上野オンライン将棋教室ブログ(横浜西口大人将棋教室)

平成31年1月から開講している横浜西口大人将棋教室のブログです。現在は上野オンライン将棋教室も併せて開講中です。

一勝の重み

2008年10月22日 | 対局
C1 対高野五段

第1図は、数手前からの想定局面の一つ。
これははっきり先手良しになるから、
実現することはない、と思っていた。
(僕は先手番です)



だから、震えた。
数ある選択肢の中で、相手がこう指してくるということは、
実は自分の読みが全て間違っているのではないか…。
疑心暗鬼に陥り、怖くなり、負けることの恐怖がよみがえった。
だから、必死に何度も何度も確認した。
そして、自分の読みを信じて、次の一手を指した。



第2図の▲5三歩で、後手はしびれている。

①△同角は▲5五銀
②△同金は▲6五歩
③△同飛も▲6五歩
④△5一飛等の飛車を逃げる手にも、▲6五歩

いずれも、先手は銀得に近い戦果を得ることが出来る。



第2図で、相手が投了した。
どうやら、完全にうっかりされていたようだった。
読みのエアポケット。
自分もたまにやるから、他人事ではない。




実に8ヶ月ぶりの勝利。
あまりに負けすぎて、感覚を失っているので、
今、自分が嬉しいのかどうかすら、よく分からない。
…喜んでいいのだろうか?
足踏みしていた通算100勝を達成したことだし。

でも、一つだけ言える事は、
連敗中でも、自分のやるべきことをやった。
研究会で真剣に指し、棋譜を並べ、詰将棋を解き、
連盟で重要な対局の検討をした。
だから、今回勝つことができたのだ。
そこは、自分を肯定する。

一勝の重み。
鎬を削るプロの世界で戦っていくこと。
この8ヶ月で得たことを、これからの糧にしていきたい。

そして今朝、
メールを下さった方がいた。
今まで、僕の成績を心配してくれていた。
そして、今回の勝利を喜んでくれた。

自分を応援してくれている人がいる。
支えてくれる人がいる。
それは、確かに力になっている。
本当に、ありがとうございます。
コメント (14)
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