34回キャラバン第1回長崎実行委員会開催

代表世話人などを確認しました

7月5日、長崎県勤労福祉会館で第34回じん肺キャラバン第1回長崎実行委員会を開催しました。実行委員会には9団体から13人が参加しました。

はじめに横山巖代表世話人が三菱長船じん肺第3・4陣訴訟の状況などを兼ねて開会あいさつを行いました。引き続き中里事務局長が経過報告と第34回キャラバン行動の方針などを提案しました。第34回キャラバンの代表世話人には友澤悠季(長崎大学環境科学部准教授)、宮崎幸哉(長崎民医連医師)、横山巖(全国じん肺弁護団)の3氏を確認しました。そして、今後の大まかな取り組みなどを確認しました。

県の環境部地域環境課が環境省のアナライザー貸し出しを申請する方向

 長崎県環境部地域環境課の担当者によると、環境省の斡旋するアスベストアナライザーの貸し出し申請をする方向であることが分かりました。担当者は、「環境省が期間限定の無償貸与をするという案内が来ているので、下半期の9月頃申請をする予定」「使用方法については、保健所の職員が現場に行き調査をする」とのことです。

 お隣の佐賀県は、昨年アナライザーを購入しています。実行委員会は今度の県要請で、期間限定の無償貸与ではなく、佐賀県のように購入するよう強く働きかけます。

国会請願署名ができました

近日中にお届けいたします

10月24日の国会請願デモで衆参の国会議員面会所で手渡しする「請願署名用紙」が例年より早く完成しました。近日中に、お届けします。長崎実行委員会の署名目標は5,000筆です。ご協力を宜しくお願いいたします。


2023年(第34回)なくせじん肺全国キャラバン =長崎実行委員会便り・臨時号= 2023.7.17 実行委員会事務局

2023年10月11日 15時19分27秒 | なくせじん肺キャラバ...

本日、三菱長船じん肺第4陣訴訟判決

加害責任は断罪、じん肺被害は一部被告の主張を不当に認める

原告団は全員控訴することを決定

三菱長船じん肺第4陣訴訟の判決が本日午前10時、長崎地裁401法廷でありました。判決は昨年11月7日に判決があった第3陣訴訟と同様に、被告三菱重工株式会社のじん肺の加害責任は認めたもののじん肺被害については、被告の主張を一部不当に認めるものでした。

松本武人裁判長(判決文を書いたのは天川博義裁判長ですが、転補により代読)は、元三菱重工長崎造船所で就労した下請け労働者2人と遺族原告4人に対し主文を読み上げました。二人の原告に対しては、それぞれ96万2500円と1430万円を認めたものの、遺族原告4人に対しては全く認めませんでした。

遺族の請求を認めなかったのは、亡くなった元労働者が生前じん肺の法定合併症である続発性気管支炎にり患しておらず、管理区分決定日からは既に時効が成立しているというのが理由です。96万円余しか認めなかったのは、他の職場での粉じん作業歴が長いこととじん肺も管理2相当より軽いじん肺だという理由です。管理2より軽いとしたのは、CT所見を参考にしている被告の言い分を認めたものです。

原告団、弁護団、支援組織は判決後に勤労福祉会館で開催した「判決報告集会」で、控訴することを表明しました。


2023年(第34回)なくせじん肺全国キャラバン =長崎実行委員会便り・第1号=

2023年10月11日 11時07分52秒 | なくせじん肺キャラバ...

第34回キャラバン第1回全国実行委員会開催

東京集結行動は10月23~24日

 第34回(2023年)じん肺キャラバン第1回全国実行委員会が2月5日、全国じん肺弁護団連絡会事務所とオンラインで結び開催され、長崎実行委員会から横山巌代表世話人(弁護士)と中里研哉事務局長が参加しました。先ず、第33回キャラバンの各地での取り組みが報告され、長崎の取り組みについては中里事務局長が報告しました。中里事務局長は、「コロナ禍の中で対面の実行委員会を開催したこと」「屋外での宣伝署名行動を3年ぶりに行ったこと」「署名目標5000筆を突破したこと」「長崎市議会でアスベスト解体問題について質問してもらったこと」を報告しました。じん肺裁判については、横山代表世話人が三菱長船第3・4陣訴訟について「第3陣は控訴審での闘いの準備中であること」「第4陣は2月14日に結審するので、第3陣判決を踏まえて陳述の準備中であること」が報告されました。そして、第34回実行委員会では、33年間の経験を踏まえ全国の優れた経験を持ち寄り要請に生かすこととなどを了承し、東京集結行動は10月23日~24日に行うことが確認されました。第2回実行委員会は、4月15日(土)10時から開催されます。

九州建設アスベスト第2陣・第18回弁論

長崎の遺族原告が涙ながらに意見陳述

2月17日、九州建設アスベスト第2陣訴訟の18回弁論が福岡地裁にておこなわれました。
当日は3人の原告に対して本人尋問がおこなわれました。
福岡地裁前の原告の皆さん崎の原告Hさんは、亡夫の仕事内容や亡くなる直前の体調、仕事を誇りに生きてきたのに皮肉にもその仕事が原因で命を失うことになった理不尽を、涙ながらに語りました。じん肺やアスベストで苦しむ多くの人に救いの手が差し伸べられるようにと裁判官・被告へ訴えて結びました。

反対尋問では被告企業の代理人が、解体作業に携わった期間が短かったように印象付けようと食い下がりました。しかし、国の責任も断罪され和解解決を経た今、被告企業として責任の所在を覆すような事実は何一つ示していません。今後も6月まで原告本人尋問が続き、今年中の結審が予定されています。

三菱長船じん肺第4陣が結審・・下請工の苦しみ陳述

7月18日(火)10時に判決

三菱長船じん肺・アスベスト第4陣訴訟は2月21日長崎地裁で結審しました。裁判には、50人を超える支援者が参加しました。結審弁論では故Uさんの遺族原告で三女のHさん、武藤智浩弁護士、横山巌弁護団長が意見陳述を行いました。

Hさんは、「父は若い頃、マラソン競争に出るくらい健康を誇っていたが、長い間じん肺やアスベストの危険性については知らされなかったと聞いている」「三菱の本工社員であれば『じん肺・アスベスト保障制度』があり、裁判によらない解決方法があると聞いている。それが下請け工にはない」「裁判所にはこの社会からじん肺・アスベスト被害をなくし、被害者をもれなく救済する決意を込めて、どうか、公正な判断を」と亡き父親に代わって訴えました。

武藤弁護士は「じん肺管理区分決定の医学的信用性が高いこと」、「被告の反訴方法にCTを用いてX線で認められたじん肺を否定していることの不当性」、「被告側協力医の応訴姿勢は解剖所見で明らかになったじん肺まで否定するような応訴姿勢であること」、「被告側証人として尋問に出た医師は『非特異的所見』『典型的所見ではない』などと言ってじん肺を否定しているが、こうした意見はじん肺を否定する根拠にはならない」と陳述しました。

横山弁護団長は「3人の原告のうち一人は結審を迎える前に亡くなった」「下請け労働者に対しても本工労働者と同じように安全配慮の義務を負うべき」「本工でも平成年代に入ってすら毎年200名から300名の労働者が、じん肺管理2以上の決定を受けた」「肺癌、中皮腫、石綿肺等の石綿関連疾患にり患したものは平成17年から28年の12年間だけで198名にのぼった」「これは、事業所別では一番多い数。長崎造船所が大量に粉じんが発生、飛散する職場」と厳しい口調で述べ、「(裁判所には)被告の原告らに対する責任を明確に認め、原告らの被害にふさわしい賠償額を認める、公正、適切な判断を」と訴えました。

裁判長は「7月18日(火)10時に判決」と述べ裁判は結審しました。

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裁判終了後、記者会見と報告集会が長崎県勤労福祉会館で行われ、弁護団や原告からの報告ののち記者団からの質問が行われました。

報告集会では、三菱長船じん肺第1陣原告で前キャラバン長崎実行委員会事務局長の村里正昭さんから、「三菱長船の現場ではたくさんの労働災害が起き、郷土の先輩や技術学校時代の友人が亡くなった」「裁判でたたかいじん肺補償制度をつくらせた」「下請けの仲間は本工以上に劣悪な現場で働かされた。被告三菱の言い分は絶対に許されない」「最後まで一緒にたたかいつつづける」と激励しました。

西日本石炭じん肺長崎請求団の山口等団長からは、自分自身も三菱長崎造船所で働きじん肺になったが本工だったので補償制度で解決したことや、下請けの仲間が勝利するまで支援を続けると力強い発言がありました。

最後は尾崎豊原告団長の「団結頑張ろう」で集会を終わりました。

三菱長船じん肺第3陣訴訟第1回控訴審弁論(福岡高等裁判所)は524日(水曜日)14時から開廷されます。引き続きのご支援ご協力を宜しくお願いいたします。


じん肺キャラバン長崎実行委員会便り「臨時号」

2023年02月01日 16時05分57秒 | なくせじん肺キャラバ...

2022年(第33回)なくせじん肺全国キャラバン =長崎実行委員会便り・臨時号=

 2023.1.30 実行委員会事務局

第33回なくせじん肺全国キャラバン、署名目標の5000筆を突破し5,896筆に達しました。

ご協力誠にありがとうございました。

皆さまには日頃より、なくせじん肺全国キャラバン行動へのご支援・ご協力をいただき深く感謝申し上げます。今年も2月5日に第34回なくせじん肺全国キャラバン第1回実行委員会が開催されます。

昨年の第33回全国実行委員会が呼びかけた「じん肺根絶をめざす請願署名」に長崎実行委員会は、5,000筆の目標を掲げ取り組んできました。

10月中旬の第1次集約では、2,651筆の署名を集めることができました。そして、年明けには平和運動センターの集約がすすみ、遂に目標の5,000筆を突破し5,896筆を集めることができました。署名にご協力をいただきました多くの皆さま方に心から感謝をいたします。ありがとうございました。

なお、第34回実行委員会の署名は、8月頃から取り組みが開始される予定です。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 


じん肺キャラバン長崎実行委員会便り・第13号

2022年12月14日 11時42分20秒 | なくせじん肺キャラバ...

2022年(第33回)なくせじん肺全国キャラバン =長崎実行委員会便り・第13号=

 2022.12.13 実行委員会事務局 Tel‐095-801-8800 Fax-829-1680<Eメールkenkouro-nagasaki@d9.dion.ne.jp>

第33回じん肺キャラバン長崎実行委員会は、12月7日に開催した第3回実行委員会で、今年のキャラバン行動を終了しました。来年も引き続き、ご支援ご協力をよろしくお願いいたします。引き続き、国会請願署名の集約を行います。

第3回じん肺キャラバン実行委員会を開催

12月7日、県勤労福祉会館で第3回じん肺キャラバン長崎実行委員会を開催しました。オンラインと併用で行いましたが、9団体12人が出席しました。

内田知也事務局員の司会進行で始まり、横山巌代表世話人が11月7日の三菱長船第3陣訴訟判決について、裁判所は加害責任を認めたもの中身はひどい判決であったと述べました。中里研哉事務局長が経過報告をした後、出席者全員が発言しました。

「じん肺やアスベストのことが県民に知らされていない、もっと知らせる必要がある」「コロナ禍で原告や患者が参加しての団体訪問ができなかった。被害者がもっと訴える必要がある」「新救済法の国会議員署名をもらいに地元事務所を訪問したが、まだまだ訪問が足りない」「地域からの労働組合の参加が弱まっている」「民医連幹部や新しい担当者に関係機関要請に参加してもらってよかった」などの発言が続きました。

横山代表世話人は「キャラバンは高石不当判決から始まった。裁判官はどんどん新しい人が出てくる。裁判所に理解してもらうにはそれ以上の努力が必要になる」と発言しました。

中里事務局長は「33年間に及ぶ長いたたかいがあったからこそ、成果も勝ち取ってきた。運動に確信を持つためにも全国実行委員会作成の『私たちの提言』を大いに学習していく必要がある」とまとめました。

今回の意見をもとに、第34回(2023年)キャラバンを展開していけるようにしたいと思います。

石橋寛巳書記次長の会計報告と馬場隆会計監査が監査報告を行い了承されました。

最後に山代表世話人の音頭で「団結頑張ろう」を行い、第33回キャラバンを締めくくりました。

佐賀キャラバンに参加しました!

★佐賀労働局要請

12月1日、じん肺キャラバン佐賀行動で佐賀労働局要請を行いました。要請には「はたらくもののいのちと健康を守るネットワークさが」副代表世話人の東島浩幸弁護士をはじめ6人が参加、長崎実行委員会から中里事務局長、石橋事務局次長が参加しました。

労働局からは、監督課長、健康安全課長、労災補償課長、雇用環境均等室から窓口担当が出席しました。

要請団からは、石綿障害予防規則の改正で、解体面積が80平方メートル以上の建築物の解体を行う場合は労基署への届けが義務付けられたことで、どれくらいの届が来ているかの質問がありました。局側からは、「件数は手元にないので回答できないが、届は出ている」と回答しました。「佐賀県がアスベストアナライザーを持っているので、一緒に使う計画はないのか」との質問には「検討したことがない」とのことだったので、「ぜひ検討して欲しい」と要望しました。

★佐賀県要請

12月2日の佐賀県要請は労働局と同じメンバーが参加しました。佐賀県側からは、産業人材課長と副課長、環境課の副課長と係長が出席しました。

昨年佐賀県が購入したアスベストアナライザーの活用についての質問に対し環境課は、「立ち入り調査は数十件おこない、アナライザーは5~6件実施した」「実施した結果アスベストが検出できた」と回答しました。

佐賀県はハザードマップの作成を考えていないという回答だったので、他県や他の自治体でも作成が行われていることを伝えました。さらに、民間建築物における吹き付けアスベスト補助制度(調査・除去)に佐賀県内の自治体は、1市以外は創設していないことを指摘しました。

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 第33回なくせじん肺全国キャラバン行動は、コロナウイルスが収束する状況とは言えませんでしたが、第30回キャラバン以来3年ぶりの東京集結行動に代表が参加することができました。また、長崎実行委員会もオンライン併用で開催し、3年ぶりの街頭宣伝署名行動も鐡橋で行うことが出来ました。

 来年は、コロナも収束し、じん肺被災者が先頭になって「じん肺・アスベスト被害を根絶せよ」の声を大きくできたらいいなと願っています。

 10月25日の「建物改修解体問題シンポジウム」でジャーナリストの井部正之さんは、「2016年に『日本は15~30年前の英国だね』と現地で何度も指摘」を受けたと報告しました。吹き付けアスベストが使用された建物は約280万棟あり、解体は2028年にピークに達しますが、現在もピーク期に入っています。レベル1レベル2のアスベスト含有建築物を使用した戸建ての住宅は何と3300万棟あります。井部氏は「早急に規制強化や補助も含めた体制整備をしないと、労働者や家族、周辺住民が殺され続ける」と警告しました。

 来年も長崎から大きな声を上げ続けましょう。