鹿児島県・種子島、レザーファンの生産地に行ってまいりました。
まずは・・種子島のまめ知識から
九州本島、鹿児島県佐多岬から南下すること43kmに位置し、
島の大きさは、淡路島より小さく、伊豆大島の約5倍。
西之表市(にしのおもてし)中種子町(なかたねちょう)南種子町(みなみたねちょう)
一市二町からなる島の南北の長さは58km。
それに対し幅は12kmと、細長い島であることがわかります。
標高は最高点で282m、飛行機から眺めるとほぼ平らな島で
1963mあるお隣の屋久島とは対照的な形をしております。
平坦で温暖な気候のため、屋久島の3倍近い人口約3万6千人。
有名な観光スポットは・・
なんといっても宇宙開発事業団(NASDA)所有の種子島宇宙センター。
ロケットは、赤道に近いところから自転方向の東に向けて発射するのがBESTだそうで
昭和41年設立当時、日本で一番赤道に近かったのは種子島でした。
(当時、沖縄はアメリカ領だったため)
先日、大きなH-IIBロケットの発射に成功したことは、記憶に新しいです。
打ち上げ時に見れるかも・・→JAXA種子島ライブカメラ
種子島と聞き、次に思い出すのは・・・1543年に伝来した鉄砲。
詳細はこちらのサイトをご覧ください→Wikipedia
さて・・・
お勉強はここまでにしまして・・・
長い間、店頭にて販売させていただいております種子島のレザーファン
7割が輸入レザーの市場となった現在・・
どのような場所でつくられ、どのような工夫で
高品質の国産レザーファンが作られているのか
現場の様子などお聞きしてきました。
今回、経済連の中山さんとJA種子島屋久の羽生さんのご案内で
南方の南種子町の圃場を中心に見させていただきました。
昭和61年頃、栽培導入されたレザーファン
(中央花卉との取引歴史も約20年になります)
平成5年からハウス補助事業の始まりで全島に広がりました。
生産者は全体で121名ほどおられ、お茶や野菜などの複合が多いとの事でした
平均年齢50代と若く、全国最大の出荷量をささえておられます。
中峯さんの圃場
種子島のレザーファンは4年ほど前、
花きではじめて「かごしまブランド」に指定。
ブランドイメージを大切にされておりました。
屋久島に比べ雨が少ない種子島
標高も低いので川が少なく、雨水をためる施設をつくられ散水に利用されます。
レザーファンはとてもデリケート
葉が柔らかく生育途中の段階に、足があたったり、風で他の葉と接触すると
曲がりが発生してしまうため
密集して生育圃場の作業は大変・・・
硬くなる成長期に入ると、そのまま曲がりが戻りません。
管理をおこたると・・秀品の発生率がさがり出荷量に影響がでます。
土壌は有機肥料がメインで、
土壌を深くすることでしっかり根が張る事を心がけておられます。
温暖な島も、冬は2度まで気温が下がります。(意外に寒い・・)
湿度80%を保ち、これからは霜対策に追われる季節に移るそうです・・
サトウキビの搾りかすは醗酵熱も手伝い
根の周辺の地熱を上げてくれます。エコですね・・
ある程度、畑で選抜され切られたレザーは
少しの葉の欠けや痛み、葉裏の胞子、長さの判定は瞬間で行われます。
葉の形やフォーメーションはいいのに、曲がりではじかれてしまいます。
そして瞬く間に等級別に結束されていきます。
選別の基準は厳しく、畑からきってきた半分近くが等級落ちで処分されます。
個選共販でありながら、みなさん統一した仕立てを維持。
これは指導される方や、関係者の努力の結集と感じました。
国産レザーファン農家が減った今でも
葉の形の美しさと、輸入に負けない日持ちと品質でこだわりぬいた商品。
皆さんの日々の努力の結果「ブランド」になったのでしょう。
久保田さんの作業場にて
立石さん
nakaya
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