アメリカGAYライフ American Gay Life by an expat Japanese

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メモリアル・デー

2006-05-25 14:26:49 | 旅行・外国
来週月曜日がメモリアル・デーのため、今週末は3連休だ!日本より断然、国民の休日が少ないアメリカなので連休があるととっても心浮き立つ。有給休暇を使えば連休になるけれど、貧乏性が災いしてなかなか使えない・・・。それよりもまとめて数週間、ドカンと休み取ったほうが休暇の効用が高いような気がするのは僕だけ?(会社にはおもいっきり迷惑かけてるけどね。でもこれくらいの我侭は通してもわらないと、会社のために生きてるわけじゃないし。)

ジミーは今週末、実家のあるテキサス州オースティンに帰省するのだとか。5人兄弟の末っ子のジミーは、2人の兄と2人の姉がいる。それぞれ結婚して子供がいるらしく、帰省のついでに甥・姪に水泳を教えて欲しいと頼まれたとか。

先週末、映画「インサイド・マン」(見ごたえある映画だった)を見終わって、ジミーがお勧めするテックスメックスのレストランで食事をしているときにその話を聞いた。




「だけど、甥や姪の前で過激な水着ははかないでね」と僕は冗談まじりで言ってみた。

「もちろん、いつも通りスピードのブリーフをはくよ僕は」とむきになって答えるジミー。冗談が通じてない模様・・・。

「冗談だってばー」と念押しする。するとジミーもはっと我に返ったように、

「ソング(お知り部分が丸見えの)ははかないさ」と冗談で受け答え。一瞬緊張が走ったけどどうにか軌道修正して平穏なディナーに。


<言わずもがなかもしれませんが、ソングというのはこれ>


そしてこの晩も、デジャ・ビュを見るように前回とまったく同じように地下鉄駅の構内でハグしてお別れ。土曜の夜の11時過ぎ。

映画を観ている最中も、ジミーの腕や手に触れようかな、どうしようかな、っていうそわそわ感に何度か襲われた。僕の右側に座ったジミーのほうになるべく近づくように座ってみる僕。だけどジミーは座りなおす素振りをしながら僕とは逆の方に体の重心をずらす。共有の肘掛は、いつのまにか僕一人が独占状態――。しかも独占を通り越して、ジミーの座席にまで腕が落ち込んでるし。脈なしってやつ?もう僕らは完全にオトモダチ?


ジミーとこんな関係になってから、実は水球連休もお休みしっちゃっている。あれだけ無欠席で通い続けていたのに今は無期延期でお休み状態。ジミーも、最近じゃ「今晩は水球練習に来る?」なんていう確認の電話をよこさなくなった。もうまさに僕が予期していた"out of sight, out of mind"の状態。ほらみろ、やっぱり僕の予想が当たったじゃないか!――って強がってみても、当たったことが恨めしいこそあれ満足感を得るわけでもなく。

だけどこのまま停滞前線のように足踏みを続ける僕ではない。今も同じプールに週に3回は通っているのだ。それも水球練習のある火曜と木曜は避けて、月、水、金と・・・。間違っても水球メンバーと鉢合わせしないようにっていう僕の気配りなんだけど。単に小心者なだけ?別に悪いことしてるわけじゃないから堂々とプールに行って、もし水球メンバーに出会ったら、「あ、やっぱり水球は僕に合わないから」って言えばいいことなのだけどね。それは分かってはいるけどやっぱり小心者。

それ以外に、実は、月曜と水曜にプールに通うにはワケがある。ゲイの水球チームがあるように、ゲイの水泳チームもこの街には存在している。そのチームが練習するのが、月曜と水曜。僕が泳ぎ終わる頃、この水泳チームが集まって彼らを観察できちゃうのであります。しかも更衣室で一緒になるし。



水球に参加したようにさっさとこのチームにも参加すれば、とも思ったけど、どこかトラウマがある僕。少し「様子」を見てからにするつもり。印象からすると、水泳チームのほうが断然、イイ男が多い。身体を磨き上げて、スキンケアも心がけて、ファッションや髪型にも惜しみなく時間と費用をかけてるような白人ゲイばっかり。いわゆるゲイバー通いしてるような典型的なGuppy。ゲイバーのお客をそのままプールに連れてきてスピードの水着をはかせたって感じ。だけど合わないんだよねぇ、そういうグループって。なんか遠巻きにしておいたほうが良さそうな雰囲気。

だけど今日、泳ぎ終わってシャワーを一人浴びていたら、これまたカッコいいスピードの水着を身にまとった人が声をかけてきたわけよ。

「おー、今日の水はつめてーな」っていういかにもJock風な話し方で。

「これが最高温度だよ、今日は」なんてとっさに答える僕。

もちろんこんな手短なやりとりで何が起きるってわけでもないんだけど。でもちょっと期待しちゃったりして。

プール脇に集まりつつある約20人の水泳メンバーを横目に僕は今日も一人プールを後にした。ちょっと視線を感じたりもしたのだけど。それは、単に彼らの「ゲイダー」が僕に反応してただけかもしれないし。

* * *

水泳チームにはクールな顔で素通りしてやったけど、でもやっぱりシングルってステータスは早々に返納したい。しかも夏を告げるメモリアル・デーは直前。数週間前に出会ったクリスにも、ご丁寧に「君もボーイフレンドを見つけないとね」なんていう大きなお世話発言をされてしまったし・・・。ゲイ・パレードが行われる6月なんてもう目前。あれだけは、やっぱりカレシと行きたい。

「いやよー、絶対にこの夏を一人身ですごすなんて、ぜえったいに嫌よぉぉぉー」

――また僕のワガママなオールター・イゴ(alter ego)が頭をもたげつつあります。


この季節になるとやっぱり焦ってしまう僕。インターネットなんかじゃボーイフレンドにめぐり合える訳がないって確信してるにもかかわらず、またもや禁じ手に走ってしまった先週末。ジミーとデートするようになってから一掃した「はず」のオンライン・デートのプロフィールをいくつか回復して、写真も新しいものにアップデート。

そうしたら、久々だからかなぁ~?食いつき加減がすごいわけよ。なんで?っていうくらい返事がきちゃって大変。それも、2年前にチャットしたことがあるモントリオール出身のシェイマスとか、半年前に写真だけ交換したジョーとかからもメッセージが入っててオドロキ。メッセージの4割は40代のオヤジからですべてゴミ箱行きだったんだけどね。残る6割、さてこの中に当たりは入っているか・・・。


結局、これまで実際に会ったのはジョー、ダン、ジェレミー、そしてウィリアムの4人。

ジョーは半年前に写真だけ交換したことがあったと言う人。カリフォルニア出身で、1年位前にロスから引っ越してきた。実際に会ってみると――写真より断然ブサイク。

またこの手にやられたかって感じ。性格はとても優しそうで穏やかな人だったんだけどね。しかも一緒に住むパートナーもいるって言うし。「もう僕はとられちゃってるんだ」なんて平気で言ってのけるんだよ、これまた。これって、カリフォルニア特有の軽薄さ?「だけど僕らはオープン・リレーションシップだから」だって。はい、わかりました。グッドラック。

Next!

で次に会ったのがダン。

ダンはねー、「スパイダー・マン」のトビー・マグワイヤと「Xマン」のヒュー・ジャクソンを足して2で割った顔立ちの27歳。モロ、イケテルってタイプ・・・。しかもちゃんとジムにも通っててね、大胸筋とバイセプトが発達してたんだぁ。(あ、僕らが初デートで何したかバレた?)





興奮のあまり、元カレのジェームスにダンの写真をみせてしまった。そしたら、ジェームス、

「Wow!」

そう、ダンってまさにWow!な感じなの。

一呼吸おいて、ジェームスから出てきた感想は、「彼、本当にゲイ?なんか俳優って感じで、人をWowって言わせる」とのこと。べた褒め。

ジェームスにダンの写真を見せたのは、実は実際にダンと会った後。でもね、ダンがゲイかどうかは不明。もしかしたらバイの可能性が高い。セックスもね、なんか、仕草が・・・ノンケなわけ。とても紳士な接し方で、育ちのよさをうかがわせるんだけど、どっかゲイじゃないんだよねぇ。

結局、ダンとも「君もボーイフレンドを見つけないと」なんていう大きなお世話発言をしたクリスと同じような成り行きになってしまった。ダンもどこか秘密主義で外で会おうとしないし、恋人探してるってわけじゃなさそう。

別れ際に、「じゃ、また会おうね」と僕が言ったら

「そうだね。僕のEメールに連絡ちょうだい」って携帯電話番号を教えてくれないわけ。

Next!

次にデートしたのが、ジェレミー。身長は6フィートで細身。写真を見る限りお洒落な34歳。

仕事帰りに直接会ったら、写真通り、お洒落で身だしなみがピシッとしてました。聞くと、人権擁護団体の弁護士だとか。一日の仕事が終わってるのに、いまシャワー浴びて出てきましたっていうくらいクリーンでつけてる香水がまたいい香り。

お茶しながら小一時間、お話をした。34歳なのに、どこか緊張気味なジェレミー。南部出身でロースクールはオクラホマ州だったとか。

「もうこの街に8年近く住んでるから、南部なまりは抜けてるでしょう?」と聞いてきたジェレミーだけど、完全には抜け切ってませんよ。東京に来て、もう自分には訛りがなくなったと思っている地方出身者状態。確かに強い訛りはなかったけど、「芯」は残ってたね、僕に言わせると。

1年半つきあったタイ人のボーイフレンドと、この1月に別れたばかりで傷心だったとか。その傷をいやすために心理カウンセリングも受けてると話していた。しかもカトリック教徒の女性カウンセラー。

話は流れて、海外旅行についてに。ジェレミーは、一般アメリカ人に漏れず、北米をこれまで出たことがないらしい。

「僕はね、祖先がロンドン出身で、兄弟はみんなロンドンに一度行ってるんだ。だから僕もロンドンに行ってみたくって。だけどバンコクにも惹かれるんだよね。ブラジルも行きたいところリストに載ってる。パリとアムステルダムも・・・」

「ロンドンはね高いよ。まだパリのほうがマシなくらい。アムステルダムは、リベラルでいいところだけど、ちょっと街が汚かった。キレイな風車の田園風景が見たかったら田舎に行かないとダメだね。僕はヨーロッパのなかでは、スペインとポルトガルをお勧めするよ」なんて僕の旅行暦を少し披露した。

「えー、そんなに旅行してるの?僕より年下なのに?あー、ダメだ。よろしくないよ、それって」と落ち込むジェレミー。

どこか自虐的な性格の持ち主のようです、このジェレミー。別れ際にも、なぜか落ち込み気味の様子で駅へ向かっていったジェレミーでした。

Next!

三度目の正直?ジェレミーに出会った同じ晩に、それまでEメールを毎日やり取りしていたウィリアムからまたメールが入っていた。

「今晩、うちにテレビを見に来ない?」

僕のアパートから徒歩で3分の近距離に住んでいたウィリアム。この日のジェレミーとのデートが不完全燃焼だったこともあり、平日の夜11時という時間にもかかわらず、ひょこひょこウィリアムの自宅まで歩いていった。

ウィリアムの自宅は、タウンハウス(1軒屋)のベースメント。中は内装なし(アンファーニッシュト)でまるで車庫・・・。その一角に布団を敷いて、汚れた洋服類が山積みで混沌とした彼の居住空間が形成されていた。

「ビールでも飲む?」と差し出してたのだけど、驚きのあまり声にならない。とりあえず、Noの返事。

「大丈夫?」と心配そうに聞いてくれるけど、大丈夫じゃないかも。

送ってくれた写真は、水着姿でビーチに仁王立ちする素敵なものだったのに・・・。

「あの写真はいつ撮ったの?」

「あれは、つい先週だよ。ブラジル旅行に行ってきたんだ」

へぇ・・・ブラジルに行くお金はあるんだ、なんて心で思う僕。

「出発する10日前にチケットを買ったんだ。行こうと思えば今はどこへでも行けるさ。きみだってチケットかって数日後にはブラジルにいるかもしれない」

「う~ん、僕の場合はちゃんと下準備してから出発するタイプだから・・・。僕が行ってみたいところはね、ブラジルもそうなんだけど、オーストラリアとかギリシャとか・・・」

「あー、ギリシャか、近いな」

「え?ギリシャって遠いじゃない?」

「いや、僕がブルガリア出身だから。ギリシャのすぐ上の国の」

「うっそー、ブルガリア出身なの?アメリカにはどれくらい住んでるの?」

「8年くらい」

ブラジルに行って、再入国できてるってことは、ちゃんとしたビザを持ってるってことだよなぁ。だけどこんな洞窟みたいなところに住んでて、どんな仕事をしてるんだろう・・・というのは僕の心の声。

「どうする、まだいる?それとも帰る?」

「・・・帰ったほうがいいかな」

ちょうどそのとき、ウィリアムの携帯電話が鳴り出した。それに出ながら、入り口のドアを開けてくれるウィリアム。僕は振り返らないまま、夜の暗闇に走り出た。

帰宅したら、ウィリアムからメールが入っていた。

「君に居心地悪い思いをさせてゴメン」

意外とええ人かも?僕もとりあえず返事をした。

「居心地悪くなってしまってゴメン」

するとまたウィリアムから、

「君はいい人だね。Best」

ブルガリア出身のウィリアム・・・これも多分本名じゃないでしょう。アメリカ人っぽくなくて純な、というか洞窟に住むケーブマン並みの野性味を持つ、珍しい人でした。

Next!

って言っても、次はまだ見つかってない。

やっぱ、恋人探しって、そうそうたやすいものじゃないね。人生と一緒で、「自分自身をより深く理解しながら、恋人にめぐり合えるまでのプロセス自体を楽しみながらやっていく」ってことが秘訣だね。

この3連休はそんな恋人探しもお休みして、ニューヨークに行ってきます。例の、ロンドン行きを決めた元同僚らとのお別れ会・同窓会に参加するのが目的。彼女に会って、その運を少し分けてもらってきますっ。



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