☆アルベール・プレジャン Albert Prejean (1898.10.27~1979.11.01)
映画史上初の映画主題歌を『巴里の屋根の下』において唄ったフランスの俳優・歌手です。
パリに生まれ、ノジャン・シュル・マルネとドイツのフリブール・アン・ブリスゴーで学校教育を受けました。第一次大戦後
コンスタンのクラスで演技を学びカフェ・コンセールなどで舞台に立つようになりました。1921年頃から端役で映画にも
出演するようになり、1923年の『眠るパリ』から本格的に活動を始め、ルネ・クレール監督のトーキー第一作となった
『巴里の屋根の下』では楽譜売りに扮して耳にこびりつくように反復しながら聞かせる主題歌を唄い、唄える映画俳優として
人気を集め、その後もデュヴィヴィエ、カルネなどの名作に出演する一方で、歌手として "La Valse to Dédé de Montmartre"
(モンマルトルのデデ) などの「古き良きパリ」を味わえるシャンソンを数多く唄いました。
【主要出演作品】
1923年『眠るパリ』Paris Qui Dort
1927年『イタリア麦の帽子』Un Chapeau De Paille D'Italie
1928年『ヴェルダン/歴史の幻想』Verdun、Visions D'histoire
1930年『巴里の屋根の下』Sous Les Toits De Paris
1930年『掻っ払ひの一夜』Un Soir De Rafle
1931年『プレジャンの船唄』Le Chant Du Marin
1934年『トト』Toto
1934年『商船テナシチー』Le Paquebot ‘Tenacity’
☆マハリア・ジャクソン Mahalia Jackson (1911.10.26~1972.1.27)
アフリカ系アメリカ人の黒人女性で、20世紀を代表するゴスペル、ジャズ・シンガーです。
ルイジアナ州ニューオーリンズに生まれ、黒人街で育ちました。幼少時からバプテスト教会でゴスペルを歌い始め、1927年に
シカゴに移住してプロのゴスペルグループ「ジョンソン・ゴスペル・シンガース」に参加してプロ活動を始めました。
1937年にソロとして "God's Gonna Separate The Wheat From The Tares" をリリースして注目を集め、大戦後の1946年に
アポロ・レコードと契約、翌年にリリースした "Move On Up A Little Higher" がミリオン・セラーとなりました。
その後1950年にカーネギーホール公演、さらに1952年欧州ツアーなどを成功させ世界にその名を知られるようになりました。
ただ、金銭に関してあまりにも貪欲で巨万の富を築きましたが、逆に社会の底辺黒人たちからは本来のゴスペルを失ったと
強い批判を浴び、彼女の音楽自体を否定されてファン離れが止まらなくなってしまいました。そして1971年のドイツ公演を
最後に音楽活動から引退してしまいました。歌手としては素晴らしかっただけに残念です。