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旅の友・ポップス編 (65) 『悲しきルンバ』

2017-04-11 12:07:40 | 旅の友・ポップス編

『悲しきルンバ』 ウーゴ・ブランコ楽団
”Dos Esclavos” Hugo Blanco 【YOUTUBEより】


『コーヒー・ルンバ』でお馴染みのウーゴ・ブランコが1964年に発表したベネズエラ産オルキディアです。
タイトルの”Dos Esclavos”は直訳すれば二人の奴隷という意味で、曲の合間に鞭のような音が聞こえます。
作者の意図はわかりませんが、まさか奴隷を鞭打つという悪趣味な音楽であるとは思えません。
この曲が作られた時期は、ベネズエラでは資本主義と共産主義が激しく対立していた時期でもあり、
富裕層によって人々が社会の底辺で奴隷のように働かされている現状に対するある種の叫びだとも
受け取られます。

ちなみに『コーヒー・ルンバ』も、コーヒー農場の製粉所で夜中までコーヒーを挽き続ける混血児マヌエル
の悲哀を歌ったものでした。 (マヌエルはアフリカ黒人奴隷とインディオとの混血です)
皆さんが知っている日本語の歌詞、「みんな陽気に 飲んで踊ろう 愛のコーヒールンバ」 というような
底抜けに明るい内容ではなく、作業を強いられて恋することすらできない身分を嘆いている歌です。

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