クロアチアの風  ~茶猫の旅カフェ~

アドリア海の国クロアチアと旧ユーゴの風景をお届けします。旅行情報、写真をお楽しみ下さい。番外編では世界の猫も登場!

ドブロヴニクに夜の帳が降りる

2009-08-29 01:17:52 | ドブロヴニク
 
 世界中の街を歩きまわり、
 この夜にたどりついた。
 傷ついてなお、したたかなまでに燃える美しき石の町よ。

 遙かコバルトの海に夕陽が沈み
 水平線と空との境目が深紅から薄紅色に変わり
 やがて漆黒の闇がこの町を包むだろう。

 「アドリア海の真珠」という使い古された形容も
 おまえを前に、さらに輝きを増すのはなぜ。
 その誇り高さゆえか。
 
 包み込まれていたい。
 帳が訪れたこの街の夜に。
 おまえの風のような腕の中に。

 子どもたちがはしゃぎ
 洗濯物が揺れる路地裏に
 海の匂いを届ける風の中に。

 

 


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3 コメント

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この風景を~ (Fado)
2009-08-29 18:17:20
もう一度観たい~
そんな気にさせてしまう文章です。
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ポエムフォト (ルイス)
2009-09-01 02:47:35
初書き込みさせて戴きます。
薄紫色のドブロブニク暮色、美しいですね。
そして、ポエムに託した賛歌も素敵です。
あの何とも言えない、甘やかで優しい夕暮れの風情の陰には、どれほどの歴史の苦悩が秘められているのでしょうか・・。

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苦悩 (ちゃねこ)
2009-09-02 04:48:17
ルイスさん、書き込みありがとう。
東西文明の狭間という地理的、歴史的な宿命を背負いつつ、苦悩の中で守り続けた街だからこそ、愛おしく、その美しさが、ひときわ胸に染み入るのかもしれませんね。
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