直6BEAT主義MarkⅡ

カメラと写真と、たまにギター & 何かしら修理ばっかりしてます。

坪毛沢支線(飯詰林道) その②

2013-09-30 00:40:15 | 津軽森林鉄道

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とある県道です。

連続するコーナーを気持ちよく駆け抜ける。

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木漏れ日の感じから、秋が近いことを感じる。

レスポンスが良く、きれいに回る調子の良いエンジン。

2本出しマフラーから奏でられる、小気味良いエキゾースト。

普段、使わない回転域のエンジン音とエキゾーストが、

さらに走りを熱くしてしまう。

もっと踏める、もっといける、

だんだん、スピード領域も上がってくる。

しかし、限界領域に入ってしまえば、

コーナーの先にあるかもしれない、予測不能の事態を回避できない。

本格的な行楽シーズンも近い。

ここを初めて走る車やライダーも多い。

山林へ入る心得のない山菜採りの車にも気を付けながら走る。

運転に熱くなりがちな自分と、

時折写るサイドウィンドウのガラスの写し身、

クールな自分がそこにいる。

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石ノ塔沢林道の入口です。

今回、坪毛沢支線跡の調査で来てみました。

近くの県道に、迷惑の掛からないスペースを見つけ車を停めてある。

ここからは、歩きで進みます。

初めての林道は状況が解らないし、

歩きながらでなければ、気付けないことも多い。

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水がきれいだ。

橋の上から見た不動沢です。

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入って間もなく、いきなり崩れています。

もう、出鼻をくじかれた感じです。

高度をいきなり上げて進む感じだ。

この先進んでいけるのだろうか!?

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少し上っての振り返ってのバックショット。

斜面の岩肌にコケが生えて緑になっている。

また、横にラインが入っている

自然の造形とは、不思議な光景を作り上げるものだ。

さらに進むと左に曲がる。

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かなり大きな切通しだ。

ここまでの移動距離に対して、かなりの高度を上げている。

今までは、軌道跡を利用した林道を歩いているので、

このような林道を歩くには、ヒザが少し悪いオイラには、ちょっときつい。

歩くスピードのペース配分を調整し、ヒザに負担を掛けないようにした。

ここまでの周りの景色は、日中でも日の光を遮るように急な斜面で覆い尽くされている。

かなり心細く、窮屈に感じる空間が続いていた。

この先の明るい空間を目にし、少し安堵感を覚える。

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その明るい先は、今まで歩いてきた空間とは、まったくの別世界と思わせる風景だった。

機械を使い、強引に切り開かれて、傷つけられてしまったかのような荒れた感じを受けた。

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近くにあった説明板を見ると、この辺り一帯に14,500本もの「ヒバ」を植えたあとでした。

樹種は「ヒバ」とあるが、青森ヒバ(ヒノキアスナロ)なのでしょうか!?

青森ヒバは、成木になるのに100年、老年期は250~60年、寿命は300年とも言われている。

中には800年以上も長生きをしている青森ヒバもあり、実際にこの目で確認している。

2012.08.13

十二本ヤス すごい迫力というか、不気味だった。

(タイトルから過去記事にジャンプできます。ブラウザの「戻る」で未来に・・・)

津軽森林鉄道が活躍していた時代に、良質の青森ヒバが大量に伐採され搬出された。

伐採あとには成長の早い、杉の木が植樹されたようだ。

生産性を上げるとすれば当然のことだ。

最近は、このような場所や、他にも天然ヒバが増えていくように管理された実験場所などもあると聞きます。

青森ヒバは、丈夫で長持ち、それにヒノキチオールを多く含み、

色々と良い効果があるようです。

昔は、津軽藩・南部藩が需要と供給をコントロールし、山の管理までしていたようだ。

現代もヒバを守り、増やしていこうとする姿勢が感じられた場所でした。

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っで、さらに進むが、一気に高度を下げていく。

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すると、道は左に曲がります。

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その付近を見ると、今来た道沿いが小さな沢になっていたようで、

清水が流れていた。

その先の坪毛沢に合流しているはずだ。

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ここも崩れています。

台風18号の影響だと思われます。

かなりの降雨量があったと思われる。

雨水が流れた場所が、かなり深く削り取られている感じだ。

車高が高くなければ、車の床下を強烈にヒット間違いなしというか、

ハンドル操作を誤ると、走行不能な状況に陥ると予想させるほどの酷い状況だ。

車で入ってこないで正解でした。

そうでなくても、状況の予想できない林道には、車でいきなり入りませんよ。

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どぉわわぁ~

大きく崩れて・・・

土砂崩れってやつです。

比較的最近のもののようだ。

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怖い・・・

刺激を与えて、さらに崩れてしまわないように注意して通過。

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しばらく進むと、なにやら滝のような音が聞こえてきた。

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近づくと、白く帯状に水が流れ落ちている。

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砂防ダムだ。

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堰の下流側には、なんとか降りて行けるようだ。

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おおおおおぉ~(;゜д゜)ォ....

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こじんまりとはしているが、なかなかの綺麗さである。

水が綺麗だ。

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堰の下流側です。

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坪毛沢下流側から堰の方を見てみた。

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風景をうまく納めるポイントを探していたら・・・

なんとぉ~

軌条を発見!!

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こちらは、川底に一本沈んでいる。

沢の水がとても綺麗だ。

流れは結構あるのだが、水面が穏やかなのだ。

そのため、川底もクッキリ見える。

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横倒しになった木があって、堰の方をうまく写せない。

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台風18号の降雨の影響でかなり増水したと思われる。

そのときの水の勢いで川底が洗い流されて、軌条が現れたのかもです。

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まさか、このような場所で軌条を見つけると思いもしなかった。

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この堰の近くまでは、坪毛沢の近くを沿って林道が進んではいたが、

まだ、軌道跡を利用したような軌跡をしていない印象だった。

坪毛沢の右岸は切り立っており、軌道を設置するには不向きに思えたが、

沢の中に軌条があったことを考えれば、
右岸側を少し高度をとって進んでいたと思われる。

たまたま、土砂崩れなどの災害で崩れ落ちたときのものだと思われます。

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左岸側は、このように笹薮になっていてる。

道床は笹薮になっていることが多いが、

左岸側はかなり広くなっていて、一面が笹薮なのだ。

堰が無かった時代には、このような状況ではなかったでしょうから、

天候の悪化などで、沢の水が増水したときの左岸側は、
一帯が沢の水面と化していたのかもです。

そうなると、左岸側を進んでくるルートは考えにくい。

もう少し、この辺りを調査したいところだ。

まだ先へと進みたいが、あとどのくらい進んでよいのかわからない状況なので、
時間をここだけに費やすわけにもいかない。

調査を切り上げ、進むことにした。

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堰の場所をあとにして、さらに進む。

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堰の所からは、道筋が直線基調になり、勾配も緩やかだ。

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カーブになっても緩やかだ。

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右手の坪毛沢に沿って、一段高くなっているところを進んでいる。

堰のところからは、軌道跡を林道として利用しているようだ。

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急に先が明るくなってきた。

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あれれ!?

この辺りは広くなっている。

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通行止めだ。

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その先、以前にはこの沢を渡れるようになっていたようだ。

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コルゲートパイプや矢板が散乱している。

近くに重量級の木柱もあった。

ここは、だいぶ前に崩れてしまったようだ。

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これは石ノ塔沢のようだ。

この沢の対岸にいけるよう土管を設置し、沢の水の流れを確保して、
土を被せて、渡れるようにしていたのではないだろうか!?

矢板はその土の土留めとして使っていたと思われる。

かなりの水量がある沢なのでしょうか、その矢板も重量矢板が使われていた。

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この石ノ塔沢が合流している坪毛沢ということになる。

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10kgレールもあったが、ここを渡るための橋の部材として使われたものだと思われます。

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坪毛沢

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石ノ塔沢

ということは、机上で調査してあるデータなどから、

この手前のところが終点ということになる。

どおりで辺りが広く開けているわけだ。

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先ほどの壊れた橋!?跡の左側を迂回して対岸に渡ってみたところだ。

そのまま真っ直ぐが坪毛沢へと進む方向だ。

雰囲気から、作業軌道が延びていた可能性もありますね。

道筋は付いているが、進んで行こうとは思えない感じだ。

ベテラン山菜採りなら、入っていくのでしょうけど・・・

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そこの左側を見ると、石ノ塔沢を左手にしながら、真っ直ぐと上る道筋がある。

しかし、勾配がきつすぎる。

作業軌道を設置するならば右岸側を進んでいたかもですね。

どうやら坪毛沢支線の終点まで来れたようだ。

途中の堰ところでは、軌条を見つけることが出来た。

津軽森林鉄道が実際に進んでいたことを証明する遺構の一部を発見できただけでも、
十分な成果があったと思います。

ここまで来るにあたり、気になるところもあった。

しかし、沢までかなりの急な斜面を下りなければならならず、
オイラの技量では難しい場所だ。

ハッキリとした遺構が残っていそうな雰囲気があったのだが、

あくまでも雰囲気だけなので・・・

このような場所で、絶対ケガなども出来ないし、不確実な行動は命取りになる。

山菜は時期にはまだ早いようで、何もありませんでした。

Photo

緑の実線が、今回進んだルートです。

=へばまんだのぉ~=


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