BOSS コンパクト エフェクター
Digital Delay DD-3
89年 日本製
現行機種です。
しかし、製造年月日が古いのが気になるぞ!?
ディレイ音が出ない、ジャンク品です。
毎度、修理が可能な方に販売、ノークレーム・ノーリターンってことなので、
オイラがゲットしてきました。(毎回思うが、BOSSはジャンクでも高いですなぁ~)
主たる回路がデジタルなので、修理は難しいし、直る可能性も低いと思われるが、これまた、暇つぶしにちょうど良いので、イジってみることにしました。
通電はされるし、ペダルを押したり戻したりすると、LEDがON・OFFします。
右側のMODE切り替えつまみをHOLDにして、ペダルを押すと、押している間だけLEDが点灯しています。
しかし、左側のE・LEVELのつまみを動かしても、肝心のディレイ音がしなくて、レベルの変化が無いんですね。
なんとなく、不具合の問題点が見えてきたぞ。
今回は、ついに、ようやく、あの、秘密兵器の投入だ!!
そう、
半田吸い取り器を使ってみます。
なんと、ダイ〇ーで、売っていました。
だけど、200円ですけどね。
こういうツールは、すごく価格が高いイメージがあったので、買おうとか思わずに持っていませんでした。
Rolandのラックのメッシュ部分をきれいにするのに、メッキの錆び取りクリームを買いにダイ〇ーへ行っていたのです。
そしたら、半田吸い取り器も見つけてしまったのだ。
それで、一緒に買っておいたものです。
さっそく基盤を目視チェック!!
なんか、フラックスがLSIの足と、DIPのICの足の部分だけ残っていて、手を加えられたような痕跡が・・・
裏フタに、ローランドが正式に修理を行ったスタンプとサインがされていました。
このフラックスは、修理時に部品交換したときのもののようだ。
しかし、オイラの目視チェックで、気になる箇所を発見!!
半田吸い取り器で、その部分の半田を吸い取り、再半田付けをして、動作チェック。
半田吸い取り器の性能は、申し分なしだったが、
残念ながら、不具合現象は改善されません。
これは、基盤側じゃないような気がしてきました。
それで基盤を起こしてみたら、このでっかいLSIは・・・
基盤の裏側を見ていたときは気付かなかったが、
たしか、現行機種のLSIはQFPで、基盤もこんなにゴチャゴチャしていないはず。
これは、初期のものだね。
世界初のコンパクトデジタルディレイDD-2として29,800円でリリースされ、
その後価格を下げ、2度目の価格を下げるとき、DD-3としてリリースされたという、変わった経緯を持つモデルだ。
にしても、80年代中盤当時の29,800円は、かなり高価だね。
今は、表面実装のGFP形状のLSIや周辺部品で構成され、基盤がすっきり、PODまで一体化されているはずです。
仕様や回路は基本的に変わっていないらしいので、DD-3という名前が今でも使われているんでしょう。
E・LEVELが変わらないのだから、その周辺を調べていくと、PODの基盤の半田に艶がなくなっているので、再半田付けをしてみた。
組み戻して、動作確認をすると、ディレイ音が出ました。
ヤッホホ~イ!!
んっ!?
HOLD機能が・・・
LED点きっぱなしで、ペダルをオン・オフしても、切り替わらないぞ。(ToT)
この機能を自ら破壊してしまったのか!?
何度も、基盤をチェック、気になるところは再半田付けし、を繰り返していたら、なんとか、HOLD機能も回復しました。
半田の劣化部分が多いのは、この時期の製造に使われた半田の質が違うのかな。
期待に反して、修理完了してしまったぞ。
やったね。
ボスのデジタルディレイは、高機能なDD-7とシンプルなDD-3とありますが、シンプルな機能のDD-3は、いまだに人気らしい。
=へばなぁ~=