ソプラノ歌手 山田 由紀子 “歌に生き 愛に生き” 万物の命が共生・共存・共栄し調和する社会を目指して

動物福祉・環境保全・健康の為にエシカルヴィーガンライフを心掛けております。コンサートやイベント情報をご紹介しております。

New Year Opera Concert

2012-01-28 | 日記

日は東日本大震災チャリティーコンサート『 New Year Opera Concert 2012 』(in前橋文化会館/群馬オペラ協会主催)でした。

ご来場頂きました皆様、本当に有難うございました。

私はオペラ『カルメン』のミカエラのアリア”Je dis, que rien ne m'epouvante・・・” (何を恐れる事がありましょう・・・)を歌いました。

何度も歌っているアリアですが毎回歌う度に新しい発見があります。それがオペラを勉強している中での愉しみであったりします。

ミカエラ(ソプラノ)はドン・ホセの婚約者。『青い服を着た髪の長い女性・・・』とセリフでもあるように、青が象徴とされています。

その全く正反対の女性がカルメン(メッゾソプラノ)です。カルメンは情熱的なジプシー女、赤が象徴とされています。

純情なホセは、ミカエラとの婚約を捨て、いつしかカルメンの魅力の虜になり、誘惑に引き込まれて行きます。

しかし、終幕で、カルメンはホセを突き放し、闘牛士のエスカミーリョとの愛を誓い合い、それを知ったホセは嫉妬に狂いカルメンをナイフで刺して殺してしまいます。

ミカエラは終始神に祈りを奉げ、信仰心の篤い女性です。

そんなミカエラがどうしても“マリア様”と重なり、作曲したビゼーはマリア様を意図してミカエラを描いたと思えてなりません。

オーケストラのホルンのソロは基本的に祈りを意味します。

ミカエラのアリアもホルンのソロから始まり、ホルンのソロで終わります。

そして、マリア様の絵はどれも赤い服に青いマントを羽織っています。

宗教画の意味する赤と青の意味。

ビゼーが『カルメン』というオペラを通して伝えたかった事。

楽譜の裏に描かれている事を探求しながら、

まだまだ勉強の余地有り・・・です。