無量大数 - 10の68乗の世界

個人用ストレージもテラバイトオーダーに到達した昨今、世界に散らばるさまざまなジャンルのトピックを拾います。

私的録音録画補償金制度

2005-06-22 19:54:48 | 著作権
私的録音録画補償金制度の周辺がかまびすしい。 ←(さすがに「囂」しいは書けない)

それにしてもやってくれた人がいる。

朝日新聞 2005年06月22日付記事より引用

 8円、お返しします――。創設以来13年間、ほとんど知られていない返還金制度が初めて機能することになった。著作権者を守るため、デジタル録音・録画機材の購入時に徴収している補償金を、個人の創作だけに使って著作権を侵害しない人に返す仕組み。家族の姿を録画したという人からの、DVD―R4枚分の補償金返還を求める書類は、80円切手を張った封筒で送られてきたという。

 DVD―RやMDレコーダーなどのデジタル録音・録画機材に補償金を課す私的録音録画補償金制度は、92年に設けられた。録音補償金が93年6月、録画補償金が99年7月から実施されたが、いずれも返還実績はない。

 録画補償金は録画機材の卸値の1%程度で、04年度で計14億7000万円。機材メーカーから私的録画補償金管理協会(SARVH)が集め、テレビ番組の制作者ら著作権者に分配する。他人の著作物の複製に使っていないことを証明すれば消費者に返されることになっており、SARVHは21日、関係団体と有識者でつくる返還委員会を開き、DVD―R1枚で1円87銭、繰り上げて計8円の返還を決めた。

 SARVH事務局は請求者は明かせないとしているが、事務局とのやりとりの中で、制度が知られていないことや、請求者が請求費用を負担するおかしさなどを指摘していたという。事務局は「払わなくてよいものを払わされているとの不満があったのではないか」と話している。

 事務局にはDVD―Rの実物は送られていないため、返還委員会は内容を確認してはいない。だが、DVD―Rが1度しか録画できないこともあり、「申請者を信頼しようと判断した」という。一方で、「今後は何をもって証明とするべきか」という疑問の声も上がったという。返還金8円は、7月に銀行振り込みで支払われる。

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うーん、お見事。制度としてはあってもいままでは権利者にお金がまともに渡らなかった。分配もお手盛り。中間搾取者がほとんどすべてを分捕る構図はお金を取られる側としては腹立たしくとも従うほかはなく、悔しい思いをしてきた。図書館でのコピーも同様だ。

iPodの成功を気に、中間搾取者連中は汎用HDDへの課金など制度拡大をたくらんでいるが、許してはいけない。国会での審議を注目したい。


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