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アメリカGAYライフ American Gay Life by an expat Japanese

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スポーツ三昧

2008-07-06 01:57:44 | スポーツ・水球
Happy 4th of July!

こちらは独立記念日で3連休真っ只中。温暖化の影響か、今年は東海岸は雷雨が多い気がします。昨日も今日も雷雨注意報で、今週一杯こんな天気みたい。

お天気の影響もあり、ますますテレビに釘付けの怠惰な日々。だけど、まさにこのタイミングでいろんなスポーツが生中継されてます。やっぱ、気になるのは明日のウィンブルドン男子シングルス決勝。それとアメリカ国内でのオリンピック選考試合でしょう。中でも特に水泳は注目。

昨日もウィンブルドンの男子準決勝を見てたら、予想通り、フェデラー君(スイス人)とナダール君(スペイン人)が危なげなく決勝進出を決めてましたが、僕にとっては負けたサフィン(ロシア人)とシュトラー(ドイツ人)のほうが良かったのにぃ~。(別の意味で)

サフィンってモデルに転向できそう↓








シュトラーは、ちょっとオジサンが入ってきてるけど・・・こういうのスキです。






でも、年齢を聞いてびっくり。ナダール君は1986年6月生まれの若干22歳。貫禄たっぷりのフェデラー君ですら、1981年8月生まれで今年27歳。サフィンも1980年1月生まれの28歳。皆1980年代生まれだよぉ~~~。唯一、オヤジキャラのシュトラーが1976年生まれの32歳だけど、自分はどこに入るのか考えたら、超こわ~。みんな年上に見えるのは何故なんでしょう・・・。

あと、夏季オリンピックの最大の楽しみは、やっぱり肌の露出が多い水泳競技でしょう。今週、オマハで、アメリカ国内のオリンピック出場を掛けた選考会が開かれているけど、彼らの骨格の良い体躯はみとれてしまいますねぇ~。いまさらながら自己認識したのが、僕って骨がかっこいい人が好きってことでした。(ファッションモデルの世界も、骨格が美しい人が基本らしい。)

たとえば、こういうのとか、


骨がカッコイイっすよー。


彼の大たい骨なんて最高ー。


この人もいい骨してるのでは。


右から2番目の人の骨格がいいっすー。


手前のフィンランド人、さすが北欧系の骨格。


そうそう、アメリカの水泳選手で、ゲイと公言しているAndrew Langenfeldという選手がいるそうな。バタフライの選手で、ゴールドメダリストのマイケル・フェルプスと出場権をかけて競うらしい。頑張ってオリンピックに出場して、日本の方々の目にも露出して欲しいけど、フェルプスに勝つのは難しいだろうなぁ~。

彼に関する記事は、ここここで見れます。

あと、もろもろのギャラリー。皆さん夏の雰囲気が伝われば・・・。

















Christopher Sacchin

2007-04-01 02:02:43 | スポーツ・水球
日本のニュースを読んでいたら、3月17日~4月1日にかけて、『水泳の世界選手権』(The World Aquatics Championships)なるものがあったとか。競泳の男子400メートルメドレーリレーでは、日本(森田、北島、山本、細川)が3分35秒16の日本新でこの種目初の銀メダルを獲得したらしい。おめでとう。

日本人選手の受賞後の喜ぶ様子を写した写真が掲載されていて、あまりにいい身体してるのに一人、狼狽。



オーストラリア、水泳、なんていう僕を刺激するようなキーワード(と写真)のせいで、僕はそのニュースを読み終えるや否や、この世界選手権の公式サイトに直行。フォトギャラリーもあるのだけど、主に顔アップや上半身の写真で、「か・ん・じ・ん・な」ところの写真がない!オーストラリアなのにゲイ的サービスがわるぅ~と不満。やっぱり、「公式」だと色々ルールやら体裁があってお堅くなってしまうのはしょうがないんでしょうね。

そんなときのYouTube。ユーザが勝手に映像を投稿するこのサイトであれば、必ずや何か掘り出し物があるに違いないと訪れてみたらありました。競泳だけじゃなくて、水球やダイビングも行われていて、目が釘付け。そんな中で特に気になったのが、イタリア人の飛び込み選手のクリストファー・サッキン(Christopher Sacchin)。1メートル飛び込みで、銅メダルを受賞した。



彼の写真も色々発見。







ただ、「か・ん・じ・ん・な」写真を見つけたはいいけど、この気持ちの持って行き場がない・・・。(公式サイトで止めておけばよかったと後悔。)


調子

2007-03-05 14:02:44 | スポーツ・水球
なんか最近、調子が出なくて、このブログも滞り気味・・・。先週、株価は暴落してしまい、僕の資産も目減りしてしまったけれど、それ以外では、仕事も順調、借金もなく、家賃やクレジットカード支払いの滞納もなし、身体上の健康も問題ないのに、精神衛生上、どこか調子が出ない。そんなこと、皆さんもありません?仕事も順調に進んでいて、ある程度の達成感もあり、そしていつも通り、日替わりでジムに通って4キロ走り、筋トレして爽やかな汗を流し、ヨガやストレッチもして、友達ともたまに映画を見に行ったり食事をしたり。これ以上、僕の気分を晴れやかにするのに何が必要?っていうくらい、なぞで、だからこそ根が深そう。

で、考えてみました。というか、考えなくても理由はわかるのだけれど。ジミーとの破綻以来、出会いらしい出会いがないんだよねぇ。ま、誰かと付き合うっつうのに多少疲れたというのもある。ジミーと付き合っていたとき、あまりに時間とエネルギーを取られて、我を忘れてしまったところがあって、自分の生活のリズムを取り戻したい、という衝動が大きかった。だからその反動で、自分から新たな出会いを避けてたというのもある。

それに、「恋人なんかいなくたって、楽しい生活は自分次第。恋人いても不幸せを感じることだってあるし(実際、ジミーとつきあってみてそうだった)」と、自分に言い聞かせて、とにかく独り身でも楽しめる自分をめざそうとしていました。要するに、強がってました。多分、ジミーと別れて直後くらいは、「あ~もう暫くは誰とも付き合う気しないなぁ」と思ってたのは事実だったとしても。

だけど、ここ最近、その姿勢を保つのが心とは裏腹になってきた。やっぱり、トキメキがない生活って、いくら他のことが充実していてもダレル。生活って、食事や運動と一緒で、「適度なバランス」が必要だなぁって実感した。

ということで、先週、水曜日から、今度はゲイの水泳チームに参加することにしました。水着とゴーグルは、水球チーム用に取り揃えたものがあるし、初期投資はほぼゼロ。練習場所も、水球チームと一緒で近所だし。前と違うといえば、参加メンバーが違うということと、水泳の方が水球よりラクということ。断然、水球のほうが体力使うスポーツだなと思った。(その代わり、水泳チームのほうが、年寄りメンバーが多いのだけど・・・。)

果たして、これで僕の気分はこれから順調に回復するのか?!自己診断の結果はいかに。

スポーツの秋

2006-11-11 02:29:23 | スポーツ・水球
水球に参加するようになったのも、去年のこの時期でした。だけど、ジミーとの関係がギクシャクするようになってからご無沙汰。しかも、8月9月に僕がメキシコ旅行に行っている間に、水球チームは、僕の近所のプールから遠くの郊外にできた新設プールに引っ越していた。それに伴って、練習日時も、これまでの火曜日、木曜日から、水曜日、日曜日に変更・・・。

日曜だったら、小1時間、電車に揺られて水球練習に参加できないこともないけど、往復2時間。水球練習でクタクタに疲れてからまた電車に揺られるということを考えると、参加の意欲がことごとく萎えてしまった。これまで、自宅から徒歩5分の距離にあるプールで練習していたことを考えると特に。

だけど、毎週、定期的にゲイの集まりがなくなったのは寂しい。そこでこの土曜日に参加してきたのがゲイのジョギング・グループ。しかも、僕の自宅から徒歩10分くらいの近所から出発している。(自分のアパート選びの目に狂いはなかった!)週に4回くらい練習しているけど、一番人が集まるのは土曜日の朝というのを聞いて、まずは土曜日の練習に参加してみた。

第一印象は、40代以上が多いということ。40人くらい集まった人の構成はというと、

男女比= 39:1

人種構成
アジア人=2人(僕も入れて)
黒人=2人
白人=残り全員

年齢構成
35才~39才=4割
40才~49才=4割
50才~60才代=2割

皆さん、結構お年をめしているのでびっくり・・・。多分、僕が最年少ではないかと思う。1、2人、20代風な白人男性がいたかもしれないけど、断然、中年白人男性が主流を占めている集団。水球チームも比較的年齢が行ってる人が多かったけど、それでもジミーを含め、40代までというのがせいぜい。やっぱり、水球みたいに運動量の激しいスポーツは50代以上の老体には身に応えるんだろうなぁ。

それにしても、20代の若者がジョギング・グループに少ない理由はいったい何?

この質問を、その晩、ジェームスと夕食を食べているときにしてみた。そのとき二人で考え付いた理由は、

・20代は金曜夜遅くまでクラブやバーで遊ぶから、
 土曜日朝のジョギングには参加したくない

・これまで20代でジョギングに参加した人は、
 このグループが40代以上に占拠されているのを見て
 練習に戻ってこなくなった

どちらも有力な理由に思える。

だけど、まずは最初の練習日。第一印象が大切と肝に銘じて、とにかく笑顔で年齢が上の人にも(わけ隔てなく)自己紹介をした。そして練習がスタート。赤信号も無視して全員が一斉に走り始めた。僕も遅れまいと、集団の後ろのほうからスタート。

すると、練習前に挨拶したおじ様方から声をかけられ、なんか一緒に走ろうみたいな雰囲気だったので、"Hi"とだけ応えて、僕は自分のペースで走り始めた。他の人たちは、みんなそれぞれだべり友達がいるみたいで、グループで走っている。

「そうか・・・走ることが第一目的じゃなくて、こうやって社交的にお話しながら友好を深めることが第一目的なんだ・・・」と改めて気がついた。だけど新参者の僕にはそんな知人がいるわけではなく、かといってゆっくりペースの50代、60代のおじ様・おじい様たちとつるむのも気乗りしなかったので、とにかくマイペースで走り続けた。

しばらくすると、アジア人のKeiが僕の横にやってきた。Keiとは、練習前の数分間で一応挨拶は交わしていた。Keiは、36歳前後くらいで180センチくらいの長身。ゲイの水泳チームにも参加しているらしく、立派な体つきをしている。上半身裸でジョギングしていることからも十分伺えた。

「Hi。調子はどう?」

「大丈夫、なんとか」と僕。

「君は、イッセイ、それともニッセイ?」

「え?」と聞き返す。

「日系一世か二世か」

「あー、僕はね、日本から来てるんだ。それって一世になる?」

「えー、そうなんだ。それだと一世にもならないね。僕は二世。父親がオハイオ州で大学教授をしていて、僕はオハイオで生まれ育ったんだ」

これを聞いて、ピーンと来るものが。僕のLAの知人Judsonが、「日本人と言えば、オハイオ州で生まれ育ったっていう人を知ってる」と話していた。Keiの経歴が、Judsonが話していた人とばっちり合った。それに、ゲイの日本人でオハイオで生まれ育った、なんてそうそういるもんじゃない。

そこで、僕はKeiに対して「Judsonって知ってるでしょ?」と聞いてみた。「Judsonって知ってる?」じゃなく、「知ってるでしょ?」って聞いたところが、いかに僕が確信に満ちていたかっていうことをにじませていた。

僕の隣で走っていたKeiは、

「えー、君もJudsonと寝たんだ」の返事。

なんか、途中のやりとりが2、3段階抜けているけど、とにかく1往復のやり取りで話が済んでしまった。ま、とにかくそういうことです。世の中はまことに狭いものですなぁ~。晩秋の紅葉の中をジョギングしながら感慨に耽る僕。

その後、僕は1.5マイルの折り返し地点で、来た道を戻るのでUターン。Keiは5マイルコースなのでそこでお別れ。また一人で走り始めた僕の横に、おじ様が一人やってきた。

「いつも走ってるの?」

「いや、ジムのトレッドミルで少し走っているくらい」と僕。

「外で走るのはこの景色が違うよね」とおじ様。

この人、Donという名前らしく、この後最後まで僕の伴走をしてくれました。途中、「あんまり走ってないっていうけど、ペースが全然落ちないね」とか、「あともう少しだ」とか、なんか一生懸命、伴走してくれていい人ではありましたが、、、。ま、おじ様です。

だけど、このコース、最初と最後が急な坂になっている。まさに心臓破りとはこのこと。腕、足の筋肉はあんまり疲れなかった僕だけど、呼吸器系が、最後についてこなくなった。坂の中盤では、いくら呼吸を早めても十分な酸素を吸引できなくて死にそうーって心の叫び。だけど隣には一生懸命、励ましてくれるおじ様。歩きたくても歩けない・・・。坂を上りきったところでも、「さあ、あとはあの橋を渡るだけだ」とおじ様。いやーもう走れない。残り100メートルが永遠に思えた。だけど、どうにか完走。

常連さんたちがすごいなーと思ったのが、心臓破りのあの坂でも、息を乱すことなくおしゃべりしてたんだよねぇ。僕が死にそーって唸っている後ろで、息を全然乱すことなくおしゃべりを続ける人たちがいて尊敬でした。

練習後、公園で思い思いに朝食をとり始めるジョガーたち。僕もアイスティーを近くのコンビニで買ってきた。そこに戻ってきたKeiと、その知人のMark(Michaelだったかも)が参加。日光浴をしながらたわいもない会話を数分楽しんだ。(そのときの会話によると、KeiにはJeffreyというパートナーがいるらしく、ちょうどこの日は仕事で韓国に出張で行っているとのことだった。またいずれ、このジョギング・チームで会うことになるでしょう。)

ジョギング・チームを運営している一人がWarrenで、60代近いおじ様。でもとても親切で、第二次世界大戦後の1948年に、駐留兵の父親について日本にいたとか、日本語や韓国語、中国語も少し知っているみたいで、いかにもアジア人好きな感じ。そのWarrenが、「君が誰とflirtしていたか知ってるもんねー」と言ってきた。(flirtは「人の気を引く行為」の意味。)初回の参加で、そんな大胆なことはしてないつもりだったんだけど。Warrenが僕をじらして言っているだけなのかもしれない。

僕は平静に、「えー、僕って誰かとflirtしてた?そんなつもりはなかったんだけど。で、誰とflirtしてた?」と聞き返してみた。だけどWarrenは、「flirtしてたよ」と言うだけで、誰ととは言わなかった。やっぱりじらしていただけなんだろう。

ジョギング後、改めてメンバーを見回してみて、みんないい足しているのに気がついた。やっぱりジョギング・グループなだけはある。それに髪がグレーな人以外にも、35歳くらいでカッコいいジョガーも2、3人みかけたし。それに、この日はちょうど退役軍人の日(Veteran's Day)。練習開始前に、チーム・リーダーのJimから、「今日は退役軍人の日です。この中で僕以外に退役軍人の人はいますか?」というアナウンスがあった。すると、3、4人、手を上げる人たちがいた。結構、マッチョな人たちもいるみたい。

だけど、水球チームの二の舞にならないように、声をえかけてきた人とすぐくっついちゃうんじゃなくて、じっくり時間をかけてメンバーとして溶け込んでいくつもり。(あ~、でもよく発達した太ももで顔もイケテル人に声かけられたらどうしよう、、、なんて無用の心配でした。はい。)

+++
Judsonにも、早速、Keiに出会ったことをメールで伝えた。ちょうどマサチューセッツ州の知人を訪問しているところというJudsonから返事があり、「Keiっていいやつでしょう」とのこと。Judsonって本当に「知人」が多い。

やらしすぎない?

2006-07-15 02:53:05 | スポーツ・水球
今週末からはついにゲイ・ゲイムズが8日間にわたってシカゴで開催される。そう、ゲイ・ゲイムズ。ちゃんと韻を踏んでるってところがゲイならではの気の利いたニクイ演出。

ゲイ・ゲイムズは4年に一度開催されるゲイのためのスポーツの祭典で、今回で7回目。前回はシドニー、その前はパリと、世界各国・・・といっても主に「西側」の国々で開催されている。今回のシカゴ大会では、ゲイに人気のコメディアン、マーガレット・チョー(韓国系アメリカ人)もオープニングに参加することが決まって盛り上がりをみせている。

ゲイ・ゲイムズのTVコマーシャルがこのサイトで見れます。

そしてちょうどゲイ・ゲイムズの1週間後、7月29日からはカナダのモントリオールで、1回目のワールド・アウト・スポーツが開かれる。これもゲイのためのスポーツの祭典なんだけど、明らかにゲイ・ゲイムズと競っているよね。シカゴとモントリオールなんて、飛行機で小一時間の距離。しかも時期が1週間違いって、あんた、そりゃ狙ってるでしょ。何があったかしらないけれど、ゲイ・ゲイムズの主催者と仲たがいした人たちが始めたって見るのが妥当だろうね。まだまだ差別と無理解が根強く残っているゲイ・コミュニティーなのに、自分たちで仲たがいして、おろか~って思うのは部外者だから?

ちなみに、この「西側」ばかりで開催されているゲイ・スポーツの祭典、タイとかで開いたら大盛況だと思うんだけど。日本も、こういう世界のゲイの祭典を誘致できるくらいの観光立国になって欲しいもんだよねぇ。だけど、極東っていう立地条件がイタイね。ヨーロッパからも北米からも飛行機代が高くつく上に物価も高いときている。しかも英語も通じにくいし気候もトロピカルじゃないしってイタタタタっ。

僕の水球チームの中には、2、3週間休みをとって、シカゴとモントリオールの両方に行くっていう人がいるから、そりゃすごいねって脱帽。2、3週間の休みが取れるってところもすごいけど、ゲイ・スポーツにそこまでリソースを費やしてるっていう思いの強さがね。一年間の預貯金を全部カーニバルに費やすっていうブラジル・リオ顔負け。ま、4年に一度だからっていうこともあるんだろうけど。

いきさつはどうあれ、やっぱりこれまで7回開かれてるゲイ・ゲイムズに軍配が上がっているっていうのは当然といえば当然。僕らの水球チームは、今日土曜日からシカゴ入りして、明日の日曜はシカゴで試合直前練習をする。僕も3月ごろまではやる気ムンムン、じゃなくマンマンで、地元から参加しているその他のスポーツ・チームとオープニングセレモニーでおそろいで着るユニフォームも注文していた。先週末は、その注文していたユニフォームを受け取りに行ってきたところ。

「中身を確認して。ちゃんと自分が注文したサイズかどうか」

と僕にユニフォームの入ったビニール袋を手渡しながら話しかけてきたのは、僕ら地元のゲイ・スポーツ協会を取りまとめる会長。何のスポーツをしているか知らないけど、短髪・ブルー・アイズで、身長が185センチはある。ラグビー選手かなぁと思わせる。年齢は45歳以前後といったかんじ。一見、汚れ系なんだけど、カツラをかぶせてメークアップすればドスのきいたドラッグ・クイーンにも早変わりしそうな。

「ちゃんとSサイズのポロシャツにタンクトップ、それにベレー帽も入ってます」とビニール袋をガサガサ言わせながら中身を確認。

「ベレー帽、かぶってみてよ」と会長。有無を言わせぬその言葉に僕はベレー帽を頭に乗っけてみる。

「ほら、ゴージャス」と満面の笑みで褒め称えてくれる会長。

この紺と赤のベレー帽は、前回、アメリカの冬季オリンピック・チームがかぶったのと同じデザインなのだとか。

「何のスポーツしてるの?」と質問してくる会長。

「水球です」

「ポロシャツの腕のところ、見てごらん。ちゃんとウォーター・ポロ(水球)って刺繍が入ってる」

「あ、本当だ」

「ゲイ・ゲイムズは行ったことある?」

「いいえ、これが初めてなんです」

――最初は行くつもりだったけどジミーと別れたから行かなくなった、なんてね、言えないよね。それにユニフォームも買っちゃってるってところがみっともない。だけどそんなウラ事情を知らない会長は、

「あらそう、楽しいわよぉ~。でね、ほかの国や地域の選手とピンバッジを交換するの。2個はその袋に入ってるけど、もっと欲しければ2個5ドルなんだけど?」とセールス・トークを始める始末。

「いや、いいです」と丁寧にお断り。

「ホントに?このピンバッジの交換が楽しいのに。いくらあっても足りないわよ、絶対」と押してくる会長。

「いや、いいです」

「そう。じゃ、シカゴで」と諦めてくれた会長。

「じゃ」――本当はシカゴには行かないんです!っていうのが喉元まで出かかったけど、誰と交換するでもないピンバッジ2個とユニフォームをビニール袋に丸め、僕は会長の視線を背中に地下鉄駅へと向かったのでした。


先週から水球練習を再開したけど、このゲイ・ゲイムズを直前にしていたから練習内容がとってもハードで実践的だった。そんな中でも、先週出会った新人君(ピアス青年)は頑張って練習に来ていた。

「前回、自己紹介しなかったよね」と言って僕のほうから話しかけてみた。

「ああ、僕はトム。だけど、君、20代の集いに来てたよね。2年位前のことだけど」

え?どうも僕らは昔出会っていた模様・・・。でもきくところによると、トムはその1回しか20代の集いに行かなかったとか。よくよく記憶を辿ってみると、そういえばこのトムと夕食の席が隣だった。確か大学院に通っていて、元カレが難聴者だったので手話ができるとかどうとか。出身地はミネソタ州とかミシガン州とかその辺りで、風貌が物語っているように両親は北欧系の出身とか。

水球チームに(というか、アメリカ人一般の間で)大人になってもここまでブロンドっていう人(特に男)がいないので、トム君はとても目立ちます。しかも顔立ちもかわいい20代。僕とトム君がキャッチボールの練習をしていたら、キャプテンのマークが仲間に入ってきて3人でパス練習。その後、トム君と僕、ジーンともう一人の4人でシュート練習をしていたら、ジーンともう一人がトム君に優しい手ほどきで、いつのまにか僕は孤立状態・・・。身長190センチはあろうかという巨体のゴールキーパー、トムなんかは、泳ぎが下手なトム君の体を水中で支えながら、もろ体さわりまくりの手ほどき。そしてジミーもトム君へ手取り足取りの指導。しかもロッカールームではトム君の眼前に水着も脱いで仁王立ちするジミー。

あんたら、やらしすぎ!と心では思いながらも、トム君への嫉妬心に気づいた僕は、そんな感情を抱いてしまった自分をいやらしいと思って我に返ったのでした。