アメリカGAYライフ American Gay Life by an expat Japanese

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フレンズ・ウィズ・マニー

2006-05-05 14:08:49 | 映画・TV・エンタメ
数少ない親友と呼べる人の一人に、日本人女性のMさんがいる。僕より2歳年上で超オモシロイ人。金曜の夜は彼女と久々に映画を見に行った。

Mさんは仕事の関係でクライアントの世話をすることが多い。だから腰がとっても低い。実は僕の会社も彼女の会社のお得意様の一つ。別にその立場を利用しているわけじゃないんだけど、もうかれこれ知り合ってから何年にもなるし、カミング・アウトもしているので全部暴露して親友関係になっている。ジミーとのイザコザから、数週間前にワンナイトで終わったクリスのことまでブラックホールのように僕の話を聞いてくれる。(だけど、最近、「登場人物が多すぎ!」とつっこまれてしまいましたが・・・。)

そういう彼女もシングル。とにかくワークホリックで、恋人が欲しいといいながら、あんまり努力していないみたい。いや、彼女なりに努力しているのかなぁ。会社を通してグリーンカードを取っちゃっているし、特に結婚を急ぐ理由がないというのも大きいかも。

だけど以前、彼女が熱を出して寝込んだとき、当時つきあっていた年下の彼がピーチパイを焼いて持って来てくれたなんていうオノロケ話を聞かされた。どうもMさんは年下のカワイイ系が好きみたいで、年上で包容力がある人がタイプの僕とは正反対。だからこうして気が合うんだろうけど・・・。あ、だけど、Xファイルのデービッド・ドカブニーがタイプって言ってたなぁ。結構渋い系も好きなんだ。



ピーチパイ話を聞かされた数ヵ月後の感謝祭シーズンに、そのピーチパイの彼は、実家があるペンシルバニアへMさんを招待したらしい。僕はその話を聞いて、

「えー、彼のご両親とご対面?もしかして結婚前提とか?」

と正直に驚いてしまった。するとMさん、意外なことに暗い表情になって、

「そうかなぁー。でも行くのお断りしようと思って」

なんていう冷めたことを言い始めた。

「その人のこと好きじゃないとか?」と僕は聞いてみたものの、Mさんは歯切れの悪い様子で特に好きとも嫌いとも応えずに、

「私ってそういう状況が苦手なのよ。だからダメなのよねぇ」と僕には到底理解不能なセリフを言ってきた。

状況をよく理解しない僕は、勝手に想像して「Mさんって、幸せを自分から逃すタイプかもねぇ」なんてズケズケと言ってしまった・・・。彼女は彼女で、「やっぱりそうかなぁ」なんて半分認めるようなことを言ってるし。

仕事ではやり手で頭の切れる彼女なのに、こと自分の恋愛ごととなると奥手。そういうプライベートの問題から避けるかのように彼女はバリバリ働いてる。休日出勤なんてザラみたいだし、午前様なんてあたりまえとか。突然、『今、テキサスに出張に来てる~』というテキストメッセージが入ってくることもしばしば。前回は、『日本のオヤジたちとロスに来てるよー。マリブーでカッコいいカリフォルニア・ガイを見つけてやるぅぅッ』なんていうメールが来ていた。

出張から戻ったのをつかまえて、「マリブーでイイ男は見つかった?」って聞いたら、結果は散々だったみたい。仕事の後に飲みまわっていた日本からのオヤジたちが道に迷って、挙句の果てに午前2時ごろMさんのホテルの部屋にSOSの電話をかけてきたらしい。「もおー信じられない!」って切れまくっていた。

来週はご自分の誕生日だというのに、これまた出張で旅先で一人迎えるのだとか。強いよねー。車の運転も上手いし(関係ない?)僕よりずっと頼りになるし、尊敬しちゃう。なんか年下の男の子が頼りたくなるお姉さんって感じなんだよねぇ。それが彼女の恋愛に災いしてなければいいんだけど。

で、彼女とこの晩に見た映画は、ブラッド・ピットと離婚して以来、ハリウッド映画に連続出演しているジェニファー・アニストンの新作、『フレンズ・ウィズ・マニー』だった。

カリフォルニアに住む4人の女性の話。3人の女性は、それぞれ、金持ちの夫と結婚してたり、有名な服飾デザイナーになっていたり、脚本家だったりと成功している。だけどジェニファー・アニストンが演じる女性だけが独身で貧乏という設定。だけどこの映画の奥が深いところは、「貧乏でも幸せ」「金持ちだけど不幸」っていうパターンを破壊しているところ。「金持ちで幸せ」というカップルも一組いるんだけど、残りは「貧乏でなおかつ不幸」「仕事で成功しているけど不幸」のパターン。

予想外に、ゲイ・ネタも随所に出てきた。映画を観終わって、僕が「ゲイの話が結構でてきたよねぇ」とMさんに言ったら、

「あれっ?てっきりそれを知っててこの映画を選んだんだと思って、さすっがーって思ってたんだけど」と言われてしまった・・・。

ジミーと今年の新年に見に行った映画「ファミリー・ストーン」も、テレビCMやオンラインの映画紹介には「ゲイ」の「ゲ」の字も出てこないのに、物語の中ではゲイの息子とそのカップルが登場してストーリー展開で重要な役割を果たす。リベラルな客層(都市部に住む若い女性)を狙った映画では、こうしたゲイ・ネタが常套手段のようになっている。やっぱりこれは、誰にでも目に触れるテレビCMなんかではあえてゲイ・ネタは秘密にっていう(ブロークバック・マウンテンに最優秀作品賞を与えなかった保守派アカデミー/映画会社の!)魂胆なのか?!


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