トヨタ売上高が30兆円超えのニュースを聞きながら
自動運転の現状、未来等 W飯田のCozy Up R.1年5月9日放送分文字起こし
https://youtu.be/EpG4-9ksAzs
トヨタ3月期の売上、日本初の30兆円超え。トヨタ自動車は昨日3月期の連結決算を発表し、売上高が前の期と比べ、2.9%増の30兆2,256億円となり、国内企業として初めて30兆円を突破しました。この結果を受けた豊田章男社長のコメントです。
営業利益は2.8%増だったんですけれども、最終利益はチョッと落ち込んだ…チョッとどころではないですね…24.5%減という事になります。
これ為替の見積もりで、少し円安を想定し過ぎたというのが原因なので、所謂本業の業績としてはシッカリと伸びている。そういった状況ですね。
今回はこれだけの売上を出したんですけれども、一方まぁ、この先という所になると、豊田章男社長も決して楽観視はしていないと言ってました。
これ自動車産業自体が、大きな曲がり角を迎えつつあると。1つは先程大津市、又は池袋の事故等に関して言及しましたけれども、1つは自動運転技術、自動走行技術というのが、どの位のスピードで、マーケット、市場を席巻していくのか。
これが未だ読めないと。だいたい自動運転というのは5段階位に分けて、そのレベルを考えるんですけれども、そのレベル1、レベル2、つまりハンドルとかブレーキのシステムっていうのを、人間の運転をアシストする、こういった研究が中心になるのか、
もう1段階進んでレベル3は、例えば高速道路の様な状況では、人間が関与しないというレベル。レベル4だと一般道でも、緊急時以外は人間が関与しない。レベル5だと、そもそも人間は完全に手ぶら。
そういった段階の中で何処に焦点を当てて自動車を開発していけばイイのかが見えてこない。これが1つ。
そしてもう1つ。これ自動運転とも密接に関わるんですけれども、電気自動車。この電気自動車の規格をどういったタイプにするのか。
どういう事かと言いますと、今あるエンジン車の機構をその侭にして、その動力を電池にするのか。
今はエンジンで作り出した動力をシャフトを通じて車輪に伝えている訳ですよね。そのエンジンの代わりに電池を積むって話なのか、それとも、極端な話が、全部のタイヤの部分にモーターを付けて。
例えば4つのタイヤだとか2つのタイヤだとか。
そうですね。単純に言うと、コレってラジコン・カーのシステム。
ア~ッ、そうかそうか。モーターからタイヤに直結させる。
っていう風になるのか、そういった技術規格の先行きが見えないと。そういった中で、各社、研究開発競争をしているワケですけれども、トヨタ、日本を代表する企業ではあるんですが、売上高に対する研究開発費の割合。
その額だとトヨタ売上が大きいので、莫大な費用を研究に投下しているのかと思うんですけど、対売上高にすると、海外の例えばフォルクスワーゲンであったり、アメリカ系の企業と比べて、決して研究開発費の割合は高いとは言えない。
ここはですね、最終的にと言ったら変なんですけど、日本における自動車産業、言ってやっぱりトヨタが技術的なリーダーではあると思うんですね。どうしてもこの状況っていうのは一朝一夕には変わりませんから、このトヨタがどういう自動車の未来を描いていくのかというのが、日本の自動車産業は決めます。
それによって、世界の自動車産業に於ける、日本企業の地位も決まってくる。そういったマーケットリーダーでもあるという側面もある。
一企業の責任者といういうのじゃなくて。
そうなんです。ここ迄大きいリーダー企業だと、どうしても、そういった公的側面を身にまとわざるを得ないですよね。
ひと頃言われていたのが、自動運転にザックリ2種類に分けて、自分の車の中でセンサーとか付けて全部完結するという形か、それともインフラ協調みたいな形で、道路の方にも細工をして、自動運転する形と。
これ世界の潮流としてはどうですか?インフラ協調ってのは難しくなってきてるんですかね?
インフラ協調については、先ず、自動運転の導入時点では、殆どの車は自動運転ではないワケです。ですので、インフラが先行するというのは、何か理想ではあるんですけれども、極めて難しい状態だと思います。
つまりですね、何より、劇的な革新的な新製品が登場した時、各社って結構心配なんです。つまりは、今迄売っていた既存の商品の売上を食ってしまう事になる。
エエ、エエ。社内で食い合いをする。
社内での食い合いというのをどうやって回避しながら、新製品に移行していくのかというのは、嘗て大きくて先進的だった企業程、移行が難しいんですね。ですから、トヨタの決断は恐らく、徐々に徐々に、そういった完結的な…。
自動運転っていっても、完全な自動運転ではなく、より強化されたドライビング・アシスト。そして、日本中、もう、ドライビング・アシストの無い車なんて有りますかって状況になった時に、さぁ、インフラって事になってくると思いますね。
コレェ…実は、この間、自動車メーカーの技術者の人とチョッと話をしたんですけど、「飯田さん、これ技術的な面だけで言ったら、もう既に、拠点から拠点であったら、一般道であっても、自動運転って出来るんですよぉ~。金に糸目をつけなければ。」って言ってたんですよ。
これはまぁ、日本の場合は、法律の絡みがあると思うんですけど。ですから法律が、もうチョッと緩い所だと、これ技術はもっと進む可能性が有るワケですよねぇ。
そうですね。で、更に言うと、金に糸目をつけなければって重要で、ここはですねぇ、正直こういう革新的な劇的な技術変化の時に、国が金を出さないでどうすんのと。国が金を出すべきだと思いますよ。ここは出しどころだと思います。
保証してくれれば、大分お求め安くなります。
金を出すと言うと、直ぐに補助金と思われるかもしれませんが、所謂、研究開発に対する税制優遇措置を通じて、企業の自発的なイノベーションっていうのを促進する仕組みが、特にこの分野については必要ではないかと思いますね。
中国とのビジネスに相当熱を入れていらっしゃる点では不安を覚えますが…
トヨタだから大丈夫でしょうと周囲から言われる声を撥ね退けて、常に危機感をもって自社の車の価値観を向上させようとしていらっしゃる その姿勢にエールを送りたいですね。
自動運転の現状、未来等 W飯田のCozy Up R.1年5月9日放送分文字起こし
https://youtu.be/EpG4-9ksAzs
トヨタ3月期の売上、日本初の30兆円超え。トヨタ自動車は昨日3月期の連結決算を発表し、売上高が前の期と比べ、2.9%増の30兆2,256億円となり、国内企業として初めて30兆円を突破しました。この結果を受けた豊田章男社長のコメントです。
営業利益は2.8%増だったんですけれども、最終利益はチョッと落ち込んだ…チョッとどころではないですね…24.5%減という事になります。
これ為替の見積もりで、少し円安を想定し過ぎたというのが原因なので、所謂本業の業績としてはシッカリと伸びている。そういった状況ですね。
今回はこれだけの売上を出したんですけれども、一方まぁ、この先という所になると、豊田章男社長も決して楽観視はしていないと言ってました。
これ自動車産業自体が、大きな曲がり角を迎えつつあると。1つは先程大津市、又は池袋の事故等に関して言及しましたけれども、1つは自動運転技術、自動走行技術というのが、どの位のスピードで、マーケット、市場を席巻していくのか。
これが未だ読めないと。だいたい自動運転というのは5段階位に分けて、そのレベルを考えるんですけれども、そのレベル1、レベル2、つまりハンドルとかブレーキのシステムっていうのを、人間の運転をアシストする、こういった研究が中心になるのか、
もう1段階進んでレベル3は、例えば高速道路の様な状況では、人間が関与しないというレベル。レベル4だと一般道でも、緊急時以外は人間が関与しない。レベル5だと、そもそも人間は完全に手ぶら。
そういった段階の中で何処に焦点を当てて自動車を開発していけばイイのかが見えてこない。これが1つ。
そしてもう1つ。これ自動運転とも密接に関わるんですけれども、電気自動車。この電気自動車の規格をどういったタイプにするのか。
どういう事かと言いますと、今あるエンジン車の機構をその侭にして、その動力を電池にするのか。
今はエンジンで作り出した動力をシャフトを通じて車輪に伝えている訳ですよね。そのエンジンの代わりに電池を積むって話なのか、それとも、極端な話が、全部のタイヤの部分にモーターを付けて。
例えば4つのタイヤだとか2つのタイヤだとか。
そうですね。単純に言うと、コレってラジコン・カーのシステム。
ア~ッ、そうかそうか。モーターからタイヤに直結させる。
っていう風になるのか、そういった技術規格の先行きが見えないと。そういった中で、各社、研究開発競争をしているワケですけれども、トヨタ、日本を代表する企業ではあるんですが、売上高に対する研究開発費の割合。
その額だとトヨタ売上が大きいので、莫大な費用を研究に投下しているのかと思うんですけど、対売上高にすると、海外の例えばフォルクスワーゲンであったり、アメリカ系の企業と比べて、決して研究開発費の割合は高いとは言えない。
ここはですね、最終的にと言ったら変なんですけど、日本における自動車産業、言ってやっぱりトヨタが技術的なリーダーではあると思うんですね。どうしてもこの状況っていうのは一朝一夕には変わりませんから、このトヨタがどういう自動車の未来を描いていくのかというのが、日本の自動車産業は決めます。
それによって、世界の自動車産業に於ける、日本企業の地位も決まってくる。そういったマーケットリーダーでもあるという側面もある。
一企業の責任者といういうのじゃなくて。
そうなんです。ここ迄大きいリーダー企業だと、どうしても、そういった公的側面を身にまとわざるを得ないですよね。
ひと頃言われていたのが、自動運転にザックリ2種類に分けて、自分の車の中でセンサーとか付けて全部完結するという形か、それともインフラ協調みたいな形で、道路の方にも細工をして、自動運転する形と。
これ世界の潮流としてはどうですか?インフラ協調ってのは難しくなってきてるんですかね?
インフラ協調については、先ず、自動運転の導入時点では、殆どの車は自動運転ではないワケです。ですので、インフラが先行するというのは、何か理想ではあるんですけれども、極めて難しい状態だと思います。
つまりですね、何より、劇的な革新的な新製品が登場した時、各社って結構心配なんです。つまりは、今迄売っていた既存の商品の売上を食ってしまう事になる。
エエ、エエ。社内で食い合いをする。
社内での食い合いというのをどうやって回避しながら、新製品に移行していくのかというのは、嘗て大きくて先進的だった企業程、移行が難しいんですね。ですから、トヨタの決断は恐らく、徐々に徐々に、そういった完結的な…。
自動運転っていっても、完全な自動運転ではなく、より強化されたドライビング・アシスト。そして、日本中、もう、ドライビング・アシストの無い車なんて有りますかって状況になった時に、さぁ、インフラって事になってくると思いますね。
コレェ…実は、この間、自動車メーカーの技術者の人とチョッと話をしたんですけど、「飯田さん、これ技術的な面だけで言ったら、もう既に、拠点から拠点であったら、一般道であっても、自動運転って出来るんですよぉ~。金に糸目をつけなければ。」って言ってたんですよ。
これはまぁ、日本の場合は、法律の絡みがあると思うんですけど。ですから法律が、もうチョッと緩い所だと、これ技術はもっと進む可能性が有るワケですよねぇ。
そうですね。で、更に言うと、金に糸目をつけなければって重要で、ここはですねぇ、正直こういう革新的な劇的な技術変化の時に、国が金を出さないでどうすんのと。国が金を出すべきだと思いますよ。ここは出しどころだと思います。
保証してくれれば、大分お求め安くなります。
金を出すと言うと、直ぐに補助金と思われるかもしれませんが、所謂、研究開発に対する税制優遇措置を通じて、企業の自発的なイノベーションっていうのを促進する仕組みが、特にこの分野については必要ではないかと思いますね。
中国とのビジネスに相当熱を入れていらっしゃる点では不安を覚えますが…
トヨタだから大丈夫でしょうと周囲から言われる声を撥ね退けて、常に危機感をもって自社の車の価値観を向上させようとしていらっしゃる その姿勢にエールを送りたいですね。