上野オンライン将棋教室ブログ(横浜西口大人将棋教室)

平成31年1月から開講している横浜西口大人将棋教室のブログです。現在は上野オンライン将棋教室も併せて開講中です。

熱戦

2007年09月13日 | 対局
対 遠藤アマ(朝日杯) 

遠藤さんは、将棋に対して非常に真摯であることで有名。
プレッシャーはあったけれど、
一度指してみたかった方である。

予想通りの相穴熊になり、
第1図は終盤戦。(僕は先手番です)



ここは心臓が飛び出そうな局面だった。

後手玉への寄せは、分かりやすい。
▲7二角成か、▲7二竜か、二択。

問題は、先手玉にうまい寄せがあるかどうか。
後手の持ち駒は金と銀が3枚だが、
上記の理由で、飛車か角が手に入ることを前提としていい。

一目浮かぶ「△6八銀」は詰めろでなく、
前述のどちらかで勝ち。

嫌な手が、直前から見えていた。
それは、「△8八銀」!という手。

▲同金なら△7九銀、
▲同玉なら△6八銀で、
スピードアップする手筋である。
持ち駒が少なくなるので不安でも、
大駒が一枚手に入ることを見越せば、問題ない。

(局後の検討では、
 ▲同金△7九銀に▲6九歩で、
 一応受かっているということになった。
 田中誠初段の指摘。)

実戦も、△7八銀! という手筋。
全く読んでいなかったが、
これも怖い一着である。

(遠藤さんは、
 △8八銀、△7八銀、どちらも読んでいたそうだ。
 つまり、僕はこの局面で読み負けている)

ただ、本譜、▲同金に△6九銀が、
「角をもらっても詰めろではない」
のが幸運だったようで、
▲7二角成から殺到して、勝ちが決まった。

対 沼六段(朝日杯) 

どんな戦型になるか予測がつかなかったが、
後手の沼六段の32金型向かい飛車。

序盤は優勢になり、
中盤盛り返されるも、
終盤は優勢な局面が続く。

第2図は、玉の安全度が違い、
先手勝勢の局面。(僕は先手番です)



ここで、▲5三馬△同香に▲6二飛成で簡単な勝ち。

(以下、△7二金で先手を取られるのが嫌でやめたのだが、
 ▲9三銀△8三玉に「▲9二銀不成」から易しい詰み。
 対局中はこれを発見できなかった)

実戦は▲3三飛成? △6三歩▲2二竜で、
優勢を維持するものの、明らかに変調だった。

そして、第3図。



今打った▲5二角で、
ようやく勝ちになったと思った。

7七に香がいるため、次の▲7四香が厳しいし、
それを受けても、▲6三銀がきつい。

実戦は△6三銀と受けたが、
▲8二銀がぴったり。

内容的には冴えなかったけれど、
これで一次予選を通過することができた。

対 小倉七段(順位戦)

本局も、対遠藤戦と同様に、相穴熊に。
序盤でペースを摑むが、
ジリジリと追い上げられて、混戦に。

第4図は、終盤戦。(僕は先手番です)

 

先手も乱れているものの、
後手の穴熊も薄い。
次に▲7二金と絡まれると寄りだが、
ここは手が広い。
どう指されるのだろうと思っていると、
△7二角! という手が飛んできた。

ここからはちょっと長いですよ。

まず、▲6二金の一手に、△7一銀打の粘り。

▲7二金と角を取り、△同銀に▲6二金と絡む。

さらに△7一金と打たれ、▲4四角とつなぎ、

△6二金▲同角成にまた△6一金と打たれる。

そして▲7二馬と切り、△同金に▲6一銀と絡み、
△6二金とかわす。

そこで▲7二金と打ち、△6一金に▲同金で、

第5図。



どこかで見たことのある図です。
そう、第4図と全く同じ局面。

このあたりは夜11時を過ぎていたと思うが、
ここで千日手か…とくらくらしていた。
千日手か打開か迷ったが、
少し優勢と考え、打開することに。

そして、第6図は、164手目。



…もう何がなんだか、よく分からない。

第7図は、197手目。



…。

そして、投了図。



235手目の局面。
お疲れさまでした…。



技術的に、改善点はたくさんあるものの、
全局、力のこもった将棋が指せたと思う。

この経験を、次につなげたい。

コメント (10)
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